急変時の対応【院内急変】

結論ですが

急変時の対応として「急変に気づく」「応援を呼ぶ」「初期対応」「情報の把握」「救急車を呼ぶ」などあります。

この記事は「医療従事者」に向けて書いています。
日常の診療に関するさまざまな疑問・不安・悩みなどが解決できればと思っています。
この記事を読むことで「急変時の対応」についてわかります。

患者さんが急変した場合、どのように対応すればいいですか?

このような疑問にお答えします。

予防接種を打った後に倒れた
手術のときに急変した…
診察中に具合悪くなった!

このような患者さんの状態の変化が起こる場合があります。
すぐに改善するケースもあれば、その後状態が徐々に悪化し、意識がなくなり、最悪な場合だと死に至るケースもあります。

患者さんが安全に医療行為を受けられるために、万が一の急変対応をしっておく必要があります。

では、患者さんが急変した場合、どのように対応すればいいですか?

ということで、今回は「急変時の対応」について説明します。

「宮の沢スマイルレディースクリニックホームページ」
https://www.miyanosawa-smile-lc.com/

まとめ

急変時の対応1:急変に気づく

何よりもまずは「急変に気づくこと」が重要です。

クリニックや病院では、診察・採血・注射・手術などさまざまな医療行為が行われます。
医療行為によって、患者さんが具合悪くなったり、薬にともなう副作用・副反応などで状態が悪くなることもあります。
患者さんの状態が急変するときに、すぐに気づく必要があります。
患者さんに呼びかけて意識を確認したり、血圧や脈拍数・SpO2などバイタルサインを測定して全身状態を把握します。

何よりもまずは「患者さんの急変に気づくこと」から急変時の対応ははじまります。

急変時の対応2:応援を呼ぶ

患者さんの急変に気づいたら「応援」を呼びましょう。

急変時の対応は一人ですべてを行うことは難しいです。
かならず、患者さんが急変した旨を医師に報告するとともに、スタッフを集めて対応に当たるようにしましょう。
決して、患者さんの前に自分ひとりきりで対応して抱え込まないようしましょう。
対応へのスピードが遅くなり、取り返しのつかないことになる場合もあります。

患者さんの急変に気づいたら「応援」を呼んで、全員で協力して急変時の対応をしましょう。

急変時の対応3:初期対応

患者さんの急変に対して「初期対応」をしましょう。

患者さんの状態の把握することと、並行して「初期対応」を行います。
ABCアプローチというものが有名ですが、気道確保(A)するとともに呼吸状態(B)の評価と対応で酸素投与、循環器(C)の評価と対応で点滴ルート確保し点滴を落とす・必要な薬剤投与などを行います。
モニターを装着して、血圧・脈拍数・SpO2などのバイタルサインの測定を行う。
また、ベッドに寝かせた状態で処置をしやすい体制をとることも重要です。
状況からして明らかに原因が分かる場合には、原因の除去や、治療を行います。
たとえば、アナフィラキシーショックではアドレナリン・抗ヒスタミン薬・ステロイドなどの投与などが行われます。
また、心停止の判断の場合には、胸骨圧迫・人工呼吸などのCPRを開始します。

急変時の対応4:情報の把握

患者さんの急変の原因を推定するために「情報の把握」をしましょう。

患者さんのカルテを確認して、今までかかったことのある病気がないか既往歴を確認します。意識がある場合には本人にも直接確認します。
とくに、これまでも同じように具合悪くなったことがあるか、急変にかかわるような病気がないかなど情報収集します。
このときに、家族の方に連絡して、本人が急変した状況を伝えるとともに、既往歴などの情報を確認すると良いでしょう。

患者さんの急変の原因を推定するために「情報の把握」をしましょう。

急変時の対応5:救急車を呼ぶ

患者さんの急変の対応のため「救急車を呼ぶ」ようにしましょう。

患者さんの急変に対して、高度な救急対応が必要と判断したら救急車を呼びます。
急変の原因が不明な場合、初期対応をしても回復しない場合、急変から改善しているが状態がいまいちな場合が続いているケースなどあります。
また、急変が回復した後も、再度状態が悪化する可能性があります。
自院のできるだけ近くの医療機関への搬送を依頼するとともに、救急隊へ情報を伝えるようにします。
原則、医師が同乗して搬送先の医療機関に付き添います。

患者さんの急変の対応のため「救急車を呼ぶ」ようにしましょう。

まとめ

今回は「急変時の対応」について説明しました。

患者さんの急変は出来るだけ立ち合いたくないものです。
しかし、医療機関で働いている限り、患者さんが急変する可能性はあります。

日頃から患者さんの急変に対する備えをしていくとともに、急変になったときに慌てず冷静に対応できるようにしておくことが大切です。

このような勉強をしたり、定期的にシミュレーションを行って、患者さんに万が一があったときにも最善の対応ができるようにしましょう。

この記事によって「急変時の対応」についての理解が深まり、一人でも多くの人に役立つことを願っています。

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