混合診療について【混合診療の禁止】

混合診療とは、一連の治療の中で、保険診療と自費診療を組み合わせて医療サービスを提供することで、保険診療分は健康保険で賄い、保険診療以外の分を患者さんが費用を負担することで、費用が混合することをいいます。

この記事は「医療に関してもっと知りたいヒト」に向けて書いています。
医療・健康・お金に関する疑問・悩み・不安などが解決できればと思っています。
この記事を読むことで「混合診療」についてわかります。

混合診療って何ですか?

このような疑問にお答えします。

通常の診察のついでに、

予防接種を受けたい
美容注射を受けたい
健康診断も受けたい

このような場面において、保険診療と自由診療が混合される混合診療の可能性があります。
基本的に混合診療は禁止されており、必要であれば後日受診して、必要な医療行為を受ける流れとなります。

では、混合診療っていったい何だろう?

ということで、今回は「混合診療」について説明します。

「宮の沢スマイルレディースクリニックホームページ」
https://www.miyanosawa-smile-lc.com/

この記事のまとめ

1.混合診療とは

保険診療においては、実際にかかった医療費の「1-3割分」の自己負担で医療サービスをうけることができます。残りの「7-9割分」は加入している保険者が負担しております。

なお、自由診療は、保険診療では対応していない「公的医療制度の対象外となる診療」を意味します。自由診療では保険適応されないため、「全額」自己負担となります。

自由診療には以下のようなものがあります。

美容目的の整形手術
予防接種
健康診断
美容注射
疲労回復注射

などです。

2.混合診療の禁止

混合診療は、平等な医療を提供するための観点から禁止されています。

保険適応の範囲と保険適応の範囲を越えた診療が同時に行われた場合でも、平等な医療を提供する観点から、範囲外の診療に関する費用を患者さんから徴収することを禁止しています。

もし、患者さんから費用を別途徴収した場合には、その疾病に関する一連の診療の費用は、初診にさかのぼって「自由診療」と扱い、全額患者さん負担となるルールとなっています。

混合診療は、平等な医療を提供するための観点から禁止されています。

3.混合診療の実例

混合診療が認められているもの

(評価療養：保険導入のための評価を行うもの)
先進医療
治験にかかる医療
保険収載前の医薬品・医療機器の使用
医薬品の適応外使用
医療機器の適応外使用

(選定療養：保険導入を前提としないもの)
差額ベッド
予約診療
大病院の初診料
時間外選定療養費
180日以上の入院
制限回数を超える医療行為

混合診療の現場での例

例１)予防接種との混合

療養の給付と直接関係のないサービス等については、保険診療との併用の問題が生じないことを明確化する

予防接種は、療養に直接関係するものではないことが前提となります。
そして混合診療を行った場合に発生する「二重請求」が生じないようにする必要があります。
二重請求とは、初診料や再診料等の診察代金を、保険診療と自由診療で2回算定してしまうことです。
自由診療において、診察料を算定している場合には、保険診療における診察料(初診料・再診料)を算定できないため注意が必要です。

療養の給付と直接関係のないサービスは、他にも労災保険・健康診断、医療保険給付対象外の自費診療等があります。