低亜鉛血症について【アスリートと病気】

結論ですが

低亜鉛血症は、血液中の亜鉛が低下した状態のことです。

この記事は「病気に関して疑問がある人」に向けて書いています。
病気に関するさまざまな疑問・不安・悩みなどが解決できればと思っています。
この記事を読むことで「低亜鉛血症」についてわかります。

亜鉛不足といわれましたが何ですか?

このような疑問にお答えします。

スポーツ選手でパフォーマンスが上がらない
常に体がだるい感じがする
すぐに疲れを感じる

このような症状の場合、低亜鉛血症が隠れている場合があります。

亜鉛という栄養素は聞きなれない方が多いかと思います。
必須微量ミネラルの一つであり、意識していないと知らぬうちに不足している場合があります。

では、低亜鉛血症って何でしょうか?

ということで、今回は「低亜鉛血症」について説明していきます。

この記事のまとめ

1.低亜鉛血症とは

低亜鉛血症は、血液中の亜鉛が低下している状態をいいます。

亜鉛は、体内で作ることができない「必須微量ミネラル」の一つです。
300種類以上の酵素の構成・酵素反応の活性化・ホルモン合成・ホルモン分泌調整・DNA合成・タンパク質合成・免疫反応の調整などに作用します。

また、亜鉛には、新陳代謝やエネルギー代謝・免疫機能などをサポートする効果があります。体内に2-4g程度存在し、歯・肝臓・腎臓・筋肉に多く含まれています。

低亜鉛血症は、血液検査で「血清亜鉛」「ALP」などを測定して診断します。
血清亜鉛の値が

「60(ug/dl)未満」で亜鉛欠乏症
「60-80(ug/dl)」で潜在性亜鉛欠乏
「80-130(ug/dl)」で亜鉛は正常

となります。

低亜鉛血症は、血液中の亜鉛が低下している状態をいいます。

2.低亜鉛血症の症状

低亜鉛血症の症状として、全身倦怠感、味覚障害・嗅覚障害、食欲低下・皮膚炎・脱毛・口内炎、下痢、成長障害・骨粗しょう症などがあります。

繰り返しですが、亜鉛は300種類以上の酵素の活性に関わっています。
亜鉛が不足すると、うまくエネルギーを産生することができず、全身倦怠感につながります。

また、亜鉛には、味覚・嗅覚の維持、皮膚代謝、生殖機能、免疫機能、身長の伸び・骨格の発達などの働きがあります。
亜鉛不足によって、味覚障害・嗅覚障害、食欲低下・皮膚炎・脱毛・口内炎、下痢、成長障害・骨粗しょう症などにつながります。

低亜鉛血症の症状として、全身倦怠感、味覚障害・嗅覚障害、食欲低下・皮膚炎・脱毛・口内炎、下痢、成長障害・骨粗しょう症などがあります。

3.低亜鉛血症の治療

食事での摂取

低亜鉛血症の治療として、「食事での摂取」があります。

亜鉛が多く含まれている食品を積極的に摂取するようにします。

カキ:13.2mg/100g
豚レバー:6.9mg/100g
牛肩肉:5.7mg/100g
牛レバー:3.8mg/100g
鶏レバー:3.3mg/100g

亜鉛製剤の投与

低亜鉛血症の治療として、「亜鉛製剤の投与」があります。

亜鉛を学童~成人では50mg~150mg/日、幼児では25mg~50mg/日を目安に投与します。
亜鉛製剤として「ノベルジン」というものがあり、処方される場合が多いです。
なお、銅欠乏症・膵炎などの有害事象がありますので、注意が必要です。

まとめ

今回は「低亜鉛血症」について説明しました。

とくに症状が気にならない人でも、血液検査をしたら「低亜鉛血症」だとわかる場合があります。

全身だるい…
なんとなく気力が湧かない…
疲れやすい…

そんな症状で悩まされている時には「低亜鉛血症」が隠れている場合があります。

いつもと体調が違っておかしいと思ったら、血液検査で亜鉛を評価してもらうことをオススメします。

この記事によって「低亜鉛血症」の理解が深まり、一人でも多くの人が健康的に過ごすことが出来ることを願っています。

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