オピオイドって何ですか?【医療用麻薬】

がんの症状

結論ですが

主にがんに伴う痛みをコントロールするために「オピオイド」という医療用麻薬が使われます。

この記事は「がんに伴う痛みで困っている」人に向けて書いています。
この記事を読むことで「オピオイド」についてわかります。

がんを患っている場合、がんの進行によって痛みが出てきて強くなってくる場面があります。
通常の痛み止めでは、痛みがおさまらない場合、どうしようかと困ってしまうことがあります。
そんな痛みに対して「オピオイド」というくすりが役に立ちます。

今回「オピオイド」について説明していきます。

この記事のまとめ

  • 主にがんに伴う痛みをコントロールするために「オピオイド」という医療用麻薬が使われます。
  • オピオイドには主に「モルヒネ」「フェンタニル」「オキシコンチン」という3つがあり、「注射薬」「飲み薬」「貼り薬」「座薬」「舌下錠」などさまざまな剤形があります。
  • オピオイドは基本的に「経口的に」「時間を決めて」「除痛ラダーに沿って」「個別的に」「そのうえで細かい配慮を」という「5つの原則」に沿って使われます。
  • オピオイドは「吐き気」「便秘」などの副作用を対処しながら、痛みをコントロールしていくことが大切です。

オピオイドってどんな薬ですか?

オピオイドとは、おもに「がんに伴う痛み」をコントロールするために使われる「医療用麻薬」のことです。

麻薬ですか!?とおどろく人が多いかと思います。
たしかに、世間でいうと麻薬は依存性が高くてコワイ薬だったり、使っていることが見つかると取り締まられるのではないかと考えるかと思います。
しかし、この医療用麻薬は医師の管理が使うことが可能で、しっかりとした方法で使うと今まで悩んでいた痛みを安全にコントロールすること出来ます。

オピオイドにはどのような種類がありますか?

薬剤の種類

オピオイドには薬剤によっていくつかの種類があります。
メインなものは「モルヒネ」「フェンタニル」「オキシコンチン」という3つがあります。
それぞれ、痛み以外の症状や得意な病態・副作用の頻度などが違います。それぞれの薬剤の特徴を踏まえたうえで、オピオイドの種類を決めて使います。

剤形の種類

オピオイドには、「注射薬」「飲み薬」「貼り薬」「座薬」「舌下錠」などさまざまな剤形があります。また「注射薬」も投与するルートから、「静脈」や「皮下」など使うことができます。

オピオイドはどのように使いますか?

オピオイドは基本的に「5つの原則」に沿って使います。
これは「経口的に」「時間を決めて」「除痛ラダーに沿って」「個別的に」「そのうえで細かい配慮を」という5つです。

経口的に

基本的には食事がとれるのであれば「飲み薬」によって経口的にくすりを投与します。
投与方法が簡単であるだけでなく、くすりの血液中の濃度の変化がマイルドになるという利点があります。

時間を決めて

痛みが出やすい時間帯など痛みのパターンを知って、それに応じてオピオイドを使うようにします。痛みがこれから出るのでないかという不安を予防することでき、痛みの悪循環を防ぐことができます。

除痛ラダーに沿って

オピオイドを使う前に「NSAIDs」など非麻薬性の痛み止めを使います。
それらの痛み止めの効果がいまいちだったときに、「オピオイド」というくすりを使うことになり、「弱オピオイド」「強オピオイド」という順に使います。また、「鎮痛補助薬」も併用して痛みをコントロールします。

個別的に

オピオイドの必要度は個人差があるので、その人にあった量を見定めることが大事です。
また、オピオイドに伴う副作用の出てくるパターンや痛みの訴え・種類・原因には患者さんによってかなり違うため、しっかりと見定めて個別的に対応していくことが大切です。

そのうえで細かい配慮を

オピオイドを出したら出しっぱなしにしないことが大切です。かならず、痛みに対する効果や副作用、本人の満足度などを確認して、くすりの量を調整したり、場合によってはくすりの種類を変更することを考慮することが大切です。

オピオイドにはどのような副作用がありますか?

オピオイドの副作用で「吐き気」「便秘」の頻度が多いです。
使い始めには必ず「吐き気予防」や「下剤」の薬をあわせて使います。とくに最初に強い吐き気を経験してしまった場合は、オピオイドに対して拒絶的になってしまい、痛みをうまくコントロールできなくなってしまいます。
他にも、「眠気」「過眠」「ふらつき」「せん妄」などの副作用があります。
うまく副作用を対処しながら、痛みをコントロールしていくことが大切になります。

まとめ

主にがんに伴う痛みをコントロールするために「オピオイド」という医療用麻薬が使われます。

オピオイドには主に「モルヒネ」「フェンタニル」「オキシコンチン」という3つがあり、「注射薬」「飲み薬」「貼り薬」「座薬」「舌下錠」などさまざまな剤形があります。

オピオイドは基本的に「経口的に」「時間を決めて」「除痛ラダーに沿って」「個別的に」「そのうえで細かい配慮を」という「5つの原則」に沿って使われます。

オピオイドは「吐き気」「便秘」などの副作用を対処しながら、痛みをコントロールしていくことが大切です。

麻薬と聞くと、本当に大丈夫なくすりなのか心配になる気持ちはとてもわかります。しかし、オピオイドは医療用麻薬であり、医師の管理の元で適切な使い方をすることによって、安全でなおかつ痛みが楽になります。
しかも、この医療用麻薬は、痛みをコントロールする目的で使っている場合は「依存の形成」はほとんどないことがわかっています。
困った痛みに対しては、医師と相談して「オピオイド」を使うか相談すると良いでしょう。

この記事によって「オピオイド」の理解が深まり、一人でも多くの人に役立つことを願っています。