結論ですが、
完全休養とは、全くトレーニングをしないで休養に専念する方法です。
この記事は「マラソンを楽しんでいるヒト」に向けて書いています。
マラソントレーニングに関する疑問・悩み・不安などが解決できればと思っています。
この記事を読むことで「完全休養」についてわかります。
マラソンをやっていますが、どのようなトレーニングがいいですか?
このような疑問にお答えします。
自分自身、ランニングが趣味でして、時間があれば走っています。
そして、マラソン大会によく出ています。
地元開催のマラソンや、北海道内のマラソン、東京などの関東圏、国内の様々なマラソン大会に出場させて頂いております。
マラソン大会に向けて、日々トレーニングにのぞんでいるかと思います。
毎日同じようなトレーニング内容だと飽きてしまうかと思います。
また、能力に偏りが生じてしまい、どこかで頭打ちになってしまうかと思います。
日々のトレーニングはもちろん重要ですが、休むこと休養も同じように大切です。
では、完全休養をした方が良いですか?
ということで、今回は「完全休養」について説明します。
「宮の沢スマイルレディースクリニックホームページ」
https://www.miyanosawa-smile-lc.com/
まとめ

1.完全休養とは
完全休養とは、全くトレーニングをしないで休養に専念する方法です。
トレーニングすることはもちろん大事です。
しかし、トレーニングしたら体力レベルは下がるため、十分な休養をとり、リカバリーさせることが必要になります。
リカバリーとは、トレーニングによって低下した体力を回復・修復することをいいます。
トレーニングを継続しておこなって、競技パフォーマンスを上げるために、リカバリーは重要です。
なお、トレーニングにおいて「超回復」というものがあります。
これは、トレーニングした後に一時的に低下する体力が、適切な休息をとることによって、元の状態以上の状態に体力が回復する現象のことをいいます。
たとえば、1日に何回も同じペースでマラソンを走れないように、トレーニングによって筋肉が疲労した状態であると、パフォーマンスは低下します。
トレーニングによって低下した体力は、十分な休息をとることによって、回復します。
トレーニングにおいて適切な負荷を与えることができれば、元の体力レベル以上に回復しますが、この現象を「超回復」といいます。
一般的に、筋肉トレーニングを行ったあとは「48時間から72時間程度の休息」が効果的とされています。
48時間よりも短い間隔でトレーニングを行ってしまうと、筋肉が十分に回復する前に再び筋肉が破壊されてしまうため、筋肉が成長しないうえ、疲労が蓄積してパフォーマンスは向上しません。
不十分なリカバリーが継続すると、オーバートレーニング症候群や燃え尽き症候群などに陥ってしまいます。
競技パフォーマンスを向上させる上で、トレーニングを行うことも重要ですが、リカバリーも同じくらい、むしろそれ以上に重要になります。
そして、リカバリーの方法として「完全休養」があります。
完全休養とは、全くトレーニングをしないで休養に専念する方法です。
2.完全休養の効果
完全休養の効果として「肉体的疲労の回復」「精神的疲労の回復」「グリコーゲンの貯蔵」「ヘモグロビンの回復」などがあります。
などがあります。
1.肉体的疲労の回復
完全休養の効果として「肉体的疲労の回復」があります。
毎日、トレーニングを行っていると、肉体的な疲労が蓄積します。
とくに、ランニングにともない「走る動作に関係する筋肉群」を駆使することになります。
常にトレーニングしていると、運動することばかりにエネルギーが使用されてしまい、肉体を修復、リカバリーさせることにエネルギーがなかなか十分に行き渡らないです。
完全休養を取り入れることによって、酷使された筋肉など肉体的疲労の回復を促してくれます。
2.精神的疲労の回復
完全休養の効果として「精神的疲労の回復」があります。
トレーニングによって、肉体的だけでなく精神的にも疲労が蓄積します。
マラソンランナーは真面目な方が多く、休まずに毎日練習を継続している人が多いです。
しかし、毎日、同じようなトレーニングに励んでいると、同じような刺激になりつつあり、マンネリ化します。
また、ポイント練習という負荷の高いトレーニングを入れるときには、トレーニング前から準備が必要になり、精神的にプレッシャーが非常にかかります。
常に、その重圧を受けていると、精神的な疲労が知らず知らずのうちにたまっていきます。
そこで完全休養を取り入れることによって、トレーニングに関係するプレッシャーから解放するとともに、完全休養の日に、いつもと違った過ごし方をすることによってマンネリ化したトレーニング中心の生活から抜け出すことができ、心身ともにリフレッシュさせることができます。
3.グリコーゲンの貯蔵
完全休養の効果として「グリコーゲンの貯蔵」があります。
グリコーゲンは、多数の「グルコース」(ブドウ糖)が結合した多糖類であり、筋肉や肝臓に貯蔵されます。
摂取された炭水化物のうち糖質は体内に消化吸収されます。
その場でエネルギーとして利用されない糖質は、グリコーゲンという形で約8割(約400g)は「筋肉」、残り(約100g)は肝臓に貯蔵されます。
毎日、トレーニングを行っていると、筋肉や肝臓に貯蔵されたグリコーゲンが消費されます。
消費されたグリコーゲンを回復させるために、糖質を摂取する必要がありますが、十分に回復するためには、2~3日以上はかかるとされています。
単純計算すると「500g」の糖質(ブドウ糖)を摂取する必要がありますが、その間に日常活動やトレーニングをすると、糖質がエネルギー源として使われるため、その分も加味して摂取しなければなりません。
ちなみに「500g」の糖質(ブドウ糖)は、白米でいうと「約1.4kg」に相当します。
結構な量の糖質を摂取しなければならないため、グリコーゲンの貯蔵が回復するまでに時間がかかります。
そこで完全休養を取り入れることによって、糖質などのエネルギー消費をおさえることになるため、グリコーゲンの貯蔵を促してくれます。
4.ヘモグロビンの回復
完全休養の効果として「ヘモグロビンの回復」があります。
ヘモグロビンは、赤血球の中に含まれる物質であり、酸素が結合することによって全身に酸素が効率的に運ばれています。
ヘモグロビン濃度が低下した状態のことを「貧血」といいます。
「赤血球の産生<赤血球の破壊」となった場合に貧血となります。
ランナーの場合は、赤血球やヘモグロビンの材料である「鉄分不足」(鉄欠乏性貧血)や「タンパク質不足」(相対的エネルギー不足などによる)によって、赤血球の産生が低下して貧血になるケース。
また、激しい運動や長時間のランニングなどによって、足裏への衝撃や体液が酸性に傾くこと(アシドーシス)などによって、赤血球が破壊され貧血を来たす「溶血性貧血」となるケースが多いです。
完全休養を入れることによって、運動によって消耗される「鉄分」や「タンパク質」などのヘモグロビンの材料を温存することができて、ヘモグロビンの産生が促されます。
また、ランニングによる足裏への衝撃やアシドーシスによる赤血球の破壊(溶血)も回避することができ、ヘモグロビンの回復が促されて、貧血を予防することにつながります。
3.完全休養のポイント
完全休養をとるときのポイントとして「しっかりと休む」「競技のことは考えない」「食べ過ぎに注意する」ことなどがあります。
1.しっかりと休む
完全休養をとるときのポイントとして「しっかりと休むこと」があります。
トレーニングがない完全休養の日には、当たり前ですが、しっかりと休むようにしましょう。
とくに、毎日のルーチンの中に「ランニング」がある人は、完全休養を入れると、なんだかいつもと違うため、モヤモヤした気分になるかもしれません。
トレーニングがなくなる分、時間に余裕ができるかと思います。
自分が今までやりたかったこと、ランニング以外の趣味、読書、映画などトレーニングがあったために出来なかったことを是非ともやってみましょう。
日々のトレーニングを頑張った自分に対して、ご褒美を与えることが重要です。
完全休養のときに、しっかりと心身ともに回復させましょう。
2.競技のことは考えない
完全休養をとるときのポイントとして「競技のことは考えないこと」があります。
完全休養のときには、競技のことは極力考えないようにしましょう。
競技のことが頭の中にちらつくと、トレーニングをしないで休んでいる自分に対して、罪悪感を感じるかもしれません。
とくに、真面目にコツコツとトレーニングに励んでいるランナーに多いですが「疲れているときこそ頑張らなければ」と思いこんでしまっている方は多いです。
日常生活の中でも「疲れている…」「休みたい…」「キツイ…」などの気持ちに打ち勝つことこそが正義だと思ってしまいます。
しかし、人間は常に全力で頑張り続けることは不可能です。
完全休養のときには、競技のことは忘れて、しっかりと休むようにしましょう。
24時間、競技のことばかり考えていると精神的にも疲労してしまうため、心身ともに解放してあげましょう。
3.食べ過ぎに注意する
完全休養をとるときのポイントとして「食べ過ぎに注意すること」があります。
完全休養のときに、ランニングをしないため、そのままの感覚で食事をすると残念ながら体重は増えます。
ランニングはカロリーがかなり消費されます。
たとえば、「約12km」のジョギングをすると、体重「60kg」くらいであれば「約700kcal」程度のカロリーが消費されます。
いつもと同じような食事をしていれば、オーバーカロリーになってしまい、体重は増えてしまうでしょう。
しかし、完全休養のときに、食事制限がかかると、精神的なストレスがたまります。
個人的には、あまり考えすぎず、休むときには食事なども考えずしっかりと休み。
トレーニングするときには、しっかりと頑張って、自然とカロリーも消費されるのが良いかと思います。
ただし、必要以上に食べ過ぎてしまうと、体重増加につながるため、食べ過ぎには注意しましょう。
まとめ

今回は「完全休養」について説明しました。
この記事によって「完全休養」についての理解が深まり、一人でも多くの人に役立つことを願っています。
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