デキストリンとは【スポーツ栄養学】PFCを武器にする

結論ですが

デキストリンとは、「デンプン」や「グリコーゲン」が分解されてできた「ブドウ糖」が複数つながった物質のことをいいます。

この記事は「スポーツを趣味にしている」ヒトに向けて書いています。
食事・栄養に対する疑問・悩み・不安などが解決できればと思っています。
この記事を読むことで「デキストリン」についてわかります。

デキストリンとは何ですか?

このような疑問にお答えします。

三大栄養素である「タンパク質」「脂質」「炭水化物」のことを「PFC」といいます。

タンパク質(Protein)
脂質(Fat)
炭水化物(Carbohydrate)

スポーツ選手やアスリートの場合、厳しいトレーニングに耐えうる体作りなどのために、食事・栄養がとても重要になります。
そして、この「PFC」がエネルギー源となるためとくに重要となります。

今回は、PFCの「C」についてです。

エネルギー源として「糖質」を補給する場合、糖質にはいくつか種類があります。

糖質は構造上「単糖類」「二糖類」「小糖類(オリゴ糖)」「多糖類」などに分類されます。また、糖質を補給するためのドリンクやサプリメントなどがたくさん売られており、どの糖質をエネルギー源として利用するのがいいのか悩むかと思います。

栄養成分をみると、デキストリンやマルトデキストリンなどが含まれている商品などもあります。

では、デキストリンとは何ですか?

ということで、今回は「デキストリン」について説明していきます。

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まとめ

1.デキストリンとは

デキストリンとは、「デンプン」や「グリコーゲン」などの多糖類が分解されてできた「ブドウ糖」が複数つながった物質のことをいいます。

糖質には、「単糖類」「二糖類」「多糖類」などがあります。
単糖である「ブドウ糖」が多数つながって出来たものが「デンプン」や「グリコーゲン」などという多糖類になります。
ブドウ糖同士は「グシコシド結合」によって結びついて多糖類を構成しています。

アミラーゼなどの酵素によって、ブドウ糖同士の結合は分離されて、ブドウ糖の鎖が短くなって出来た物質を「デキストリン」と呼ばれます。
ちなみに、「ブドウ糖」が2つ結合してできた二糖類を「マルトース」といいます。
デキストリンは、「デンプン」と「マルトース」の間にあたるような物質となります。

デキストリンのうち、食品としての利用したものとして、ブドウ糖が8~12個程度つながってできた「マルトデキストリン」があります。
また、人の消化酵素では分解できない構造の「難消化性デキストリン」などがあります。

デキストリンとは、「デンプン」や「グリコーゲン」などの多糖類が分解されてできた「ブドウ糖」が複数つながった物質のことをいいます。

2.マルトデキストリンの活用

マルトデキストリンの活用として「運動前や運動中のエネルギー補給」があります。

マルトデキストリンは、ブドウ糖が多数つながってできた「デンプン」が分解されて鎖が短くなったものをいいます。タピオカ澱粉などを分解して作られます。

簡単にいうと、ブドウ糖の結合している数が「8~12個程度」と少ない「デンプン」だと考えてください。

市販化されているマルトデキストリンのほとんどは、「とうもろこし」を材料に、酵素などで加水分解して、ブドウ糖同士の結合を分離して作られています。

マルトデキストリンは、水に溶けやすくて、吸収効率に優れるため、運動中にすぐにエネルギーが欲しい場合に最適です。
ちなみにマルトデキストリンのGI値は「105」とされており、血糖値をすぐに上昇させてくれます。

なお、高GI値であるため、血糖値スパイクを引き起こすため、運動以外での糖質補給にはオススメできません。
また、血糖値の急上昇・急下降も引き起こすリスクがあることから、とくに持久系の運動パフォーマンスが低下する懸念もあるため、エネルギー源として自分の体に合っているか、摂取するタイミングがいつが最適なのか確認することも重要です。

マルトデキストリンの活用として、運動前や運動中のエネルギー補給があります。

3.難消化性デキストリンの効果

難消化性デキストリンの効果として「整腸作用」「血糖値の上昇抑制」「高血圧の予防」「コレステロール低下」「肥満の予防」などがあります。

難消化性デキストリンは、人の消化酵素では分解できない構造のデキストリンです。トウモロコシのデンプンから作られます。

難消化性デキストリンは、人の消化酵素では消化・吸収されないため、小腸を通って大腸まで到達します。
難消化性デキストリンによって、水分を吸収して便の容積を増やします。便が増えると、大腸が刺激されて腸の動きが活発化して排便が促されます。
また、難消化性デキストリンは腸内細菌のエサとなり、善玉菌を増やして腸内環境が整い、便通が良くなり「整腸作用」を発揮します。

さらに、難消化性デキストリンは、小腸での栄養素の吸収速度をおだやかにしてくれます。
小腸での糖の吸収速度を穏やかにして、食後の血糖値の上昇をおさえる「血糖値の上昇抑制」効果が期待できます。

なお、難消化性デキストリンによって、ナトリウムを排出してくれるため、「高血圧の予防効果」を発揮します。
さらに、コレステロールを吸着し体外に排出してくれるため「コレステロール低下」効果も期待できます。

難消化性デキストリンは、体内に消化・吸収されないため、体に吸収されるカロリーがほとんどないです。それにもかかわらず、食べ物のかさ増し効果によって、満腹感を満たしてくれて、食べ過ぎを防いでくれるため、「肥満の予防」になります。
つまり、「糖尿病」「脂質代謝異常症」「高血圧」「動脈硬化」などの生活習慣病の予防効果が期待できます。

難消化性デキストリンは、多糖類の一種である「食物繊維」と同じような健康効果を発揮するため、「特定健康食品(トクホ)」にも認定されています。

難消化性デキストリンの効果として「整腸作用」「血糖値の上昇抑制」「高血圧の予防」「コレステロール低下」「肥満の予防」などがあります。

まとめ

今回は「デキストリン」について説明しました。

この記事によって「デキストリン」についての理解が深まり、一人でも多くの人に役立つことを願っています。

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