帝王切開を受けましたが2人目の妊娠はどうなりますか?

手術 産後の悩み

結論ですが

1年以上の避妊してから妊娠するようにしましょう。

この記事は「帝王切開を受けた」女性に向けて書いています。
産後のさまざまな疑問、不安、悩みなどが解決できればと思っています。
この記事を読むことで「帝王切開後の妊娠」についてわかります。

帝王切開を受けて、しばらくして落ち着くと次のこどもの妊娠をどうしようかと考えることがあります。
帝王切開をうけるときに、同意書ふくめて説明をうけているかと思いますが、頭に入っている人は少ないように思います。

今回「帝王切開後の妊娠」について説明していきます。

この記事のまとめ

  • 帝王切開を受けた後に、次の妊娠を考えている場合は、1年以上の避妊してから子供作りをおこないましょう。
  • 帝王切開を受けた次のお産は、下からのお産「経腟分娩」ではなく基本的には「帝王切開」でのお産になります。ただし、一定の要件が満たされていれば帝王切開後の経腟分娩をおこなう医療施設もあります。
  • 帝王切開後の次の妊娠への影響として「臓器の癒着」「子宮破裂」「胎盤異常」などのリスクがあります。

1年以上の避妊をしましょう

帝王切開を受けた後に、次の妊娠を考えている場合は、1年以上の避妊してから子供作りをおこないましょう。
なぜなら、子宮のキズがきちんと治らないうちに妊娠すると、子宮のキズが裂けてしまう可能性があるからです。

まず、帝王切開では、お腹を切って、子宮を切って、赤ちゃんを出して、胎盤などを出して、切った子宮やお腹を縫合して手術が終了します。
帝王切開の後は、手術と分娩による体へのダメージが回復するのに時間がかかります。また、子宮の縫合したキズの部分が治るのにも時間がかかります。
子宮のキズがきちんと治らないうちに妊娠すると、妊娠して赤ちゃんが大きくなって子宮が伸ばされてしまい子宮のキズが裂けてしまう「子宮破裂」をおこす可能性があります。
明確な根拠はないですが、帝王切開した後は1年以上の避妊をして、子宮を休めてから次の妊娠にのぞむようにしましょう。

次の分娩は基本的に帝王切開

帝王切開を受けた後の次のこどものお産は、下からのお産「経腟分娩」ではなく基本的には「帝王切開」でのお産になります。
これは、妊娠をしていざ分娩となったときに、陣痛がきて子宮にストレスがかかります。そのときに子宮の帝王切開のキズの部分が裂けてしまう「子宮破裂」の可能性が0.5%程度あるためです。

医療機関によっては、帝王切開術後の下からのお産「経腟分娩」をおこなう場所もあります。ただし、子宮破裂がおこった場合の緊急対応が可能性であったり、本人の同意を得ている場合や前回の帝王切開の状況などの一定の要件が満たされていることが必要です。帝王切開術後の下からのお産を希望する場合は、おこなっている医療機関を探して相談してみるといいでしょう。
ちなみに、帝王切開術後の経腟分娩を試みることを「TOLAC」、帝王切開術後の経腟分娩をしたことを「VBAC」と呼ばれます。

帝王切開後の次の妊娠への影響

臓器の癒着

手術をおこなうと、キズが治るときにまわりの臓器がくっ付いてしまう「癒着」ということがおこることがあります。とくに帝王切開術の場合は、子宮のまわりに「膀胱」「腸」などがまわりにあるので、「膀胱」「腸」「腸管膜」「腹膜」などが癒着することが多いです。
そのような癒着があると、次の帝王切開のときに、癒着をはがすのに手術時間がかかってしまたり、臓器損傷がおこる可能性が高くなります。

子宮破裂

子宮の縫合したキズの部分が裂けてしまう「子宮破裂」がおこることがあります。さきほど説明したとおり、帝王切開後は1年以上の避妊をして子宮のキズが治るのを待ってから妊娠するようにしましょう。
また、妊娠経過で帝王切開の予定日より前に「陣痛」や「破水」してしまった場合には、本格的な陣痛が来て「子宮破裂」する可能性があるため、もともとの帝王切開の予定日を待たずに緊急帝王切開となります。
また、週数が浅いうちにお腹のハリなどの症状をみとめる「切迫早産」となった場合は、重症度にもよりますが「早産による影響」と「子宮破裂の可能性」を天秤にかけながら、赤ちゃんをいつ出すか考えながら、注意して管理することが必要となります。

胎盤異常

帝王切開で子宮の縫合したキズの部分に「胎盤」がかかってしまうことがあります。このキズの部分にかかった胎盤は「癒着胎盤」となって胎盤が剥がれにくくなってしまいます。仮に胎盤が剥がれても大量出血につながる可能性があるため場合によっては子宮を摘出する手術が必要になることがあります。
また、帝王切開後の妊娠では、胎盤が子宮の入り口にかかってしまう「前置胎盤」や胎盤位置が低くなる「低置胎盤」などの可能性が高くなります。

まとめ

帝王切開を受けた後に、次の妊娠を考えている場合は、1年以上の避妊してから子供作りをおこないましょう。

帝王切開を受けた次のお産は、下からのお産「経腟分娩」ではなく基本的には「帝王切開」でのお産になります。ただし、一定の要件が満たされていれば帝王切開後の経腟分娩をおこなう医療施設もあります。

帝王切開後の次の妊娠への影響として「臓器の癒着」「子宮破裂」「胎盤異常」などのリスクがあります。

医療の発展により、以前にくらべると帝王切開が安全にできるようになってきています。そのため、「経腟分娩」ではなく「帝王切開」がメインの分娩方法となっている国や分化もあります。
ここ日本では、基本的に自然な経腟分娩を目指す分娩施設が多いように感じます。しかし、安全に分娩をおこなうという観点において帝王切開の決断のハードルは以前にくらべると低くなっているといわれており、帝王切開率は一時期増加していました。約20%は帝王切開の分娩であり、特別な分娩方法ではないです。

この記事によって、「帝王切開後の妊娠」の理解が深まり、一人でも多くの人に役立つことを願っています。