Turner症候群ってなんですか?

婦人科の病気

結論ですが

Turner症候群とは、女性の染色体異常で、「性腺機能不全」「翼状頸」「低身長」「小児様外性器」などを特徴とする症候群のことをいいます。

この記事は「病気を指摘された」女性に向けて書いています。
女性特有の病気の悩みが解決できればと思っています
この記事を読むことで「Turner症候群」についてわかります。

  • 身長が低いです!
  • 生理が来ないです!!
  • 肘が外反しています!?

このような症状で悩んでいるときには「Turner症候群」が隠されている場合があります。
生まれたときは、とくになにも問題はなかったけど、思春期の時期になったときに気づいて受診することが多い病気です。
とくに、なかなか身長が伸びず「低身長」だったり、生理が来ない「無月経」などがきっかけで受診して、「Turner症候群」だと診断される場合が多いです。

Turner症候群と診断された場合は、どうすればいいの?
この疑問にお答えします。

今回は「Turner症候群」について説明していきたいと思います。

この記事のまとめ

  • Turner症候群とは、女性の染色体異常であり、さまざまな特徴を有する症候群のことをいいます。
  • Turner症候群では「低身長」「翼状頸」「外反肘」「手や足の甲の浮腫」「二次性徴なし」「無月経」などの症状がおこります。
  • Turner症候群は「内臓の形態異常」「中耳炎」「肥満」「糖尿病」「甲状腺機能異常」「骨粗しょう症」「不妊症」などの合併症がおこります。
  • Turner症候群では「低身長」「二次性徴」「無月経」「合併症」などへの治療をおこないます。

Turner症候群ってなんですか?

Turner症候群とは、女性の染色体異常で、「性腺機能不全」「翼状頸」「低身長」「小児様外性器」を特徴とする症候群のことをいいます。
人間のひとつの細胞には46本の染色体があります。そのうち、2本は性染色体と言われており性別に関係しています。「XY」であれば「男性」、「XX」であれば「女性」となります。多くの女性はX染色体を2本もっていますが、Turner症候群ではX染色体は1本であり「XO」と表現されます。
Turner症候群では、X染色体は1本であり、「性腺機能不全」「翼状頸」「低身長」「小児様外性器」などの特徴を呈します。

Turner症候群の症状は?

からだの特徴

「低身長」が特徴です。成人になっても身長が140cm以下である場合が多いです。
また、首から肩にかけて皮膚のたるみがある「翼状頸」
肘から先の腕が外に離れる「外反肘」
「手や足の甲の浮腫」などの特徴があります。

二次性徴なし

おおよそ10-12歳ころには、「乳房の発育」や「腟」「外陰部」の変化がおこったり、「月経」がはじまったりします。はじめての月経のことを「初潮」(初経)とよばれます。
Turner症候群では、卵巣機能が不十分であるため、そのような「二次性徴」が現れないことや、はじめての月経である「初潮」(初経)が来ない「原発性無月経」も特徴的です。
二次性徴があったとしても、乳房のみ発育するなどの不完全な場合が多いです。
外性器の発育が不十分であり「小児様外性器」となります。

知的面

Turner症候群の女性は、知能は正常で、まじめな性格の人が多いです。
算数・図形や体育が苦手など、得意不得意はありますが、ゆっくり時間をかければ理解できるようになります。
ただし、一部Turner症候群では、知的障害を伴うこともあります。

Turner症候群の合併症

先天性

Turner症候群では生まれつき内臓に形態異常をもっていることが多いです。
とくに大動脈の一部が狭くなった「大動脈狭窄症」、「大動脈弁の異常」「腎臓の形態異常」などの形態異常がみられます。

乳幼児期

Turner症候群では中耳炎になりやすいです。中耳炎を繰り返すと、難聴につながる場合があるため注意が必要です。

成人期

Turner症候群では、「肥満」「糖尿病」「甲状腺機能異常」「骨粗しょう症」などの合併症が起こることがあります。生活習慣への配慮、女性ホルモンの補充などによる治療が行われます。ただし、卵巣機能がないためTurner症候群のほとんどが「不妊症」となります。通常の不妊治療では残念ながら妊娠に至ることはほとんどありません。

Turner症候群の検査は?

染色体検査

血液を採取して、染色体の検査をします。
染色体の数が「45本」で、性染色体が「XO」であれば、Turner症候群だと診断されます。

血液検査

ホルモンの値などを検査します。
Turner症候群では、卵巣機能が低下しているため「エストロゲン」(女性ホルモン)は低い値です。また、女性ホルモンなどの分泌を促すホルモンである「LH」「FSH」などが高い値となります。

視診

視診によって、外表的な特徴がないか確認します。
とくに「低身長」「翼状頸」「外反肘」「手や足の甲の浮腫」などの身体的特徴がないか確認します。

画像検査

内臓の形態異常がないか検査します。
とくに心臓・血管のエコー検査で「心臓・血管の形態異常」がないか確認します。
大動脈の一部が狭くなった「大動脈狭窄症」などが多くみられます。

Turner症候群の治療は?

Turner症候群では、生まれながらの染色体の数を変えることはできません。
なので、あらわれる症状や合併症に対する治療「対症療法」をおこなっていくことになります。

低身長

低身長に対して「成長ホルモン」を投与します。
Turner症候群の診断がついたときには、低身長であることが多く、すぐに成長ホルモンの治療を開始します。治療を受けた場合、平均身長は145cm以上となります。

二次性徴の欠失

二次性徴の欠失に対して「エストロゲン」(女性ホルモン)を投与します。
Turner症候群では、卵巣機能が低下しているため「エストロゲン」を補う必要があります。
10-14歳頃からエストロゲン補充療法を開始して、段階的に増量していきます。
子宮が十分発育したあとは、「エストロゲン」と「プロゲステロン」を周期的に投与する「カウフマン療法」をおこなうことで「生理」を起こすことができます。ただし、卵巣機能がないため自然妊娠を望むことは難しいです。

合併症への治療

生まれながら、「大動脈狭窄症」、「大動脈弁の異常」「腎臓の形態異常」などの形態異常を認めた場合には、手術による治療が必要になることがあります。
また成人期には「肥満」「糖尿病」「甲状腺機能異常」「骨粗しょう症」などの合併症が起こりやすいので、生活習慣の改善や、定期的な健康診断などによる健康管理・ヘルスケアが重要になります。

まとめ

  • Turner症候群とは、女性の染色体異常であり、さまざまな特徴を有する症候群のことをいいます。
  • Turner症候群では「低身長」「翼状頸」「外反肘」「手や足の甲の浮腫」「二次性徴なし」「無月経」などの症状がおこります。
  • Turner症候群は「内臓の形態異常」「中耳炎」「肥満」「糖尿病」「甲状腺機能異常」「骨粗しょう症」「不妊症」などの合併症がおこります。
  • Turner症候群では「低身長」「二次性徴」「無月経」「合併症」などへの治療をおこないます。

Turner症候群と診断された場合は、どうすればいいのかわからないかと思います。
「無月経」や「低身長」がきっかけで受診して、Turner症候群だと診断されることが多いです。
Turner症候群では、染色体を改善することは出来ないので、あくまで対症療法が中心の治療となってきます。

低身長に対しては、成長ホルモンを投与します。
二次性徴に対して、女性ホルモンを投与します。
月経をおこすために、ホルモン治療をおこなったりします。
合併症があれば、それに対する手術などの治療がおこなわれます。

Turner症候群では、その病態とうまくつきあっていくことが大切になります。

この記事によって「Turner症候群」の理解が深まり、一人でも多くの人に役立つことを願っています。