抗がん剤による治療中ですが熱があります!【抗がん剤治療中の発熱】

がんの治療

結論ですが

抗がん剤による治療中の「発熱」には注意が必要です

この記事は「抗がん剤の治療中」の人に向けて書いています。
がん治療に対するさまざまな疑問・不安・悩みなどが解決できればと思っています。
この記事を読むことで「抗がん剤治療中の発熱」についてわかります。

抗がん剤による治療を受けるときに、抗がん剤による副作用や注意点などについてさまざまな説明を受けるかと思います。でも実際に、抗がん剤治療した後に症状が出たときにどうすればわからないとなる人は多いです。

今回はその中でも「抗がん剤治療中の発熱」について説明していきます。

この記事のまとめ

  • 抗がん剤を使うと「白血球」という免疫に関わる血液の成分が減少し免疫力が低下するため、発熱した場合は感染症に注意が必要になります。
  • 発熱時には「血液検査」や「胸部レントゲン検査」「尿検査」、「CT検査」「培養検査」などがおこなわれます。
  • 「発熱性好中球減少症」は「抗生剤」や「G-CSF製剤」による治療がおこなわれます。

なぜ発熱に注意が必要なのですか?

抗がん剤を使うと「白血球」という免疫に関わる血液の成分が減少して、免疫が低下するため感染症に注意が必要になります。
血液の中には「白血球」などの「血球」とよばれる成分が含まれています。この血球は「骨髄」という場所でつくられています。抗がん剤治療によって「骨髄抑制」がおこり「白血球」などの血球が減少して「感染しやすい」状態になってしまいます。「白血球減少」はとくに抗がん剤を投与して1~2週間後に起こりやすいです。
とくに重症な細菌感染などにつながるおそれがあるので、注意や予防が大変重要となります。

発熱した時の対応を確認しておきましょう。

抗がん剤治療をおこなっているときに、発熱があったときの対応を担当医と事前に相談して確認しておきましょう。
抗がん剤治療中は、免疫が低下しており感染しやすく、感染が重症化しやすい状態となっております。基本的には発熱があったときには受診して診察を受けることが原則になります。しかし、「頻繁に発熱が起こる人」「自宅から病院までの距離が遠い人」「病院の診療体制」などの事情により、受診するのが大変な人もいます。そういう場合には、あらかじめ細菌感染に対する「抗生剤」をもらっておいて、発熱したときに内服するという決まり事をつくることがあります。発熱があったときの対応は、担当医と事前に相談して確認しておきましょう。

こんな症状にはとくに注意しましょう。

抗がん剤治療中は、免疫が低下しており感染しやすく、体のさまざまな部位に感染症を起こす可能性があります。38.0度以上の発熱があって、以下のような症状がある場合にはとくに注意しましょう。

発熱時にはどんな検査をおこないますか?

血液検査で「白血球」(とくにその中の「好中球」という成分)を確認して免疫状態が大丈夫か確認します。発熱していて、好中球が減少している場合は「発熱性好中球減少症」とよばれます。
「症状」や「全身の診察」をおこなって体のどこに部位に感染しているか探したり、「胸部レントゲン検査」「尿検査」などの各種検査をおこないます。
体表からの診察ではわからない深部の感染が疑わしい場合は、感染部位をさがすために「CT検査」など画像検査をおこなう場合もあります。
また、原因となる菌を特定するために、感染部位や血液などの「培養検査」がおこなわれることもあります。

発熱時にはどんな治療をおこないますか?

発熱に加えて好中球が減少している「発熱性好中球減少症」の場合には、細菌をやっつける「抗生剤」や好中球を改善される「G-CSF製剤」による治療がおこなわれます。
抗がん剤治療中の発熱は、細菌感染によるものが多く、抗生剤による治療が行われます。
症状が軽度であれば、自宅で抗生剤を飲んで過ごしてもらいます。
症状が重度であれば、入院して抗生剤の点滴で治療します。
また、「G-CSF製剤」という好中球を改善する効果のある薬も併用することが多いです。

まとめ

抗がん剤を使うと「白血球」という免疫に関わる血液の成分が減少し免疫力が低下するため、発熱した場合は感染症に注意が必要になります。

発熱時には「血液検査」や「胸部レントゲン検査」「尿検査」、「CT検査」「培養検査」などがおこなわれます。

「発熱性好中球減少症」は「抗生剤」や「G-CSF製剤」による治療がおこなわれます。

今回説明した「発熱性好中球減少症」によって細菌感染が重症化することがあり、場合によっては命を落とすこともあるため、注意しておく必要があります。
普段の免疫状態では、かからないような細菌による感染のことがあり、一般的に使われる抗生剤では効果がないこともあります。

「発熱性好中球減少症」を正しく理解して、抗がん剤治療中の発熱に対する対応を担当医と相談して確認しておくことが大切です。

この記事によって「抗がん治療中の発熱」の理解が深まり、一人でも多くの人に役立つことを願っています。