ノバーTについて

結論ですが

ノバーTとは、避妊効果を高めるため銅が付加された子宮内避妊具のことです。

この記事は「ノバーT」について知りたい女性に向けて書いています。
医療・健康に関する疑問・悩み・不安などが解決できればと思っています。
この記事を読むことで「ノバーT」についてわかります。

子宮内避妊具を使用したいですが、ノバーTって何ですか?

このような疑問にお答えします。

すべての女性には「リプロダクティブ・ヘルスおよびライツ」というものがあります。

簡単にいうと、「子供を産みたい時に産み、子供を産みたくない時に産まない」ということを自ら決定することができる権利です。

子供を産みたくない時に産まない

つまり「望まない妊娠」を防ぐために「避妊」に関する知識がとても重要となります。

避妊法の一つとして「子宮内避妊具」を使う方法があります。

その中に「ノバーT」という器械があります。

では、ノバーTって何ですか?

ということで、今回は「ノバーT」について説明したいと思います。

「宮の沢スマイルレディースクリニックホームページ」
https://www.miyanosawa-smile-lc.com/

この記事のまとめ

1.ノバーTとは

ノバーTとは、避妊効果を高めるため銅が付加された子宮内避妊具のことです。

ノバーTは、付加されている銅の影響で精子の活性を低下させ、子宮の中に異物があることで受精卵が子宮内に着床することを防ぐことで避妊効果が発揮します。
避妊効果は「99%」と言われています。

また、ノバーTは、普段の避妊だけでなく、性行為をしてから120時間以内に使用することで「緊急避妊」にも使うことができます。

2.ノバーTの使い方

挿入時期

ノバーTは「月経初日から月経7日目まで」に挿入します。

ただし、月経の量が多いときにノバーTを挿入すると、月経とともに出てきてしまう場合がもあります。なので、個人的には月経量が少なくなる「月経4日目から月経7日目まで」を目安に挿入するようにしています。

挿入前の検査

ノバーTを挿入する前に、「エコー検査」を行い、必要に応じて「感染症」「妊娠反応」などの検査をおこないます。

エコー検査で、子宮の形状の異常がないか、子宮の内腔は問題ないかなど確認し、ノバーTが挿入可能か判断します。

また、腟内や子宮の入り口に感染症がある場合、ノバーTによって感染を広げてしまう可能性があります。感染症が疑わしい場合、事前に検査をおこないます。

また、妊娠の可能性がある場合には、妊娠検査を必ず行います。

挿入方法

エコーで子宮の状態を確認してから、クスコ(腟鏡)をかけて子宮の入り口を確認し、ノバーTを子宮の中に挿入します。

まずは、エコーで子宮の中を妨げる病変がないか確認して、ノバーTを挿入できるか確認します。そして、子宮の向きや子宮の長さなどを確認してから、クスコ(腟鏡)をかけて子宮の入り口を確認し、ノバーTを子宮の中に挿入します。

3.ノバーT挿入後の流れ

位置を確認

ノバーTを挿入した後は、定期的に位置を確認します。

ノバーTを挿入した後は、位置がずれたり、自然に抜けてしまうことがあるので、定期的にエコーなどで位置を確認します。
エコーで確認しにくい場合は、レントゲン・CT検査などでノバーTの位置を確認するようにします。

合併症

ノバーTの挿入後、合併症が起こる場合があります。

ノバーT挿入時に「子宮損傷」「出血」、挿入後に「位置のズレ・脱落」「子宮内感染症」「異所性妊娠」などの合併症が起こる場合があります。
合併症の重症度によっては、ノバーTを抜去しなければならない場合もあります。

交換・抜去

ノバーTの使用期限は「5年間」であり、時期が経ったら「交換」または「抜去」するようにします。

ノバーTの使用期限は「5年間」です。
「5年間」以上使用していると、ノバーTの避妊効果が発揮されなくなる可能性があったり、子宮内感染の原因となったり、子宮と一体化して抜去するのが困難となる場合があります。

ノバーTを挿入して5年間経ったら、「交換」するようにします。
また、ノバーTが不要であれば、「抜去」するようにします。

まとめ

今回は「ノバーT」について説明しました。

避妊法にはいくつかあり、「ノバーT」という子宮内避妊具が選択の一つになります。

確実な避妊をおこないたい…
長期間の避妊をしたい…
ピルが使えない…

このような方には子宮内避妊具が最適な避妊法となります。

避妊法に関して悩んでいる方は、産婦人科医に気軽に相談するようにしましょう。
その方にあった避妊法を提案し、望まない妊娠を防ぐために、しっかりとサポートさせていただきます。

この記事によって「ノバーT」について理解が深まり、一人でも多くの人の役に立つことを願っています。

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