糖質摂取と超回復の原則【スポーツと栄養】PFCを武器にする

結論ですが

「糖質を適切に摂取すること」と「超回復の原則」をうまく組み合わせることによって、スポーツのパフォーマンスを向上させることが出来ます。

この記事は「スポーツを趣味にしている」ヒトに向けて書いています。
食事・栄養に対する疑問・悩み・不安などが解決できればと思っています。
この記事を読むことで「糖質摂取と超回復の原則」についてわかります。

マラソン選手ですが、どのようにすればタイムが上がりますか?

このような疑問にお答えします。

自分自身、ランニングが趣味で、マラソン大会によく出場しています。
タイムを上げるために日々トレーニングに励んでいます。
トレーニングだけでなく、実は普段食べる食事もパフォーマンスを向上させるために重要な役割をしているのだと実感しております。

三大栄養素である「タンパク質」「脂質」「炭水化物」のことを「PFC」といいますが。

タンパク質(Protein)
脂質(Fat)
炭水化物(Carbohydrate)

スポーツ選手やアスリートの場合、厳しいトレーニングに耐えうる体作りなどのために、食事・栄養がとても重要になります。
そして、この「PFC」がエネルギー源や体づくりに必要となるためとくに重要となります。

PFCをうまく利用することによって、日々のトレーニングレベルは上がり、パフォーマンスも向上していきます。

今回は、PFCの「C」についてです。

炭水化物は「糖質」と「食物繊維」に分かれます。

エネルギー源として話をするときには、「炭水化物=糖質」として扱われることが多々ありますが、今回も炭水化物=糖質として説明します。

では、糖質をどのように利用すればいいですか?

ということで、今回は「糖質摂取と超回復の原則」について説明していきます。

「宮の沢スマイルレディースクリニックホームページ」
https://www.miyanosawa-smile-lc.com/

まとめ

1.糖質とは

糖質(C)は、体の活動のエネルギーを産生する働きをします。

炭水化物は、エネルギー源となる「糖質」と、消化吸収されずエネルギーとならない「食物繊維」に分けられます。
エネルギー源として話をするときには、「炭水化物=糖質」として扱われることが多々あり、今回も「炭水化物」(C)=「糖質」として話をすすめていきます。

「糖質」は、体の中で消化されると「ブドウ糖」や「果糖」などの「単糖」に分解されて、体の活動のエネルギー源となります。
「糖質1g当たり4kcal」のエネルギーとなります。

摂取された糖質は体内に消化吸収されます。
その場でエネルギーとして利用されない糖質は、グリコーゲンという形で約8割は「筋肉」、残りは肝臓に貯蔵されます。

貯蔵されたグリコーゲンは、「食事の間の血糖値が下がるとき」や「エネルギーが必要な運動のとき」などに、糖を放出して活動に必要なエネルギーを供給してくれます。

グリコーゲンは、運動してすぐにエネルギーとしてすぐに利用できるという利点がありますが、貯蔵量は「約1600kcal」程度と脂質と比べると少ないです。

なお、「脂質1g当たり9kcal」のエネルギーとなります。
持続的にエネルギーを供給できますが、運動してしばらく経ってから利用されやすくなり、糖質と比べて即効性はないです。
また、エネルギーに変換するときの酸素消費量が糖質と比べて多くなるため、脂質をエネルギーとして利用するためにはある程度のトレーニングが必要になります。

糖質(C)は、体の活動のエネルギーを産生する働きをします。

2.超回復の原則とは

超回復の原則とは、トレーニングした後に一時的に低下する体力が、適切なリカバリーをとることによって、元の状態以上の状態に体力が回復する現象のことをいいます。

たとえば、1日に何回も同じペースでマラソンを走れないように、トレーニングによって筋肉が疲労した状態であると、パフォーマンスは低下します。
トレーニングによって低下した体力は、十分なリカバリーをとることによって、回復します。
トレーニングにおいて適切な負荷を与え、その後十分なリカバリーをとることができれば、元の体力以上に体力が回復するのです。
この現象を「超回復」といいます。

一般的に、筋肉トレーニングを行ったあとは「48時間から72時間程度の休息」が効果的とされています。
48時間よりも短い間隔でトレーニングを行ってしまうと、筋肉が十分に回復する前に再び筋肉が破壊されてしまうため、筋肉が成長しないうえ、疲労が蓄積してパフォーマンスは向上しません。

超回復の原則を意識して、激しいトレーニングを行った後は、しっかりとしたリカバリーもセットで考えて、トレーニング計画を組みましょう。

超回復の原則とは、トレーニングした後に一時的に低下する体力が、適切なリカバリーをとることによって、元の状態以上の状態に体力が回復する現象のことをいいます。

3.糖質摂取と超回復の原則

適切に糖質摂取をすることによって、超回復の原則がはたらき、トレーニング効果が高まります。

トレーニングを行った後には「枯渇したエネルギーの補給」「細胞内に栄養を取り入れる」「筋分解の抑制」という3つの観点から適切に糖質を摂取しましょう。

まずは、「枯渇したエネルギーの補給」についてです。
マラソンなどのトレーニングでは、長時間の運動によって、体を動かすエネルギー源となる糖質・脂質・タンパク質などが大量に消費されます。
とくに、スピードを出す練習や高い出力が必要なトレーニングなどでは、筋肉や肝臓に貯蔵されているグリコーゲンを材料にして、糖質が大量に使われます。
トレーニング後には、トレーニングによって消費された糖質をしっかりと補給することが重要です。

つぎに「細胞内に栄養を取り入れる」についてです。
糖質(とくにブドウ糖)を摂取すると、血糖値が上がり、膵臓から「インスリン」というホルモンが分泌されます。
インスリンには、血液中の糖質を細胞の中に取り込んで、血糖値を下げる働きがあります。
さらに、摂取されたタンパク質・アミノ酸などの栄養素なども細胞の中に取り入れてタンパク質の合成を促す働きもしてくれます。
つまり、糖質を摂取することによって、トレーニングによってダメージを受けた細胞を修復させるのに必要な栄養素を細胞の中に入れやすくなり、リカバリーを促してくれるのです。さらに、インスリンは、筋肉や肝臓に作用して、グリコーゲンの合成も促してくれます。
十分な糖質を補給することによって、グリコーゲンの貯蔵量が増えることになり、パフォーマンス向上につながります。

最後に「筋分解の抑制」についてです。
体を動かすエネルギー源として「糖質」「脂質」(タンパク質)などが消費されます。
とくに、長時間の運動において、はじめは糖質がメインのエネルギー源となります。つぎに脂質がエネルギーとして使われ始めます。
運動をはじめて、おおよそ20分程度してから脂質が使われるようになっていくとされています。
しかし、スピードを出す運動や、強度が高い運動、高い出力が必要なトレーニングなどでは、糖質が多く消費されることになります。
糖質がエネルギーとして使われて枯渇すると、「糖新生」によって、筋肉などの「タンパク質」が分解されて「アミノ酸」がエネルギーとして使われてしまいます。
糖質が枯渇した状態になると、せっかくトレーニングで鍛えられた筋肉が分解されてしまう恐れがあるのです。
トレーニング後には、しっかりと糖質を摂ることによって、糖新生にともなう「筋肉の分解」を防ぐことが大切になるのです。

まとめ

今回は、「糖質摂取と超回復の原則」について説明しました。

食事・栄養は、スポーツをしている人にとって、とても重要になります。
PFCや食事・栄養を武器にして、スポーツにおいてパフォーマンスが向上するような人が一人でも多く出ることを願っています。

この記事によって「糖質摂取と超回復の原則」についての理解が深まり、一人でも多くの人に役立つことを願っています。

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