結論ですが
GBSは赤ちゃんに産道感染することがあり、産道感染を予防するために分娩時期に抗生剤を使います。
この記事は「妊娠中の女性」に向けて書いています。
妊娠中のさまざまな疑問や不安などが解決できればとおもっています。
この記事を読むことで「GBS」についてわかります。
妊婦健診で「GBS」の検査をおこないます。
とくに分娩時期が近づく妊娠後期にGBSの検査をおこないます。
GBSの結果をきくことになりますが、「GBSってなんだろう?」と疑問に思う人はおおいです。
とくに医療では「アルファベット用語」や「馴染みのない用語」が多いため、理解が追いつかない場面は多々あるかとおもいます。
検査結果は問題なければ、そんなに気にすることはないかと思いますが、検査結果が陽性だった場合は、自分の赤ちゃんを守る意味でも「GBS」についてしっかりと理解しておくことが大切です。
今回は「GBS」について説明していきます。
この記事のまとめ
- GBSとは「Group B Streptococcus」の略でありB群溶血性連鎖球菌という細菌の種類です。
- GBSは分娩時に赤ちゃんに産道感染することがあり、「肺炎」「髄膜炎」「敗血症」などをきたし、最悪の場合は死亡することや重篤な後遺症を残すことがあります。
- GBSの産道感染を予防するために、分娩時に抗生剤を使用します。
GBSってなんですか?
GBSとは「Group B Streptococcus」の略であり「B群溶血性連鎖球菌」という細菌のことをいいます。このGBSは、とくに症状がない女性の腟内に存在していることもあり、成人女性の約20%が腟内常在菌としてみとめられます。
このGBSという細菌は、分娩時に産道感染によって赤ちゃんに感染症を引き起こす可能性があるため、分娩時期が近くなるとGBSの検査がおこなわれます。
どのようにGBSの検査おこないますか?
分娩時期が近くなった妊娠後期(だいたい妊娠35週から37週ころ)に、GBSの検査をおこないます。
腟の入り口や肛門の周囲から分泌物を採取して、GBSが存在しているか検査をします。検査結果が出るまでには時間がかかるので、次の受診のときに説明することが多いです。
ただし、帝王切開での分娩の場合は、赤ちゃんへの産道感染はおこらないので、GBSの検査は必要ないです。
赤ちゃんへのGBS感染の影響は?
GBSが赤ちゃんに産道感染した場合、GBSの感染症を発症します。
「肺炎」を引き起こし、「発熱」「呼吸器症状」「哺乳障害」などの症状をきたします。
また、重症化すると「敗血症」「髄膜炎」に進行し、「意識障害」などきたし最悪の場合は死亡することもあります。また、生存した場合も重篤な後遺症を残すこともあります。
GBSが陽性の場合どうすればいいですか?
GBS検査が陽性の場合、お産のときの赤ちゃんへの産道感染を予防するために、抗生剤をつかいます。分娩がはじまるタイミングである「陣痛」や「破水」したときに抗生剤を使い始めます。
基本的には、「ペニシリン系」の抗生剤をつかいますが、アレルギーのある場合には「マクロライド系」「セファロスポリン系」などの種類の抗生剤をつかいます。抗生剤のアレルギーがある場合は、かならず伝えましょう。
まとめ
GBSとは「Group B Streptococcus」の略でありB群溶血性連鎖球菌という細菌の種類です。
GBSは分娩時に赤ちゃんに産道感染することがあり、「肺炎」「髄膜炎」「敗血症」などをきたし、最悪の場合は死亡することや重篤な後遺症を残すことがあります。
GBSの赤ちゃんへの産道感染を予防するために、分娩時に抗生剤を使用します。
妊婦健診では、検査がたくさん行われます。
すべての検査を理解するのはとても大変ですが、少なくとも検査結果でひっかかってしまった項目は理解しておきたいところです。
この記事を読んでいる人は、健康への意識が高く、お腹の中の赤ちゃんをしっかりと考えていることと思います。
この記事がすこしでも役立ってくれたら幸いです。
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