溶血の原因とランニング【3つ】

結論ですが

ランニングにおける、溶血の原因として「足裏への衝撃」「アシドーシス」「血流の増大」などがあります。

この記事は「マラソンを趣味にしている」ヒトに向けて書いています。
マラソン競技に対する疑問・悩み・不安などが解決できればと思っています。
この記事を読むことで「溶血の原因」についてわかります。

マラソンが趣味ですが、貧血になってしまいましたが、何か原因がありますか?

このような疑問にお答えします。

自分自身、ランニングが趣味で、マラソン大会によく出場しています。
タイムを上げるために日々トレーニングに励んでいます。

マラソン競技において、タイムを少しでも上げるために、日々の練習をがんばっているランナーは多いかと思います。

マラソン競技でタイムを上げる上で、様々な要素が重要になります。
反対に、様々な要素によってマラソン競技のタイムが伸び悩む、むしろ下がってしまうケースもあります。

マラソントレーニングを毎日、必死に行っていても、思うようにタイムが伸びない場合「貧血」が隠れていることがあります。

スポーツにおける貧血といえば、鉄欠乏性貧血を思い浮かべる方が多いかと思いますが、実は溶血による貧血も無視できません。
赤血球の寿命は約120日間と言われていますが、寿命の前に赤血球が壊されてしまい貧血になる状態を「溶血性貧血」といいます。

では、溶血するにはどのような原因がありますか?

ということで、今回は「ランニングにおける溶血の原因」について説明していきます。

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まとめ

1.足裏への衝撃

溶血の原因として「足裏への衝撃」があります。

これは、足裏の衝撃によって赤血球が壊れやすくなることで、貧血です。
何度も足裏への衝撃が来るような「ランニング」だけでなく、剣道・バレーボール・ハンドボールなどの足裏に強い衝撃がかかるスポーツで起こりやすいです。
「運動性溶血性貧血」とも呼ばれます。

足裏への衝撃をおさえるために、トレーニング内容を工夫する必要があります。

たとえば、

筋力トレーニングを行う
エアロバイクを利用する
有酸素マシン(クロストレーナー、ステップヒル)を活用する
上り坂を利用してスピードをおさえる
アスファルトを避ける

などがあります。

アスファルトの上で、スピードを出すようなランニングトレーニングを行いたい場合には、短時間にとどめるようにしましょう。

溶血の原因として「足裏への衝撃」があります。

2.アシドーシス

溶血の原因として「アシドーシス」があります。

アシドーシスとは、体が酸性に傾いた状態のことをいいます。
血液が酸性に傾いた状態になると、酸によって赤血球がこわされやすい状態になって、溶血性貧血が起こりやすくなります。

「夜間発作性ヘモグロビン尿症」という病気がありますが、これは夜間睡眠中に呼吸が減少すると、血液中の二酸化炭素が増加して、軽度のアシドーシス状態になります。
すると、とくに夜間に赤血球が酸によって壊されてしまい、「溶血性貧血」が起こり、「ヘモグロビン尿」が認められるものです。

マラソントレーニングにおいては、とくに乳酸濃度が上がる領域「閾値」(LT値)といわれる以上のスピードで走ると、乳酸の蓄積によって体が酸性に傾き、溶血が起こりやすくなります。

アシドーシスによる溶血を防ぐために、「閾値」以下のスピードのランニングトレーニングを意識するといいでしょう。
また、「閾値」を越えるようなスピードのランニングトレーニングは短時間にとどめておくようにします。

ただし、自転車競技のアスリートにおいて、貧血になる選手は比較的少ないため、「アシドーシス」に加えて「足裏への衝撃」との組み合わせによって溶血性貧血につながるのではないかと個人的には考えています。

なので、「閾値」を越えるような負荷の高いトレーニングを行う場合には、エアロバイクなどを活用して代わりに行うのが良いかと考えております。
ちなみに、心拍数を目安に、エアロバイクの負荷や回転数の目安を決めて行っています。

溶血の原因として「アシドーシス」があります。

3.血流の増大

溶血の原因として「血流の増大」があります。

よく、採血するときに、シリンジを強く引いたときに溶血が起こることがあります。
これは、針の中で血液の流れが速くなってしまい、針の壁との摩擦によって赤血球が壊されてしまうためです。とくに、針の径が細い場合に起こりやすいです。
また、採取した血液の量が足りず、採血管の中が陰圧の状態だと、赤血球が壊されて溶血が進みます。
医療の現場では、このように赤血球は壊されやすいようなイメージがあります。

さて、激しい運動などを行うと、全身にエネルギー源や酸素をおくるため、心拍数は上がり、血液の流れは速くなります。
血流が速くなると、赤血球が血管の壁と擦れてしまい「溶血」につながります。

これをいうと、トレーニングをすること自体、怖くなってしまうかもしれません。
しかし、赤血球が壊されることもあれば、毎日新しい赤血球を作ることも行われています。
「赤血球の破壊」が「赤血球の産生」を上回ったときに、貧血(溶血性貧血)として現れてきます。
溶血性貧血になるには、長期間の血流のダメージだけでなく、足裏への衝撃・アシドーシスなど総合的なダメージの蓄積だと個人的には考えています。

自分のキャパシティーに見合ったトレーニング量を見定めること、しっかりとしたリカバリー計画を立てること、長いスパンで安全にトレーニングが継続できるように、トレーニング計画を見直すきっかけになるかと思います。

溶血の原因として「血流の増大」があります。

まとめ

今回は「ランニングにおける溶血の原因」について説明しました。

この記事によって「ランニングにおける溶血の原因」についての理解が深まり、一人でも多くの人に役立つことを願っています。

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