結論ですが
ランナーには、貧血はつきものであり、うまくマネジメントすることが必要です。
この記事は「マラソンを趣味にしている」ヒトに向けて書いています。
マラソントレーニングに対する疑問・悩み・不安などが解決できればと思っています。
この記事を読むことで「ランナーと貧血」についてわかります。
貧血ってなんですか?
このような疑問にお答えします。
自分自身、ランニングが趣味で、マラソン大会によく出場しています。
タイムを上げるために日々トレーニングに励んでいます。
マラソン競技において、タイムを少しでも上げるために、日々の練習をがんばっているランナーは多いかと思います。
マラソン競技でタイムを上げる上で、様々な要素が重要になります。
トレーニング、運動、スポーツ、マラソン競技において、さまざまな「3大要素」というものがあります。
個人的に、とくに「筋肉」「栄養素」「酸素」の3つの要素が大事だと考えております。
より速く、より長い時間走り続けるためには、酸素を使う能力が重要です。
しかし、貧血などによって、思うように酸素を使えない状態になってしまい、走りのパフォーマンスを落としてしまうケースも多々あります。
では、貧血ってなんですか?
ということで、今回は「ランナーと貧血」について説明していきます。
「宮の沢スマイルレディースクリニックホームページ」
https://www.miyanosawa-smile-lc.com/
まとめ
1.貧血とは
貧血とは、血液中のヘモグロビン濃度が低下した状態のことをいいます。
赤血球の中に含まれる「ヘモグロビン」という物質と酸素が結合することによって、全身に酸素が効率的に運ばれています。
その赤血球が少なくなり、ヘモグロビン濃度が低下した状態のことを貧血といいます。
赤血球は、骨髄という場所で作られて、血管の中を「約120日間」循環した後、寿命がきたら脾臓や肝臓などで破壊されます。
ヒトの体では「約20-28兆個」の赤血球が存在しており、一日あたり「およそ1500-2500億個」の赤血球が産生と破壊が繰り返し行われています。
「酸素」は運動だけではなく、生命を維持する代謝などにも必要であり、とても多くの赤血球が存在しているのです。
なお、食べ物を食べなくても「2〜3週間程度」(水分なしだと4〜5日程度)は生きることができるとされていますが、酸素がないと「3〜5分程度」で死に至るとされています。
「赤血球の産生<赤血球の破壊」となった場合に貧血となります。
ランナーの場合は、赤血球やヘモグロビンの材料である「鉄分不足」(鉄欠乏性貧血)や「タンパク質不足」(相対的エネルギー不足などによる)によって、赤血球の産生が低下して貧血になるケース。
また、激しい運動や長時間のランニングなどによって、足裏への衝撃や体液が酸性に傾くことによって、赤血球が破壊され貧血を来たす(溶血性貧血)となるケースが多いです。
貧血とは、血液中のヘモグロビン濃度が低下した状態のことをいいます。
2.貧血の症状
貧血の影響として、「パフォーマンス低下」「運動強度の低下」「メンタルの悪化」などがあります。
持久系競技であるマラソンでは、長時間運動するためには、長時間・多くの酸素が必要になります。
貧血の状態では、十分に酸素がいきわたらないため、筋肉で必要なエネルギーが十分作られず、運動パフォーマンスは低下します。
また、運動強度が低下するため、毎日のトレーニングの質も思うように上がってこないです。すると、トレーニング効果が十分に得ることができず、トレーニングをしてもタイムが伸びないという、アスリートにとって地獄のような状態に陥ってしまいます。
さらに、貧血の状態では、全身の筋肉だけでなく「脳」への酸素供給も低下します。
たとえば、
ボーっとする
集中力が低下する
思考力が低下する
急に不安になる
イライラしやすい
などの症状が起こります。
また、鉄欠乏性貧血によって、鉄欠乏になると、神経伝達物質の合成がうまく行われず、様々な精神症状が起こります。
たとえば、
気分が落ち込む
思い悩みやすい
イライラしやすい
途中で起きてしまう
寝起きが悪い
ゆううつな気分が続く
などの症状が起こります。
ただでさえ、貧血によって、思うように走れない状態なので、メンタルは悪化していきがちです。
貧血の影響として、「パフォーマンス低下」「運動強度の低下」「メンタルの悪化」などがあります。
3.貧血の治療
貧血の治療として「鉄分の喪失を抑える」「鉄分の摂取」「足裏への衝撃を抑える」「相対的エネルギー不足の解消」などがあります。
激しいトレーニングを長時間おこなうと、汗を大量にかきます。
汗には、塩分だけでなく、「鉄分」なども含まれるため、汗と一緒に鉄分も喪失してしまいます。
また、女性の場合は、毎月の月経による出血によって、鉄分が喪失してしまいます。
さらに、激しいトレーニングで、消化管にストレスがかかることや相対的な虚血などによって、腸炎を引き起こし、消化管出血が引きおこり、鉄分が喪失する場合もあります。
鉄分の喪失をおさえるため「汗をかかないような工夫をする」「涼しい格好・時間帯にトレーニングする」「短時間のトレーニング」「月経量をおさえる治療をする」「トレーニングの負荷を調整する」などの対策が考えられます。
また、不足する鉄分を十分に摂取する必要があります。
鉄分を摂取する時のポイントとして
吸収の良い「ヘム鉄」を積極的に摂取する
ビタミンCと一緒に摂取する
ビタミンB12・葉酸も摂取する
たんぱく質も十分摂取する
タンニン・リン・不溶性食物繊維は避ける
などがあります。
鉄欠乏性貧血が重度の場合には、鉄分のサプリメントや、医療機関を受診して鉄剤の薬剤をもらうことも検討しましょう。
さらに、足裏への衝撃をおさえるために…
ランニング以外のトレーニング
足裏への衝撃を避けるトレーニング
短時間で集中してトレーニングする
トレーニング量を落とす
トレーニングの負荷を調整する
などの対策を行いましょう。
なお、「相対的エネルギー不足(REDs)」によって、タンパク質がエネルギー源として使用してしまい、タンパク質が不足して慢性的な貧血に陥るケースもあります。
運動量に見合ったカロリーを食事から十分摂取するとともに、アミノ酸スコアが高い良質なタンパク質を適切な量を摂取するようにしましょう。
貧血の治療として「鉄分の喪失を抑える」「鉄分の摂取」「足裏への衝撃を抑える」「相対的エネルギー不足の解消」などがあります。
まとめ
今回は「ランナーと貧血」について説明しました。
この記事によって「ランナーと貧血」についての理解が深まり、一人でも多くの人に役立つことを願っています。
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