食物繊維とは?【食と健康】

結論ですが、
食物繊維とは、人の消化酵素では消化することができない食物に含まれる成分のことです。

この記事は「健康のために食事を考えたい」ヒトに向けて書いています。
自身の健康への疑問・悩み・不安などが解決できればと思っています。
この記事を読むことで「食物繊維」についてわかります。

健康のためにどのような食事をすればいいですか?

このような疑問にお答えします。

おそらく皆さんは、健康のために「栄養バランスの良い食事」「適度な運動」「十分な睡眠」「規則正しい生活」が健康に良いということは、何回も耳にしていることと思います。

その中でも「食事」は人の口から体に入ってくる大切なものです。
食事によって摂取された栄養によって、われわれの体が出来上がるのです。

「医食同源」という言葉があるのように、「食」というものはとても重要です。

今回紹介するのは、現代人に不足しがちな「食物繊維」という栄養素についてです。
「第六の栄養素」とも呼ばれている「食物繊維」について説明していきます。

この記事のまとめ

  • 食物繊維は、人の消化酵素では消化することができない成分のことです。
  • 食物繊維には、「整腸作用」「血糖値上昇を抑える」「高血圧の予防」「コレステロール低下」「肥満の予防」などの効果があります。
  • 食物繊維の1日の摂取目標量は、成人男性で「20g以上」(70歳以上では19g以上)、成人女性では「18g以上」(70歳以上では17g以上)です。
  • 食物繊維は、「野菜」「穀類」「豆類」「きのこ」「いも類」などの植物性食品に多く含まれています。

食物繊維とは

食物繊維とは

食物繊維とは、「人の消化酵素では消化することができない食物に含まれる成分」のことです。

食物繊維の多くは多糖類の仲間ですが、消化されないためエネルギー源にはなりません。
食物繊維は、水に溶ける「水溶性食物繊維」と、水に溶けない「不溶性食物繊維」の2つに大きく分けられ、2つあわせて「食物繊維」とよばれます。

食物繊維の種類

食物繊維は、「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の2つに大きく分けられます。

「水溶性食物繊維」には、果物・野菜に含まれる「ペクチン」や、こんぶ・わかめなどに含まれる「アルギン酸」(ぬるぬる成分)などがあります。
「不溶性食物繊維」には、植物の細胞壁に含まれる「セルロース」「ヘミセルロース」「リグニン」、えび・かになどの殻に含まれる「キチン」などがあります。

食物繊維は「第六の栄養素」

食物繊維は、消化できず体内に吸収されませんが、健康のために重要な役割を果たしており「第六の栄養素」と呼ばれています。

「五大栄養素」といえば、「炭水化物」「タンパク質」「脂質」「ビタミン」「ミネラル」の5つです。それに加えて「食物繊維」は、整腸作用など健康のために重要な役割を果たしており「第六の栄養素」と呼ばれているのです。

食物繊維の働き

整腸作用

食物繊維は、消化・吸収されず、小腸を通って大腸まで達します。
食物繊維によって、水分を吸収して便の容積を増やします。便が増えると、大腸が刺激されて腸の動きが活発化して排便が促されます。
また、食物繊維が腸内細菌のエサとなり、善玉菌を増やして腸内環境が整い、便通が良くなります。

血糖値上昇を抑える

食物繊維は、消化・吸収されず、小腸での栄養素の吸収速度をおだやかにしてくれます。
食物繊維によって、小腸での糖の吸収速度を穏やかにして、食後の血糖値の上昇をおさえる効果があります。

高血圧の予防

食物繊維は、消化・吸収されず、小腸での栄養素の吸収速度をおだやかにしてくれます。
また、食物繊維によって、ナトリウムを排出してくれるため、高血圧を予防する効果も期待できます。

コレステロール低下

食物繊維は、消化・吸収されず、小腸での栄養素の吸収速度をおだやかにしてくれます。
また、食物繊維によって、コレステロールを吸着し体外に排出してくれるため、血中のコレステロール値を改善する効果も期待できます。

肥満の予防

食物繊維は、消化・吸収されず、小腸での栄養素の吸収速度をおだやかにしてくれます。
また、低カロリーであり、肥満の予防になりますし、「糖尿病」「脂質代謝異常症」「高血圧」「動脈硬化」などの生活習慣病の予防効果も期待できます。

食物繊維の摂取量

食物繊維の1日の摂取目標量は、成人男性で「20g以上」(70歳以上では19g以上)、成人女性では「18g以上」(70歳以上では17g以上)と設定されています。

生活習慣病の予防という観点からいうと、食物繊維の1日の摂取量は、成人では「24g以上」、できれば1000kcalあたり「14g」摂取するのが理想と言われています。
しかし、実際にはそんなに多くの食物繊維が摂ることができないため、目標量は理想的な量より少なめに設定されています。

食物繊維を多く含む食品

食物繊維はおもに、「野菜」「穀類」「豆類」「きのこ」「いも類」などの植物性食品に多く含まれています。

野菜

  • だいこん…約21.3g(100g当たり)
  • ごぼう…約5.7g(100g当たり)
  • ブロッコリー…約4.4g(100g当たり)

穀類

  • ライ麦パン…約5.6g(100g当たり)
  • 五穀…約5.1g(100g当たり)
  • 玄米…約1.8g(100g当たり)

豆類

  • だいず 納豆…約6.7g(100g当たり)
  • だいす おから…約11.5g(100g当たり)
  • あずき…約8.7g(100g当たり)
  • いんげんまめ…約13.6g(100g当たり)

きのこ

  • きくらげ乾…約57.4g(100g当たり)
  • しいたけ乾…約41.0g(100g当たり)
  • えのきたけ…約3.9g(100g当たり)

いも類

  • じゃがいも…約9.8g(100g当たり)
  • さつまいも…約2.8g(100g当たり)
  • 里いも…約2.3g(100g当たり)

まとめ

  • 食物繊維は、人の消化酵素では消化することができない成分のことです。
  • 食物繊維には、「整腸作用」「血糖値上昇を抑える」「高血圧の予防」「コレステロール低下」「肥満の予防」などの効果があります。
  • 食物繊維の1日の摂取目標量は、成人男性で「20g以上」(70歳以上では19g以上)、成人女性では「18g以上」(70歳以上では17g以上)です。
  • 食物繊維は、「野菜」「穀類」「豆類」「きのこ」「いも類」などの植物性食品に多く含まれています。

今回は「食物繊維」について説明していきました。

現代人の日本人にとって「食物繊維」を摂りすぎることはほとんどありません。
われわれのまわりには、コンビニ弁当やインスタント食品、加工食品にあふれております。そして、生の野菜や果物を摂ることは少なくなってきているように思います。
ご自身の健康のために、日々の生活の中で「食物繊維」を意識して積極的に摂ってみてはいかがでしょうか。

この記事によって「食物繊維」についての理解が深まり、一人でも多くの人が健康的に日々の生活を送ることを願っています。