がんと言われましたが呼吸が苦しい感じがします!【呼吸苦】

結論ですが

がんに伴い「呼吸が苦しい」場合は原因をみつけ症状が和らぐように対応します。

この記事は「がんに伴う呼吸苦で困っている」人に向けて書いています。
がんに伴う症状の悩みが解決できればと思っています
この記事を読むことで「がんに伴う呼吸苦」についてわかります。

がんの進行にともなって、呼吸が苦しい状態になることがあります。
「呼吸」というものは人間が生きていくために必要なおこないです。

呼吸をすることによって、体内に酸素を取り入れて、血液中に移行します。心臓のポンプ作用によって、酸素化された血液が体中に送られます。そして、呼吸によって産生された二酸化炭素を体の外に出します。
つまり「酸素」は体の外から体内に入って、血液にのって体中をめぐり、そこで「二酸化炭素」に変わり、体の外に出てくるという壮大な旅をします。
酸素の旅の始まりと終わりには「呼吸」が重要な役割を担っています。

今回「がんに伴う呼吸苦」について説明していきます。

この記事のまとめ

  • 人間が生きていくためには「呼吸」をおこなう必要があり、呼吸をすることが苦しい状態になることを「呼吸苦」とよばれます。
  • 呼吸が苦しくなる原因として「がん」「体力の低下」「合併症」「精神状態」などがあります。
  • 呼吸が苦しい場合には「原因を除去する」「薬を使う」「精神状態の改善」「呼吸筋の改善」などの対応します。

そもそも呼吸苦とは?

人間が生きていくためには、呼吸をおこない体内に酸素を取り込んで、二酸化炭素を出す必要があります。そんな呼吸をすることが苦しい状態になることを「呼吸苦」とよばれます。
とくに、体を動かしたとき、会話をしているとき、体を前屈したとき、疲労がたまっているとき、不安な状態のときなどに「呼吸苦」がおこりやすいです。

なぜ呼吸が苦しくなるのですか?

がん

がんにともなって肺のある胸の部分に水がたまる「胸水」と呼吸が苦しくなります。また大量にお腹の中に水がたまる「腹水」と、お腹の圧迫で呼吸がしにくくなります。
また、がんの進展によって「気管や気管支」という空気の通り道が圧迫されたり、「肺を切除する手術」が行われた場合は呼吸苦につながります。

体力の低下

がんの進行によって体力が低下して衰弱すると「貧血」となります。すると、肺で取り込まれた酸素を体中にうまく運ぶことが出来なくなり「呼吸苦」につながります。
また、からだを動かさないようになり寝る時間が増えると肺がつぶれてしまう「無気肺」が起こります。また「呼吸をする筋力の低下」などで呼吸がしにくくなります。

合併症

「喘息」や「慢性閉塞性肺疾患」(COPD)などの合併症があると、空気の通り道である気管支が狭くなってしまい呼吸がしにくくなります。
また、酸素化された血液を心臓のポンプ作用によって全身に送られますが、「心不全」があるとポンプ作用が不十分となってしまい呼吸苦につながります。また、喫煙していた場合、「肺気腫」によって肺がうまく働かない状態となっていたり、先ほど説明した「慢性閉塞性肺疾患」(COPD)になっていることが多く、呼吸苦になりやすいです。

精神状態

呼吸は精神状態と深く関わっています。がんにともなう症状による「死への恐怖」などによって不安やパニック・抑うつ状態に陥ってしまい過換気になってしまったり、呼吸がしにくい状態となることもあります。
呼吸がしにくい状態になると、パニック状態となり、さらに呼吸苦がひどくなるという悪循環に陥ってしまいます。

呼吸苦にはどう対応すればいいですか?

原因を除去する

呼吸が苦しい原因があれば除去するようにします。
たとえば、「胸水」や「腹水」がたまっていればそれらを抜きます。
また、がんによって「気管や気管支」など圧迫されている場合はステントを留置したり、がんに対して放射線照射を考慮します。さらに、「貧血」があれば輸血がおこなわれたりします。

薬を使う

呼吸が苦しい場合は、その症状をやわらげるために薬が使われます。
「酸素」を投与したり、空気の通り道を広げる「気管支拡張薬」などが使われます。
また、がんによる痛みに対して使われる医療用麻薬の一種である「モルヒネ」には呼吸苦を落ち着かせる効果もあります。また、「ステロイド」によって炎症反応が改善されて胸水が減ったり、肺や気管支の炎症が改善されると呼吸状態が良くなります。

精神状態の改善

呼吸は精神状態と深く関わっています。不安やパニック・抑うつ状態は呼吸苦につながります。
「抗不安薬」を使って不安をやわらげたり、カウンセリングなどで不安な気持ちをやわらげたり、リラックスできるような環境にしていくことが大切です。

呼吸筋の改善

がんの進行によって体力が低下すると、呼吸をする筋力も低下して呼吸苦につながります。
リハビリなどで呼吸筋を改善したり、痰を出しやすくして痰詰まりを防ぐようにすることで呼吸苦の改善につながります。

まとめ

人間が生きていくためには「呼吸」をおこなう必要があり、呼吸をすることが苦しい状態になることを「呼吸苦」とよばれます。

呼吸が苦しくなる原因として「がん」「体力の低下」「合併症」「精神状態」などがあります。

呼吸が苦しい場合には「原因を除去する」「薬を使う」「精神状態の改善」「呼吸筋の改善」などの対応します。

がんの進行にともなって、呼吸が苦しい状態になることがあります。
「呼吸」というものは人間が生きていくために必要なおこないです。さらに「呼吸」は精神状態と深く関わっています。

最近注目されている「瞑想」においても呼吸の重要性がいわれています。
そんな大切な呼吸ですが、呼吸が苦しい感じがすることは、生活の質が下がってしまいます。
うまく呼吸苦を改善したり、付き合っていくことで、少しでも快適に生活を送るよう願っています。

この記事によって「がんに伴う呼吸苦」に対する理解が深まり、一人でも多くの人に役立つことを願っています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です