黄体機能不全ってなんですか?

妊活 婦人科の病気

結論ですが

「黄体機能不全」とは、「黄体ホルモン」(プロゲステロン)の分泌が低下することです。

この記事は「病気を指摘された」女性に向けて書いています。
女性特有の病気の悩みが解決できればと思っています
この記事を読むことで「黄体機能不全」についてわかります。

  • なかなか妊娠しないです!
  • 流産になってしまいました!!
  • そして、流産を何回も繰り返します!?

このような症状で悩んでいるときには「黄体機能不全」が隠されている場合があります。
妊娠しにくい場合や流産をくりかえす場合、この「黄体機能不全」の可能性を念頭にいれて、検査がおこなわれます。

そして、各種検査の結果「黄体機能不全」と言われた場合…
黄体機能不全って何なのか?
黄体機能不全といわれたが、どうすればいいの?
わからない人が多いかと思います。

今回は「黄体機能不全」について説明していきたいと思います。

この記事のまとめ

  • 黄体機能不全とは、「黄体ホルモン」(プロゲステロン)の分泌が低下することです。
  • 黄体機能不全では、「不妊」「流産」などの症状がおこります。
  • 黄体機能不全は、「基礎体温」「血液検査」「エコー検査」などの検査がおこなわれます。
  • 黄体機能不全では、「原因の治療」「排卵誘発」「黄体ホルモンの補充」などの治療がおこなわれます。

黄体機能不全ってなんですか?

「黄体機能不全」とは、「黄体ホルモン」(プロゲステロン)の分泌が低下することです。
卵巣では「卵胞」が発育していき「排卵」します。排卵した後、「卵胞」は「黄体」へと変わり、そこから「黄体ホルモン」が分泌されます。
「黄体ホルモン」は子宮の内膜を受精卵が着床しやすい状態にします。子宮の中をフカフカのベッドにようにするのです。
「黄体機能不全」によって「黄体ホルモン」の分泌が低下すると、受精卵は着床しにくくなり「不妊症」となったり、「流産」になりやすくなります。

黄体機能不全の症状は?

「黄体機能不全」によって、「不妊」や「流産」などの症状がおこります。
「黄体機能不全」によって「黄体ホルモン」の分泌が低下すると、子宮内膜が着床しにくい状態となり、「不妊症」につながります。
また、受精卵が着床したとしても、十分に育つ前に流れてしまう「流産」につながります。
2回流産を繰り返すことを「反復流産」、3回以上流産を繰り返すことを「習慣流産」と呼ばれますが、その原因として「黄体機能不全」が隠れていることがあります。

黄体機能不全の原因は?

黄体機能不全の原因は、「脳下垂体の異常」「卵胞発育不全」「高プロラクチン血症」などがあります。
「脳の下垂体」という部分から「黄体形成ホルモン」(LH)が分泌されます。「黄体形成ホルモン」の作用によって、発育した「卵胞」は排卵すると「黄体」が形成されます。「黄体形成ホルモン」の作用が不十分であった場合に、黄体がうまく形成されず「黄体機能不全」となります。
また、卵胞がうまく発育しない「卵胞発育不全」になると、「黄体」が形成されなくなり、「黄体機能不全」となります。また、「高プロラクチン血症」などのホルモン異常によって「黄体機能不全」となります。

黄体機能不全の検査は?

基礎体温

通常の基礎体温では、「低温相」→(排卵)→「高温相」の「二相性」となります。そして、高温相は「12日から14日」続き、その後に月経が開始します。
黄体機能不全では、「低温相」と「高温相」の温度差が0.3度以内だったり、「高温相」が「10日以下(あるいは12日未満)」となります。
なぜかというと、「黄体」から分泌される「黄体ホルモン」によって基礎体温は上昇して「高温相」がつくられるのですが、「黄体機能不全」では「黄体ホルモン」が十分に分泌されないため、「高温相」が短くなってしまうからです。

血液検査

「黄体」から分泌される「黄体ホルモン」(プロゲステロン)の値を測定します。黄体機能不全では、高温相における「黄体ホルモン」(プロゲステロン)の値が低くなります。
また、黄体機能不全の原因を探したり、他の病態が隠れていないか、他のホルモンの検査もします。具体的にいうと、脳下垂体から分泌される「LH」「FSH」、卵巣から分泌される「エストロゲン」(E2)、「T3」「T4」「TSH」などの甲状腺ホルモン、「プロラクチン」というホルモンなどが挙げられます。

エコー検査

エコーで「子宮内膜の厚さ」や「性状」を検査します。
高温相(黄体期)における子宮内膜の厚さが不十分の場合、「黄体形成不全」を疑います。
なお、子宮内膜を採取して組織の検査「子宮内膜組織診」を行う場合もあります。正常月経周期と日付のズレがあった場合に「黄体形成不全」を疑います。

黄体機能不全の治療は?

原因の治療

黄体機能不全の原因があれば、その治療をおこないます。
たとえば、「高プロラクチン血症」があれば、ドパミン作動薬などの治療薬を使います。脳の下垂体にできもの「下垂体腺腫」がある場合には、手術によって摘出する必要があります。

排卵誘発

卵胞の発育不良があれば、「排卵誘発」が行われます。
卵胞の発育が不十分だと、排卵し黄体が形成されずに黄体機能不全となります。
クロミフェンやゴナドトロピンなどを使用して「排卵誘発」をおこないます。

黄体ホルモンの補充

黄体機能不全では、分泌が低下している黄体ホルモンを補充します。
具体的に言うと、「黄体ホルモン」(プロゲステロン)や、脳の下垂体から分泌される「黄体形成ホルモン」(LH)などを補充します。

まとめ

  • 黄体機能不全とは、「黄体ホルモン」(プロゲステロン)の分泌が低下することです。
  • 黄体機能不全では、「不妊」「流産」などの症状がおこります。
  • 黄体機能不全は、「基礎体温」「血液検査」「エコー検査」などの検査がおこなわれます。
  • 黄体機能不全では、「原因の治療」「排卵誘発」「黄体ホルモンの補充」などの治療がおこなわれます。

黄体機能不全といわれた場合は、どうすればいいのかわからないかと思います。
「不妊」や「流産を繰り返している」場合には、その病態や悩んでいる状態によって治療方針が決まります。
また、子どもを希望していない場合には、積極的な治療を行わずに経過をみることもあります。黄体機能不全の明らかな原因があれば、その治療をおこなう場合もあります。

「黄体機能不全」は、おもに子どもを希望するときに問題になることが多いです。そして、黄体機能不全の原因には、他のさまざまな原因も絡んでいる場合が多いです。黄体機能不全の治療目標を定めるとともに、適切なアプローチが必要です。

「黄体機能不全」と診断された場合は、担当医に自分の治療の希望をしっかりと伝え、治療方針などを相談するようにしましょう。婦人科は症状で困っている人の味方です。

この記事によって「黄体機能不全」の理解が深まり、一人でも多くの人に役立つことを願っています。