中性脂肪とコレステロールの違い【三大栄養素】PFCを武器にする

結論ですが

血液中に含まれる脂質には、おもに「中性脂肪」と「コレステロール」がありますが、役割が異なります。

この記事は「スポーツを趣味にしている」ヒトに向けて書いています。
食事・栄養に対する疑問・悩み・不安などが解決できればと思っています。
この記事を読むことで「中性脂肪とコレステロールの違い」についてわかります。

中性脂肪とコレステロールは、どのような違いがありますか?

このような疑問にお答えします。

三大栄養素である「タンパク質」「脂質」「炭水化物」のことを「PFC」といいます。

タンパク質(Protein)
脂質(Fat)
炭水化物(Carbohydrate)

スポーツ選手やアスリートの場合、厳しいトレーニングに耐えうる体作りなどのために、食事・栄養がとても重要になります。
そして、この「PFC」がエネルギー源となるため重要となります。

マラソンなどの持久系競技において、とくに「炭水化物・糖質」(C)や「脂質」(F)が大切です。
今回は、そのうち「脂質」(F)についてピックアップします。

脂質において、中性脂肪やコレステロールなど耳にするかと思います。
とくに健康診断で血液検査をするときに計測されます。

では、中性脂肪とコレステロールは、どのような違いがありますか?

ということで、今回は「中性脂肪とコレステロールの違い」について説明していきます。

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まとめ

1.脂質の種類

血液中に含まれる脂質には、おもに「中性脂肪」と「コレステロール」があります。

「中性脂肪」(トリグリセリド)の構造は、「グリセロール」に「3つの脂肪酸」が結合して出来ています。
脂肪酸は、おもに「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」に大きく分けられます。
そして、「不飽和脂肪酸」には「一価不飽和脂肪酸」、「多価不飽和脂肪酸」(オメガ3系脂肪酸・オメガ6系脂肪酸など)、「トランス脂肪酸」などに分類されます。

食品に含まれる、良い脂質・悪い脂質などの栄養成分を語る上では、この脂肪酸を指すことが多いです。
そして、一般的に食品の中に含まれている脂質には、おもに「中性脂肪」(トリグリセリド)の形で存在してます。

一方、コレステロールは、シクロペンタフェナントレン炭素骨格という4つのリング構造をしています。炭水化物・タンパク質・脂質の三大栄養素を原料にして、おもに肝臓で作られますが、小腸・副腎皮質・性腺・胎盤などでも作られます。

血液中に含まれる脂質には、おもに「中性脂肪」と「コレステロール」があります。

2.中性脂肪

中性脂肪は、エネルギー源となる、体温を保持する効果、衝撃から身を守る働きなどがあります。

中性脂肪は、体内の筋肉に運ばれ、体を動かすエネルギー源となります。
エネルギー源として「糖」がはじめに使われますが、糖が枯渇した状態になると中性脂肪などの「脂質」が使われるようになります。
なお、「糖」はエネルギーに迅速に利用されるのに対して、「脂質」はエネルギーに利用されるまでに時間がかかります。
しかし、「糖」や「タンパク質」では「1g当たり4kcal」のエネルギーに対して、
脂質は「1g当たり9kcal」とエネルギー量は多いです。

また、エネルギーとして使われなかった余分な中性脂肪は、皮下や内臓などに蓄えられます。いわゆる「皮下脂肪」や「内臓脂肪」などの体脂肪として蓄えられます。
体脂肪によって、保温効果や、外部からの衝撃をやわらげる働きをします。
さらに、余分な中性脂肪は肝臓にも蓄えられて、「脂肪肝」につながります。進行すると、「肝硬変」や「肝がん」などにつながることもあります。

中性脂肪は、エネルギー源となる、体温を保持する効果、衝撃から身を守る働きなどがあります。

3.コレステロール

コレステロールは、細胞膜を構成する、ホルモンの材料になる、胆汁酸の原料となる等の働きがあります。

コレステロールは、われわれの体を作っている細胞の細胞膜を構成しています。
人体の「37兆個(60兆個とも)」とも言われる細胞の一つ一つの構造の材料となっているのです。

また、コレステロールは、ホルモンの材料にもなります。
とくに、小腸・副腎皮質・性腺・胎盤などで作られるステロイドホルモンの材料となるのです。とくに副腎皮質ホルモンは約50種類にも及びます。

さらに、コレステロールは、脂肪の消化に不可欠な胆汁酸のもとになります。
胆汁酸は肝臓でコレステロールから作られます。胆汁酸によって、脂肪を乳化して、水に溶けやすくして、脂肪が消化吸収しやすい状態にするのです。

なお、血液中のコレステロールには、「LDL」(低密度リポタンパク質)コレステロールと「HDL」(高密度リポタンパク質)コレステロールがあります。

LDLコレステロールは、肝臓に蓄えられたコレステロールを全身に運ぶ働きがあります。LDLコレステロールが増えすぎると、血管壁に溜まり、動脈硬化などを引き起こすため、「悪玉コレステロール」と呼ばれています。

一方、HDLコレステロールは、全身から余分なコレステロールを回収して肝臓に戻す働きがあります。血管の働きを正常化させるように働くことから「善玉コレステロール」と呼ばれています。

コレステロールは、細胞膜を構成する、ホルモンの材料になる、胆汁酸の原料となる等の働きがあります。

まとめ

今回は、「中性脂肪とコレステロールの違い」についてみてきました。

「PFC」は、スポーツをしている人にとって重要な栄養素になります。
PFCを武器にして、マラソンのベスト記録を更新するような人が一人でも多く出ることを願っています。

この記事によって「中性脂肪とコレステロールの違い」についての理解が深まり、一人でも多くの人に役立つことを願っています。

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