子宮頸がん検診【診療の流れ】

結論ですが

子宮頸がん検診は「説明」「問診」「診察」「結果説明」という流れで診療が行われます。

この記事は「子宮頸がん検診」を受けたいヒトに向けて書いています。
産婦人科受診への疑問・悩み・不安などが解決できればと思っています。
この記事を読むことで「子宮頸がん検診の診療の流れ」についてわかります。

子宮頸がん検診を受けたいです!

このような希望にお答えします。

子宮頸がん検診の対象年齢は「20歳以上」です。
女性の場合、20歳以上になると、子宮頸がん検診の案内が2年ごとに来るかと思います。

子宮頸がん検診を受けたいですが、どのような検査が行われるか不安です!

このような女性は多いかと思います。
とくに、今まで産婦人科を受診したことのない人にとって、疑問や不安でいっぱいだと思います。

「子宮頸がん検診」はどのような流れで行われるのか?
どのような診察が行われるか?

これらを知ることで、受診に対する不安が少しでも解消されれば幸いです。

では実際にどのように「子宮頸がん検診」が行われるのか?
今回、当クリニックで行う「子宮頸がん検診の診療の流れ」を紹介したいと思います。

「宮の沢スマイルレディースクリニックホームページ」
https://www.miyanosawa-smile-lc.com/

この記事のまとめ

1.説明

概要

「子宮頸がん検診」をなぜ受けなければいけないのか?

それは、「定期的な子宮頸がん検診」によって「子宮頸がん」を予防することが出来るからです。

これは、どういうことかというと…
「子宮頸部」(子宮の入り口に近い部分)にHPVが持続感染すると、「異形成」という前がん病変を経て、「数年から十数年」かけて「子宮頚がん」に進行します。

子宮頚がん検診では、前がん病変である「異形成」を見つけて、それがガンに進行しないうちに早めに治療するということで、「子宮頸がん」の予防につながるのです。

流れ

では、「子宮頸がん検診」は実際にどのような流れでおこなわれるか?

それは「問診」「診察」「結果説明」の流れで行われます。
まずは、「問診表」に沿って必要な情報を記入してもらいます。
次に、「診察」を受けます。子宮頸がん検診のみ希望であれば、「内診」と「子宮頸部細胞診」の検査ですが、あわせて「エコー検査」も行うことをオススメします。

オプションで、「子宮体部細胞診」(子宮体がん検診)や「HPV検査」などの行われます。
最後に、「結果説明」です。「子宮頸部細胞診」「子宮体部細胞診」や「HPV検査」などの検査は結果が出るのに1-2週間程度かかります。後日受診して結果を聞きに来るか、結果を郵送する流れとなります。

費用

下記料金表の通りです。

2.問診

症状

今現在、気になる症状があるか確認します。

とくに性器出血があるか、腹痛があるかなどを確認します。子宮頸がんでは、性交渉後の出血が起こる場合があります。
あまりに症状がひどくて診察を希望の場合は、「子宮頸がん検診」ではなく「通常の受診」が必要になります。

最終月経

最後にあった月経開始日を確認します。

月経が遅れている場合は、妊娠の可能性がありますので、「妊娠初期の診察」が必要になる場合があります。
また、不正性器出血なのか月経中なのか判断が難しい場合があるので、月経中の場合は申し出ください。
なお、閉経されている人は閉経した年齢を記載してください。

既往歴

今までにかかったことのある病気について確認します。

「入院が必要な病気」や「手術を行った病気」があれば記載しましょう。
とくに、婦人科疾患では「子宮筋腫」「子宮腺筋症」「卵巣腫瘍」などの病気を指摘されたことがあれば合わせて記載するようにしましょう。

妊娠分娩歴

今までに妊娠や分娩したことのある場合は記載するようにしましょう。

妊娠したことがある場合は、妊娠した回数、流産・中絶をしたことがある場合はその回数も含めて書きましょう。
分娩は「経腟分娩」(自然分娩)なのか「帝王切開」なのか、その回数もあわせて書きましょう。

性交歴

今までに性交渉をしたことがあるか書きます。
性交渉経験がない場合には、内診・エコーなどを行う場合に配慮して行わせて頂きます。

3.診察

内診

内診では、腟口から指を入れて、お腹からも押さえて、子宮や卵巣を挟み込むようにして診察をします。子宮や卵巣が腫れていないか、動きは大丈夫かなどを評価します。

エコー

エコーでは、腟口からエコーを入れて検査します。子宮や卵巣が腫れていないかなどを評価します。性交渉経験がない人や、腟口が狭い人の場合には、肛門からエコーを入れたり、お腹の上からエコーを当てたりして対応します。

子宮頸部細胞診

子宮頸部細胞診では、「子宮頸部」(子宮の入り口部分)から細胞を採取します。
クスコという器械を使って、子宮の入り口の部分を観察して、細胞を採取するのです。

オプション

オプションで、「子宮体部細胞診」(子宮体がん検診)や「HPV検査」などの行われます。
「子宮体部細胞診」では、「子宮体部」(子宮の奥の部分)から細胞を採取します。
また、「HPV検査」では、「子宮頸部」(子宮の入り口部分)や「腟内」から分泌液を採取します。

4.結果説明

検査の結果を確認するようにしましょう。

「子宮頸部細胞診」「子宮体部細胞診」や「HPV検査」などの検査は結果が出るのに1-2週間程度かかります。「後日受診して結果を聞きに来る」もしくは「結果を郵送する」流れとなります。
結果を確認して、「すぐに受診が必要なのか」「定期的なフォローが必要なのか」「全く問題ないか」などを確認するようにしましょう。そして、受診する必要がある場合には、必ず受診するようにしましょう。

まとめ

今回は「子宮頸がん検診の診療の流れ」について説明しました。

「子宮頸がん検診の案内」が届いたけれど、受診しようか迷っている人は多いです。
とくに札幌市における「子宮頸がん検診の受診率」は全国的にみても低いです。

「定期的な子宮頸がん検診」によって「子宮頸がん」は予防することができます。
是非ともご自身の体のために、勇気をもって「子宮頸がん検診」を受けるようにしましょう。

診察に対して不安に思っていることがあれば伝えるようにしましょう。
そのような気持ちに配慮して、より負担の少ない方法で診察を行うようにします。

この記事によって「子宮頸がん検診の診療の流れ」についての理解が深まり、受診に対する不安が解消し、一人でも多くの人に役立って頂ければ幸いです。

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