なにも症状がなくても受診しても良いですか?【女性のヘルスケア】

結論ですが

なにも症状がなくても産婦人科を受診しても良いです。

この記事は「健康に関心のある」女性向けに書いています。
この記事を読むことで「症状がなくても受診することの大切さ」がわかります。

クリニックや病院などの医療機関にかかるのは、通常は症状があって困っている場合だと思います。しかし、なにも症状がないときに受診することは、実はとても重要です。

普段から受診することで、予防ができる病気などがあります。
病気になりにくい体にしていくためにも「症状がないときから行動しておくこと」がとても大切です。

今回、なにも症状がなくても産婦人科受診をすすめる状況がありますので説明していきたいと思います。

この記事のまとめ

  • ①妊娠を考えている方へ
  • ②妊娠を考えていない方へ
  • ③40-50代で更年期が心配な方へ
  • ④20歳以上のすべての女性の方へ

①妊娠を考えている方へ

今すぐではなくても将来的に妊娠を考えている方は、是非とも一度産婦人科を受診しておくことをすすめます。
産婦人科を受診すると、妊娠に備えて様々なアドバイスを受けたり、検査など行うことが出来ます。ブライダルチェックなどでパッケージとして結婚や妊娠に備えた検査ができる医療機関もあります。

また、これから妊娠したいと考えた時に自分でも何か出来ることをしたい人がいるかと思います。
自分できることとして、とくにおさえておいて欲しいポイントが7つあります。

  1. 葉酸を適切に摂取する
  2. 基礎体温を測る
  3. 生活習慣(食事・運動・睡眠・ストレス)を整える
  4. 嗜好品(喫煙・アルコール・カフェイン)を控える
  5. 持病があれば健康状態を確認する
  6. 医薬品(薬・漢方・サプリメントなど)の確認をする
  7. 歯科受診をする

↓↓詳細に関しては、こちらの記事を参考にしてください↓↓
妊娠したいと考えた時におさえておきたい7つのポイント

②妊娠を考えていない方

性生活を充実させるために「避妊」と「性感染予防」に関する知識が重要です。

とくに「望まない妊娠」をして人工妊娠中絶手術を受けることになった場合、「手術自体の体への負担」「思わぬ合併症のリスク」「全額自費の中絶費用の負担」など肉体的にも精神的にも経済的にも大きなダメージを受けます。

「望まない妊娠」をして妊娠22週以降になってしまった場合は、法律的に人工妊娠中絶はできない時期になってしまいます。自分の子供を産んで育てることになるので、人生プランが大きく変わってしまうことになります。

「望まない妊娠」を防ぐためにも「避妊」をすることが重要です。
日本における避妊法として「コンドーム」をつかう場合が多いかと思います。他にも「周期的禁欲法」などありますが、避妊効果として確実性はいまいちです。
産婦人科を受診すれば「経口避妊薬(ピル)」「子宮内避妊具」など避妊効果が高い避妊法をつかうことが出来ます。
万が一避妊に失敗してしまった場合は「緊急避妊薬」を使用することも出来ます。

↓↓詳細に関しては、こちらの記事を参考ください↓↓
避妊するにはどうすればいいですか?
やばい!避妊に失敗してしまいました!どうすればいいですか?

「性感染症」は、性交渉による接触、体液・血液などを介して感染します。
性感染予防として「コンドーム」を着用することで、ある程度は予防できます。
そして少しでも心配であれば、自分自身に感染がないか、性交渉する相手に感染がないか検査をして確認することは大切です。
たとえば、クラミジア・淋菌などでは、感染しても症状がない場合があります。気づいたら、卵管の周りやお腹の中まで感染が広がっていて、不妊の原因となってしまうこともあります。
知らないうちに感染していることがあるので、少しでも心配であれば性感染の検査をしてみることをすすめます。

③40-50代で更年期が心配な方

日本人の「閉経の平均年齢は50歳前後」といわれています。
閉経する前後約5年間は女性ホルモンが徐々に低下していきます。
女性ホルモンが低下すると、更年期症状とよばれる各種症状があらわれてきます。それによって生活に支障がでてくるようであれば「更年期障害」として治療が必要な場合があります。

症状としてあらわれにくいけど体の変化として、「骨粗しょう症」や「脂質代謝異常症」になりやすくなります。
女性ホルモンには、骨を強くする作用、悪玉コレステロールをおさえる作用、皮膚など若く保つ作用、血管を若く保つ作用などさまざまな良いはたらきをします。
女性ホルモンが低下すると、更年期症状だけでなく、知らない間に体の変化が起こるようになります。
40代50代から本格的に将来を見据えて、自分の体と向き合っていくことが大切になります。

↓↓詳細に関しては、こちらの記事を参考ください↓↓
更年期障害が気になりますがどうすればいいですか?
更年期障害とエストロゲン

④20歳以上のすべての女性の方へ

子宮頸がん検診をすすめます。
20歳以上であれば、1-2年に1回は子宮頸がん検診を受けましょう。
子宮頸がんは、定期的な子宮頸がん検診によって予防可能ながんです。さらに子宮頸がんワクチンと組み合わせると、より予防効果は高まります。 

希望があれば、超音波検査(エコー検査)もすすめます。
エコー検査では、子宮や卵巣などに病変がないか検査します。
この検査で、「子宮に筋腫がないか」「卵巣が腫れていないか」

なかなか産婦人科で内診台に上がるのは抵抗があるはず。
ついでというわけではないですが、子宮頸がん検診で内診台に上がるのであれば一緒に検査を受けることをすすめます。

↓↓詳細に関しては、こちらの記事を参考ください↓↓
子宮頸がんのない世界を目指して!
なぜ、産婦人科医師はやたらと子宮頸がん検診をすすめてくるのか?

まとめ

①妊娠を考えている方
産婦人科を受診することで、妊娠に備えて様々なアドバイスを受けたり、各種検査など行うことが出来ます。

②妊娠を考えていない方
「避妊」と「性感染予防」に関する知識が重要です。
産婦人科で「経口避妊薬」「緊急避妊薬」の処方を受けたり、「性感染検査」など行うことができます。

③40-50代で更年期が心配な方
女性ホルモンの低下にともなう「更年期症状」への対応や、症状がなくても「骨粗しょう症」「脂質代謝異常症」など起こりやすくなります。
将来を見据えて、自分の体と向き合っていく上でも、産婦人科を利用することをすすめます。

④20歳以上のすべての女性の方へ
20歳以上であれば、1-2年に1回は子宮頸がん検診を受けましょう。
子宮頸がんは、定期的な子宮頸がん検診で予防可能ながんです。 

症状がないときにこそ、しっかりと自分のからだと向き合うことが大切です。

病気になりにくい体にするため、また妊娠・出産・更年期など女性特有の状態とうまくつきあうためにも産婦人科をうまく活用してくれれば幸いです。

健康で笑顔で過ごせるひとが一人でもおおくなることを願っています。

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