高糖質、低脂質のデメリット【マラソンと栄養】PFC

結論ですが

高糖質、低脂質のデメリットとして「蓄えに限りがある」「体重が増える」「血糖値スパイク」などがあります。

この記事は「マラソンを趣味にしている」ヒトに向けて書いています。
食事・栄養に対する疑問・悩み・不安などが解決できればと思っています。
この記事を読むことで「高糖質、低脂質のデメリット」についてわかります。

高糖質、低脂質には、どのようなデメリットがありますか?

このような疑問にお答えします。

三大栄養素である「タンパク質」「脂質」「炭水化物」のことを「PFC」といいます。

タンパク質(Protein)
脂質(Fat)
炭水化物(Carbohydrate)

スポーツ選手やアスリートの場合、厳しいトレーニングに耐えうる体作りなどのために、食事・栄養がとても重要になります。
そして、この「PFC」がエネルギー源となるため重要となります。

マラソンなどの持久系競技において、とくに「炭水化物・糖質」(C)や「脂質」(F)が大切です。
今回は、そのうち「糖質」(C)についてピックアップします。

エネルギー源として「糖質」をうまくエネルギー源として使うために、「カーボローディング」という方法があります。
その方法では、高糖質、低脂質の食事をすることになります。

高糖質、低脂質には、どのようなデメリットがありますか?

ということで、今回は「高糖質、低脂質のデメリット」について説明していきます。

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まとめ

1.蓄えに限りがある

高糖質、低脂質のデメリットとして「蓄えに限りがあること」があります。

マラソン競技におけるエネルギー源として、主に「糖質」と「脂質」があります。

その場で使われない余分な糖質は、グリコーゲンとして、筋肉や肝臓に蓄えられます。
グリコーゲンとして貯蔵される量は「約1600kcal」程度と少ないです。

一方、脂質は体脂肪として貯蔵されており、多く貯蔵できます。
たとえば、体重60kg、体脂肪率が20%の方であれば、12kgの体脂肪が貯蔵されています。
体脂肪には脂質以外にも水分などが含まれていて、「体脂肪1kgあたり7000kcal程度」だと言われています。つまり、この方は、「約84000kcal」という膨大なエネルギーが蓄えられていることになります。

ちなみに、「フルマラソン42.195km」を走る場合、体重60kgの方で「約2500kcal」ものエネルギーが必要になります。
「高糖質、低脂質」で、糖質をメインのエネルギー源として使う場合には、足りない「約900kcal」ものエネルギーを何とかする必要があります。

レース中に糖質を補給する
カーボローディングをする
脂質を使えるようにする

などの工夫をすることが重要です。

「高糖質、低脂質」では、レース中に糖質を補給する必要があるため、補給するロスが生じてしまいます。
また、エネルギージェルなどを持ち運ぶ場合、その重さの分のハンデを背負うことになります。

高糖質、低脂質のデメリットとして「蓄えに限りがあること」があります。

2.体重が増える

高糖質、低脂質のデメリットとして「体重が増えること」があります。

糖質は「1g当たり約4kcal」のエネルギーがあります。
一方、脂質は、「1gあたり約9kcal」のエネルギーがあります。

同じエネルギー量を生み出すに当たって、糖質は脂質に比べて重いです。
さらに、グリコーゲンとして蓄えられる場合、グリコーゲン1g当たり約3gの水分も引き込むとされています。
グリコーゲンが、約400g蓄えられたら、約1600g程度の体重増加につながるのです。

脂質と比べると、糖質の方が貯蔵されたときに体重が増えやすいです。

高糖質、低脂質のデメリットとして「体重が増えること」があります。

3.血糖値スパイク

高糖質、低脂質のデメリットとして「血糖値スパイク」があります。

食事をすると、糖質などが消化吸収されて「血糖値の上昇」が起こります。
その後、血糖を下げる作用のある「インスリン」というホルモンが「すい臓」から分泌されます。
すると、上昇した血液中の血糖は、分泌されたインスリンの作用によって下降します。

とくに一度に多量の糖質を摂取した場合に、血糖値の急上昇・急下降が起こる場合があり、「血糖値スパイク」または「グルコーススパイク」などと呼ばれます。

レース前に糖質を摂取しすぎてしまい、マラソン競技で走っているときに、低血糖が起こり、うまく力が発揮できない状態になる(大福餅症候群)リスクがあります。

また、普段から高血糖の食事だと、血糖値の急上昇・急下降である「血糖値スパイク」の影響を受けるリスクが高まります。
血糖値スパイクの健康面への影響として「糖質の過剰摂取」「免疫力の低下」、「生活習慣病」「認知機能の低下」などがあります。

高糖質、低脂質のデメリットとして「血糖値スパイク」があります。

この記事のまとめ

今回は「高糖質、低脂質のデメリット」について説明しました。

この記事によって「高糖質、低脂質のデメリット」についての理解が深まり、一人でも多くの人に役立つことを願っています。

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