Sleep-low法の実践【持久力を上げる食事法】

結論ですが、

 Sleep-low法の実践として、「エネルギー枯渇状態」と「エネルギー充足状態」を使い分けるのが良いかと思います。

この記事は「運動」に関して知りたい人に向けて書いています。
健康・医療などに関するさまざまな疑問・不安・悩みなどが解決できればと思っています。
この記事を読むことで「Sleep-low法の実践」についてわかります。

マラソンをしていますが、何か良いトレーニング方法はありますか?

このような疑問にお答えします。

健康に過ごすためには「適度な運動」が良いです。

自分自身、マラソンを趣味にしており、日々トレーニングにいそしんでいます。
そして、トレーニングの成果が出て、自己ベストを更新すると、とても嬉しい気持ちになるものです。

さて、マラソンのトレーニングにはさまざまな方法がありますが、その中でも栄養に着目した方法があります。

それが「Sleep-low法」というものです。

前回紹介ましたが、Sleep-low法とは、マラソンやトライアスロンなど持久系スポーツのパフォーマンスを向上させる効果のある食事法です。

マラソンなどの長時間の運動では、おもに「グリコーゲン」と「脂肪」から発生するエネルギーを使用して走ることになります。

筋肉に貯蔵されるグリコーゲンを温存することが、長い時間運動するのに重要です。
グリコーゲンとは、筋肉にたくわえられるエネルギーであり、お米・パン・小麦などの炭水化物が由来となる栄養素です。

グリコーゲンは貯蔵する量が限られているため、フルマラソンなどの長い距離では、途中で枯渇してしまい、体を思うように動かせなくなってしまいます。

よって、いかに筋肉のグリコーゲンを温存できるかが重要となります。

グリコーゲンを温存する方法として

1.グリコーゲン貯蔵量を増やす
2.グリコーゲンの消費量を減らす(代わりに脂肪を効率的に使用する)

という2つのアプローチがあり、Sleep-low法では効果的に高める方法として考案されました。

では「Sleep-low法」ってどのようにトレーニングに組み込めばいいのだろう?

ということで、今回は「Sleep-low法の実践」について説明します。

「宮の沢スマイルレディースクリニックホームページ」
https://www.miyanosawa-smile-lc.com/

この記事のまとめ

1.エネルギー枯渇状態

筋グリコーゲンが少ない「エネルギー枯渇状態」にトレーニングをすると、筋グリコーゲンの貯蔵量が増えやすくなり、脂肪が効率的に使用されるようになります。

つまり、「エネルギー枯渇状態」にトレーニングをすることによって…

1.グリコーゲン貯蔵量を増やす
2.グリコーゲンの消費量を減らす(代わりに脂肪を効率的に使用する)

という効果が期待でき、グリコーゲンを温存する能力が向上し、エネルギー効率が上がります。
ただし、「エネルギー枯渇状態」においては、強度の高い質の高いトレーニングをこなすことができなくなるため、それを補う必要があります。

2.エネルギー充足状態

筋グリコーゲンが多い「エネルギー充足状態」にトレーニングをすると、競技パフォーマンスが高まり強度の高い質の高いトレーニングをこなすことができます。

つまり、「エネルギー充足状態」にトレーニングをすることによって、「エネルギー枯渇状態」において出来ないような強度の高い質の高いトレーニングをこなすことができるようになります。

3.Sleep-low法の実践

 Sleep-low法の実践では、「エネルギー枯渇状態」と「エネルギー充足状態」をうまく組み合わせることが重要となります。

1日の流れの中

2部練を行っている人の場合には、1日の流れの中で「Sleep-low法」を実践できます。

1.朝食をとらないで朝方に低強度・長時間のトレーニングをおこなう。
2.朝食と昼食で糖質を補給する。
3.夕方に高強度のトレーニングをおこなう
4.夕食はタンパク質・脂肪中心の糖質が制限された食事をとる。

つまり…

朝方の練習は、「エネルギー枯渇状態」のトレーニングとなり、「筋グリコーゲンの貯蔵量が増え」「脂肪が効率的に使用される」ようになります。
(朝方の練習は、エネルギー効率を高めることが目的となります。)

そして、夕方の練習では、グリコーゲンが十分に補給されているため、強度や質の高いトレーニングをおこなうことができるのです。
(夕方の練習は、パフォーマンス向上が目的となります。)

この方法が、「Sleep-low法」つまり「寝るときはグリコーゲンが低い状態」となる基本的なやり方になります。

1週間の流れの中

1週間の中で強度の高いトレーニング(ポイント練習)を何回か取り入れている人は、1週間の流れの中で「Sleep-low法」を実践できます。

1.普段はタンパク質・脂肪中心の糖質が制限された食事をとる。
2.強度の高いトレーニングの前に糖質が多めの食事をとる。

つまり…

普段の練習は、「エネルギー枯渇状態」のトレーニングとなり、「筋グリコーゲンの貯蔵量が増え」「脂肪が効率的に使用される」ようになります。
(普段の練習は、エネルギー効率を高めることが目的となります。)

そして、強度の高い練習では、グリコーゲンが十分に補給されているため、強度や質の高いトレーニングをおこなうことができるのです。
(強度の高い練習は、パフォーマンス向上が目的となります。)

炭水化物・糖質の消化吸収

炭水化物・糖質を摂取してから、体内に吸収されるまでに「数十分から数時間」かかります。

消化・吸収される時間は、炭水化物や糖質の種類(単糖類・二糖類・多糖類など)によって異なります。
炭水化物や糖質が摂取されると、胃腸で消化されて、おもに小腸から吸収されます。
そして、血糖値が上昇していき、肝臓や筋肉など全身に運ばれてエネルギーとして発揮されます。
このときに使われなかった糖質が、肝臓や筋肉にグリコーゲンとして貯蔵されます。

炭水化物・糖質補給のタイミング

炭水化物・糖質補給のタイミングは、普段のトレーニングでは「半日から1日前」、試合の日では「3日前」が最適だと考えられます。

糖質を多く補給するタイミングは、あまりにも直前のタイミングだとグリコーゲンとして十分に貯蔵されないため、ある程度の時間が必要です。
あくまで個人的な意見ですが、普段のトレーニングでは「半日から1日前」、重要な試合の日では「3日前」が最適だと考えられます。

よくマラソンのレースの前には、3日前から炭水化物・糖質を多めの食事をする「カーボローディング」(グリコーゲンローディング・カーボアップなどとも)という方法がありますが、これを応用したものです。

まとめ

今回は「Sleep-low法の実践」について説明しました。

「筋グリコーゲン」と「脂肪効率」の二つがマラソンでのエネルギーとして重要であり、それらを効率的に向上させるため、Sleep-low法が考案されました。

Sleep-low法をうまく活用すると、マラソンのパフォーマンスが上がり、自己ベストを更新することにつながるでしょう。

今まで、食事に関して考えていなかった人は、是非とも「Sleep-low法」を活用してみてはいかがでしょう。

ただし、「エネルギー枯渇状態」でのトレーニングは、実際にやってみるとわかりますが、かなりハードになります。
低血糖状態になって、大変な状態になることもあるため、決して無理をしないでください。
また、糖尿病などの持病がある人はとくに止めておくようにしましょう。

この記事によって「Sleep-low法の実践」について理解が深まり、一人でも多くの人に役に立って頂ければ幸いです。

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