妊娠中の運動について【妊娠中の生活】

結論ですが

とくに問題なければ、妊娠中も運動を行って大丈夫です。

この記事は「妊娠中の女性」に向けて書いています。
妊娠中のさまざまな疑問・不安・悩みなどが解決できればと思っています。
この記事を読むことで「妊娠中の運動」についてわかります。

妊娠しましたが、運動しても良いですか？

このような疑問にお答えします。

妊娠をしたら今まで普通に生活していた景色がいっきに変わります。
そして妊娠すると気を付けなければいけないことが多すぎて混乱してしまう人も多いです。

色々な情報があって、結局どうすればいいのか分からなくなる方も少なくありません。

では、妊娠したら、運動をしてもいいでしょうか？

ということで、今回は「妊娠中の運動」について説明します。

この記事のまとめ

1.妊娠中の運動

基本的には、妊娠中でも運動をしても大丈夫です。

医師から運動制限や安静指示をされていない場合には、基本的に妊娠中に運動しても問題ありません。

むしろ、妊娠期間中でも「適度な運動」を行うことによって、妊娠期間中も健やかに過ごすことができます。
激しすぎる運動はできませんが、少し強度の高い程度の運動であれば問題ないです。

適度な運動によって、ストレス解消になる、体力作りができる、睡眠の質が高まる、体重コントロールできる、便秘予防になる、免疫力の向上、集中力など脳の機能向上などの効果が期待できます。

とくに、妊娠中の適度な運動によって、妊娠期間中の気分転換になりストレス解消効果が得られます。
また、妊娠中の体重コントロール、分娩時に必要な体力作りにもなるため、妊娠中でも運動することをオススメします。

2.妊娠中に運動をしてはいけない場合

妊娠中に運動をしてはいけない場合として「医師から運動制限を指示されている」「安静を指示されている」「重大な持病がある」「症状がある」場合などがあります。

妊娠経過によっては、医師から運動制限や安静指示を受ける場合があります。
たとえば、「切迫流産」「切迫早産」などの場合、運動によって病状を悪化させてしまう可能性があります。
切迫流産であれば、流産で流れてしまうおそれがありますし、切迫早産であれば赤ちゃんが未熟な状態で生まれてしまうおそれがあるので、医師の指示を守るようにしましょう。

また、妊娠する前から、運動制限が必要な「重篤な心臓の疾患」や「呼吸器疾患」などの重大な持病を持っている場合は、妊娠中の運動に関して担当医と相談しましょう。

なお、「おなかのハリ」「腹痛」「性器出血」「破水感」などの症状がある場合は、運動によって悪化させる可能性があるため運動を控えるとともに、かかりつけに連絡して受診が必要かどうか相談しましょう。

3.妊娠中のオススメの運動

妊娠中の運動は、とくに「有酸素運動」がオススメです。

ウォーキング、水泳、サイクリング、エアロビクスなどの有酸素運動がオススメです。
また、ヨガやピラティスなどの運動も良いでしょう。
とくに、マタニティヨガなど妊娠中の方向けのプログラムなどを利用してもいいでしょう。

なお「2019年臨床スポーツ医学会産婦人科部会妊婦スポーツの安全管理基準」では

・運動強度
1）心拍数で 150bpm 以下，自覚的運動強度としては「ややきつい」以下が望ましい．
2）連続運動を行う場合には，自覚的運動強度としては「やや楽である」以下とする．

・実施時間
1）午前 10 時から午後 2 時の間が望ましい．
2）週 2～3 回で，1 回の運動時間は 60 分以内とする

とされています。

4.妊娠中に避けた方が良い運動

妊娠中に避けた方が良い運動として「接触や外傷の危険が高いもの」「転倒しやすいもの」「競技性の高い激しいスポーツ」があります。

「接触や外傷の危険が高いスポーツ」や「転倒しやすいスポーツ」において、「接触」「外傷」「転倒」などによって、お腹へのダメージが加わるおそれがあります。
腹部へのダメージから、胎盤がはがれてしまう「外傷性胎盤剥離」が起こったり、「流産」や「早産」などにつながるおそれがあります。
赤ちゃんの具合が悪くなってしまうことがありますし、最悪、赤ちゃんが死亡してしまうことがあります。

なお、「接触や外傷の危険が高いスポーツ」には、バスケットボール、サッカー、ボクシング、レスリングなどがあります。
「転倒しやすいスポーツ」には、体操競技、スケート、スキー、乗馬、重量挙げなどがあります。

妊娠中の体の変化は、残念ながらスポーツには不向きであり、「競技性の高い激しいスポーツ」は控えるのが良いでしょう。