なぜ産婦人科医師はやたらと子宮頸がん検診をすすめてくるのか?【3つの理由】

結論ですが

20歳以上のすべての女性は「子宮頸がん検診」を定期的に受けましょう。

この記事は「自分の体のこと」「健康のこと」を考えているすべての女性向けに書いています。
この記事を読むことで「なぜ産婦人科医師は子宮頸がん検診をすすめてくるのか」という疑問が解消されます。

ちょっとした症状で産婦人科を受診した際に、産婦人科医師から「子宮頸がん検診」をすすめられることがあるかと思います。

人によっては、産婦人科を受診するたびに「子宮頸がん検診」をすすめられるので、うんざりしている人もいるかと思います。
この記事では、「なぜ、産婦人科医師はやたらと子宮頸がん検診をすすめてくるのだろう?」という疑問に解決できるよう説明していきたいとおもいます。

さっそくタイトルの答えですが、

  • 定期的な子宮頸がん検診で子宮頸がんを予防できる
  • 子宮頚がん検診の効果は科学的に証明されている
  • 日本の子宮頸がん検診の受診率が低い

という3つの理由のため、産婦人科医師は「子宮頸がん検診」を積極的にすすめます。
では、順番に説明していきます。

定期的な子宮頸がん検診で子宮頸がんを予防できる

子宮頸がんのない世界…

産婦人科医はそんな理想を描いています。

じつは、すべての女性が定期的な子宮頸がん検診をうけることで「子宮頸がんのない世界」は実現することができます。
正確にいうと子宮頸がんの撲滅まではいかないまでも、「稀少がん」となるくらい減らせることは可能です。

子宮頸がん検診を定期的に受けるだけで、がんが予防出来るってすごくないですか!?
これは、どういうことかということを説明していきます。

子宮頸がんのほとんどは、「HPV」と呼ばれるウイルスによる感染が原因です。
まず、子宮頸部(子宮の入り口に近い部分)に「HPV」が感染します。
「HPV」が持続感染すると、「子宮頸部異形成」という前癌病変となります。
さらにHPVが感染している状態が続くと、「微小浸潤癌」という状態に進行していきます。
「微小浸潤癌」よりも進行した状態を「子宮頚がん」と呼びます。

「HPVの感染」から、「子宮頚がん」になるまでは、数年から十数年かかると言われています。ある程度の時間がかかるということがポイントになります。

子宮頚がん検診で「子宮頸部異形成」と呼ばれる前癌病変のうちに見つけることが出来れば、「円錐切除術」や「レーザー蒸散術」などの比較的小さな治療で済むことになります。

がん診療は、「早期発見」「早期治療」が原則です。

子宮頚がん検診では、前がん病変である「子宮頸部異形成」をみつけて、それががんに進行しないように早めに治療することで「子宮頸がんの予防」ができます。

子宮頚がん検診の効果は科学的に証明されている

子宮頸がん検診だけでなく「がん検診」にはさまざまな種類がありますね。
しかし、効果が科学的に証明されている「がん検診」って実は限られています。

科学的に効果が証明されているガン検診は
「胃がん」「大腸がん」「肺がん」「乳がん」「子宮頚がん」の5つです。

がん検診の検査精度が低いものだと、大規模な集団に対して検査した場合に、本当はガンでも検査は陰性で見落とすこと(偽陰性)、本当はガンでなくても検査が陽性(疑陽性)になってしまうこと多くなってしまうことがあります。

検査のやりすぎは害になることもあります。
検査結果を正しく判断出来なくなってしまう可能性や、余計な検査負担がかかってしまう(例えば追加検査のCT検査による放射線被爆など)可能性などあります。

年齢によって病気のかかりやすさ(罹患率)が変わってきます。
罹患率が低い年齢でとくに症状がないときに検査を受けた場合、検査結果の解釈が困難になることがあります。
なので、とくに症状がない場合には「推奨される年齢」に、がん検診を受けることが大切です。

推奨年齢になったら、科学的に効果が証明されているガン検診である「胃がん」「大腸がん」「肺がん」「乳がん」「子宮頚がん」の5つは受けておくと良いでしょう。

ちなみに「子宮頸がん」の推奨年齢は20歳以上となっています。
20歳以上のすべての女性は、是非とも子宮頸がん検診を受けましょう!

日本の子宮頸がん検診の受診率が低い

厚生労働省ホームページより抜粋

残念ながら、日本の子宮頚がん検診の受診率は他の国と比べてとても低いです。
子宮頚がん検診の受診率は低いので、こちら側からアクションをとらなければ改善しないです。
産婦人科を受診する人には子宮頸がん検診をすすめるという「草の根運動」をおこなっています。

さらに産婦人科受診はハードルが高いようで、産婦人科受診自体も実体より少ないようです。
自分で市販のくすりでなんとかしようと考える人が多く、症状を我慢してしまい病状が悪化してから受診する人もいます。

産婦人科を受診する人は、ある意味で貴重だと思います。
受診した人に、子宮頚がん検診の恩恵を授けたいと思います。

また、診察で内診するのは恥ずかしいと思います。
何回も診察するより、一度にすべてを行った方が負担が少なく済みます。
なので、ちょっとした症状で受診したときには、一緒にがん検診をすることをすすめます。

くりかえしになりますが、産婦人科受診のときには、定期的な子宮頸がん検診を受けていなければ、しつこくすすめます。

まとめ

  • 定期的な子宮頸がん検診で子宮頸がんを予防できる
  • 子宮頚がん検診の効果は科学的に証明されている
  • 日本の子宮頸がん検診の受診率が低い

という理由で、産婦人科医師は「子宮頸がん検診」を積極的にすすめます。

すべての女性が定期的な子宮頸がん検診をうけることで「子宮頸がんのない世界」はほぼ実現することができます。
子宮頸がんが過去の病気となってくれることを願っています。

20歳以上で定期的に子宮頸がん検診を受けていない人は、是非とも子宮頸がん検診を受けましょう!

5件のコメント

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