HPVワクチンの積極的勧奨とは?

結論ですが

HPVワクチンによる効果と副反応などを理解した上で打つようにしましょう。

この記事は「HPVワクチン」について知りたい人に向けて書いています。
健康に関するさまざまな疑問・不安・悩みなどが解決できればと思っています。
この記事を読むことで「HPVワクチンの積極的勧奨」についてわかります。

HPVワクチンの積極的勧奨って何ですか?

このような疑問にお答えします。

HPVワクチンは、実は「定期接種」ではあるものの、「積極的勧奨を差し控える」という不思議な扱いがされていました。
それが、今回「積極的勧奨」を再開する方針で、国をあげて動き始めているのです。

では、HPVワクチンの積極的勧奨って何だろう?

ということで、今回は「HPVワクチンの積極的勧奨」について説明していきます。

この記事のまとめ

HPVワクチンの積極的勧奨

HPVワクチンの流れ

日本でのHPVワクチン接種は2009年12月から開始されました。
この間にワクチンは普及し、2013年4月からHPVワクチンは定期接種となり、「小学6年から高校1年女子」が対象になっていました。

積極的接種の差し控え

定期接種した時期から、HPVワクチンを接種した後の体調不良を訴える声が相次ぎました。2013年6月に、国は自治体に対して「積極的接種を差し控えるよう求める通知」が出されました。

HPVワクチンの副反応が社会問題としてピックアップされるようになり、70%程度だった接種率は、1%未満まで落ち込みました。

不思議な扱い

HPVワクチンは「定期接種」にも関わらず、「積極的接種の差し控え」という不思議な扱いがされていました。
しかし、あくまでもHPVワクチンは「定期接種」ではあるので、対象者は原則無料で接種することができました。

積極的勧奨の再開へ

今まで、HPVワクチンは「積極的接種」の差し控えていましたが、今回政府は「積極的勧奨」を再開する方針を決めました。(2021年8月31日)
そして、今後はHPVワクチンの積極的勧奨の再開に向けた審議が進められます。

HPVワクチンとは

「HPVワクチン」は、「子宮頸がんの予防接種」で用いられます。

子宮頸がんのほとんどは「HPV」(ヒトパピローマウイルス)というウイルス感染が原因です。性交渉などによって「HPV」が子宮の入り口近い部分(子宮頸部)に感染します。
「HPVワクチン」によって、「HPV」の感染を予防することで、子宮頸がんを予防することできます。

HPVワクチンの効果

HPVワクチンは、「子宮頸がん」を予防するだけでなく、性感染症の「尖圭コンジローマ」や、子宮頸がん以外のがんも予防することが出来ます。

「HPVワクチン」には現在3種類(2価・4価・9価)あり、その効果は少し異なります。
「2価ワクチン」では、HPV16,18型が原因の「子宮頸がん」を予防することが出来ます。(約60-70%の予防効果)
「4価ワクチン」では、HPV16,18型に加えて、HPV6,11型もカバーしており性感染症の「尖圭コンジローマ」も予防することが出来ます。
「9価ワクチン」では、さらにHPV31,33,45,52,58型もカバーしており、ハイリスクHPVをより広く予防することができます。(約90%の予防効果)

さらに、「HPVワクチン」は、「外陰がん」「腟がん」「肛門がん」「直腸がん」「咽頭がん」などの子宮頸がん以外のがんの予防効果もあります。

HPVワクチンの副反応

副反応

HPVワクチンの副反応は、頻度が多いものから稀なものまでさまざまあります。
一時的なものが多く、時間経過とともに改善するものがほとんどです。

まれに重い副反応が起こることも

副反応については、接種との因果関係を問わず報告を集め、専門家が分析・評価しています。因果関係は不明ながら、報告のあった副反応を紹介します。

HPVワクチンは打つべき?

HPVワクチンを打つかどうかは、「ワクチンの効果」と「副反応などのリスク」を理解した上で決めるようにしましょう。

参考までに、ここ最近の流れとして、「HPVワクチン」接種者は増えています。

海外の研究では、HPVワクチンの普及によって子宮頸がんの罹患率が減少して、子宮頸がんを撲滅できる可能性も見えてきたという報告があり、世界的にHPVワクチンを接種する人が増えています。

さらに、社会問題となった慢性疼痛などの副反応は、HPVワクチン接種と因果関係がないとする専門家の意見が多いです。
対象者は、原則、無料で接種できますし、万が一副反応によって健康被害を受けても保証制度があり、日本でも「HPVワクチン」の接種者が増えはじめています。

最終的には、ワクチンの効果とリスクを理解した上で接種するか決めましょう。

まとめ

今回は「HPVワクチンの積極的勧奨」について説明しました。

HPVワクチンの定期接種の対象者は小学校6年生から高校1年生相当の女子です。

実際にHPVワクチンを接種するかどうか悩まれるかと思います。
とくに親御さんが頭を悩まされることになるかと思います。

くれぐれも、ワクチンによる効果と、副反応などのリスクをしっかりと検討した上で接種するか判断しましょう。

この記事によって「HPVワクチンの積極的勧奨」の理解が深まり、子宮頸がんのない世界を目指していきましょう。

「宮の沢スマイルレディースクリニックホームページ」
https://www.miyanosawa-smile-lc.com/

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