妊娠中ですが吐き気がつらいです【つわり・悪阻】

妊娠中の悩み 妊娠中の症状

結論ですが

妊娠中、吐き気がつらい場合には受診して相談しましょう。

この記事は「妊娠中の女性」向けに書いています。
この記事を読むことで「つわり・悪阻」についてわかります。

 

昔から妊娠すると味覚が変わったり、嗜好が変わりすっぱいものが欲しくなったりすると言われていますが、実際に起こってきます。
つわりの症状は個人差があり、つわりによる吐き気・食欲低下のため全く食べられなく人もいれば、食べないと具合が悪くなる「食べづわり」の人もいます。
また、においに敏感になったり、口の中に不快感を伴う場合もあります。
症状の大なり小なりの違いがありますが、妊娠するとほとんどの人が「つわり」を経験することになります。

また吐き気がしんどいけど、くすりを飲みたくないからと受診しないで我慢する人もいます。じつは妊娠中でも安全につかえるくすりもあるため、受診して相談するようにしましょう。

今回、とくに妊娠初期に経験する「つわりと悪阻」について説明していきたいと思います。

この記事のまとめ

  • 「つわり」は「吐き気」「嘔吐」「食欲不振」などの症状がおこり、ほとんどの妊婦さんが経験します。また「つわり」が重症化すると「悪阻」といわれます。
  • 「体重減少」「尿量低下」「尿中ケトン体」「食事や水分摂取量」などでつわりの重症度を判定する。
  • つわりの治療は「心身の安静・休養」「食事・水分の摂取の工夫」「点滴」「吐き気止め」などあります。また、「ビタミン不足」や「血栓予防」に注意します。

つわりとは

妊娠すると「つわり」と呼ばれる吐き気などの消化器症状が出現します。
とくに妊娠初期におこりやすく、妊娠に伴うホルモンの変化が主な原因といわれています。症状の程度はありますが、多くの妊婦さんが「つわり」を経験します。
具体的な症状は、「吐き気」「嘔吐」「食欲不振」など消化器症状や、人によって食べないと具合悪くなる「食べづわり」になったり、においに敏感になったり、味覚が変化したり、食べ物の趣向が変わる人もいます。
また、口の中の環境が変化したり、虫歯になりやすいので注意しましょう。

つわりと悪阻

簡単にいうと「つわり」が重症化した場合を「悪阻」(おそ)といいます。
つまり、「つわり」が重症化して、食事はおろか水分が摂れなくなってしまい、栄養障害となり全身状態が悪くなった状態を「悪阻」といいます。
妊娠12週から16週くらいになると自然に改善してくることが多いです。
しかし、妊娠16週以降に発症した場合や、妊娠後半まで症状が持続する場合は、他の病気が隠されている可能性があり、注意が必要です。

つわりの重症度チェック

つわりの症状がどれだけ重症なのか評価するため、以下の項目をみていきます。

  • 体重減少
  • 尿量低下
  • 尿中ケトン体
  • 食事・水分の摂取量

体重減少

「つわり」によって、水分や食事摂取ができないと体重が減少します。
体重を測定して「5%以上の体重減少」がある場合は注意が必要です。

尿量低下

「つわり」によって、水分や食事摂取ができないと尿量が低下します。
いつもより尿回数が減っていたり、尿が濃い色をしている場合には、水分が不足していて脱水となっている可能性があり注意が必要です。

尿中ケトン体

尿検査で「ケトン体」という成分を検査します。
「ケトン体」は体に必要なエネルギーが足りない状態になると出現し、飢餓状態を反映します。尿中「ケトン体」を検査することで、体にエネルギーが足りていない状態なのか判断します。

つわりの治療

つわりの治療は、「心身の安静・休養」を心がけ、「食事・水分の摂取」は少量で回数をおおくする工夫をします。また、妊娠中も使える「吐き気止め」のくすりをつかったり、「点滴」で水分・電解質を補います。また、「ビタミン不足」や「血栓予防」に注意します。

心身の安静・休養

「つわり」は「妊娠に伴うホルモンの変化」の他に「妊娠による環境の変化」や「ストレス」「精神状態」も関係しているといわれています。
心身ともに安静と休養を心がけ、リラックスして精神を落ち着かせることが大切です。

食事・水分摂取

食事や水分をすこしでも摂れるように、食事・水分摂取は少量で回数をおおくする工夫をします。時間帯によって体調の波があるかとおもいますが、体調が良い時間帯に積極的に食事・水分摂取をするようにしましょう。また、食べやすいものを選んで、少しでも口にすることが大切です。
とはいえ、吐き気が強すぎて全然食べることができない場合や、食べてもすぐに吐いてしまうような場合には、「点滴」によって水分・電解質・ビタミンなどを補います。

吐き気止め

すこしでも「つわり」の症状をやわらげるために「吐き気止め」を使います。
「つわり」は妊娠して間もないころに起こるため、妊娠に関する情報が不足している場合が多いです。妊娠中はくすりを使ってはいけないという噂などから、妊娠中はくすりを全く使いたくないという人もいます。
しかし、この「吐き気止め」は妊娠中にも安全につかえますし、母体の健康状態が赤ちゃんの健康にもつながるため、基本的には妊娠中でも”必要な”くすりは使うようにしましょう。

つわりとビタミン

「つわり」の症状がひどいと、水分やエネルギー・ビタミンなどの栄養が不足してきます。とくに、「ビタミンB1」が不足すると「眼球運動障害」「失調性歩行」「意識障害」などの症状を呈す「ウェルニッケ脳症」となります。「ウェルニッケ脳症」を予防するために「ビタミンB1」を含む点滴を使うことが多いです。
また「ビタミンB6」は「つわり」の症状を和らげる効果があります。「マルチビタミン」(ビタミンA1・B1・B2・B6・B12・C・D・E・葉酸ミネラル等含有)の投与で、つわりの予防効果があるとの報告もあります。ただし、ビタミンAは過剰摂取により胎児形態異常率が上昇するとの報告があり、摂取量を守ることが重要です。

血栓症の予防

「つわり」がひどく重度の場合は、脱水によって血液がドロドロとなってしまい血栓という血のかたまりが形成する可能性あります。さらに妊娠中というだけで血栓リスクは上がるので、とくに「重度の悪阻」の場合には血栓を予防するということが重要になってきます。
血栓予防のために、「簡単な運動」をおこなったり、「弾性ストッキング」や「フットポンプ」を着用したりします。また、非常に血栓リスクが高い場合には「抗凝固薬」(血液をサラサラにする薬)を使う場合もあります。

まとめ

「つわり」は「吐き気」「嘔吐」「食欲不振」などの症状がおこり、ほとんどの妊婦さんが経験します。また「つわり」が重症化すると「悪阻」といわれます。

「体重減少」「尿量低下」「尿中ケトン体」「食事や水分摂取量」などでつわりの重症度を判定する。

つわりの治療は「心身の安静・休養」「食事・水分の摂取の工夫」「点滴」「吐き気止め」などあります。また、「ビタミン不足」や「血栓予防」に注意します。

妊娠して「つわり」がしんどいけど、くすりを飲みたくないからと受診しないで我慢する人は本当に多いです。とくに、はじめての妊娠の場合は慣れないことがおおかったり、妊娠に関する情報も不十分なことがおおいです。

じつは妊娠中でも安全につかえるくすりもあるため、「つわり」を我慢せず受診して相談するようにしましょう。
「つわり」をうまく乗り越えられて、妊娠中の生活がすこしでも快適にすごせるようになることを願っています。