妊娠初期の流れ【患者説明】

結論ですが

この記事では「妊娠初期のながれ」について説明しています。

この記事では「妊娠初期のながれ」について説明しています。
この記事は「妊娠中の女性」に向けて書いています。
産婦人科を受診することへの疑問・悩み・不安などが解決できればと思っています。

妊娠時期は大きく「妊娠初期」「妊娠中期」「妊娠後期」の3つに分かれています。
妊娠15週6日までの期間を「妊娠初期」と言います。

妊娠初期は妊娠して間もない時期であり、とくにはじめての妊娠の場合はさまざまな疑問や不安などが出てくるかと思います。

そして、妊娠初期には、どのような体の変化がおこるのか、どのような診察がおこなわれるのか、どのような流れなのか気になるかと思います。

今回、「妊娠初期のながれ」について説明していきたいと思います。

この記事のまとめ

①母親の体の変化・症状

妊娠初期には、妊娠にともなうホルモン変化や環境の変化によって、さまざまなからだの変化や症状をきたします。

とくに、吐き気・食欲低下など「つわり」の症状はほとんどの妊婦さんが経験します。
食事や水分が十分とれないくらい重症になると「悪阻」とよばれています。
体重減少が著しい場合や栄養がまったくとれない状態の場合は、入院して点滴や吐き気止めなどによる治療が必要になることがあります。

他にも妊娠初期には、「便秘」「下腹部痛」「頭痛」「腰痛」など様々な症状がおこります。
妊娠中に使用可能な「下剤」や「痛み止め」などをつかって、症状をやわらげていきます。

また、妊娠にともなうホルモンの変化で、胸が張るような感じがしたり、おりものが増えたりします。


妊娠初期にはさまざまな症状がおこるため、すこしでも快適に妊娠生活をおくれるように症状に対応していくことが重要です。

②赤ちゃんの発育

妊娠初期には、子宮内に「胎のう」と呼ばれる赤ちゃんの袋があるかどうか確認します。
確認できたら、「胎のう」が大きく育ってくるかどうか、「胎のう」の中に「胎芽」(赤ちゃん)や「卵黄のう」(赤ちゃんに栄養を与えている器官)が確認できるかどうか、「赤ちゃんの心拍」が確認できるかどうか確認します。
そして赤ちゃんが順調に大きくなっていっているか経過を追って確認していきます。

③分娩予定日の計算

赤ちゃんが順調に大きくなってきて十分な大きさになったら、「分娩予定日」を決定します。

最後の生理開始日を「妊娠0週0日」と決めて、「妊娠40週0日」となる日を「分娩予定日」として計算します。
排卵日のズレや赤ちゃんの大きさのズレなどによって分娩予定日を修正することもあります。
だいたい「妊娠8週頃」に決めることが多いですが、医療機関によっては多少前後することもあります。

ちなみに、分娩予定日といいますが、実際に分娩予定日ちょうどに産まれてくることは少ないです。

④妊娠証明書の発行

「分娩予定日」が決まったら、医療機関で「妊娠証明書」が発行されます。
「妊娠証明書」を持参して、役所(自治体によりますが、保健センター・市役所・区役所など)に行き手続きをして「母子健康手帳」(母子手帳)を受け取ります。

「母子手帳」には、これから妊婦から分娩までの管理、そして赤ちゃんが産まれた後にも必要な情報がつまっています。
また、妊婦健診の際の「助成券」(クーポン)が同封されていたり、妊婦健診の診察内容を書くスペースがあります。
これから妊婦健診を受けるときには「母子手帳」と「クーポン」を毎回かならず忘れずに持ってくるようにしましょう。
なお、あらかじめ「助成券」(クーポン)の氏名などの欄に記入しておきましょう。

⑤分娩施設の希望

当クリニックでは、分娩を行っておりませんので、分娩する医療機関を検討してください。

 当クリニックでは、おおよそ妊娠12週頃まで診察します。それ以降の「妊婦健診」および「分娩」などの管理は他の医療機関でお願いしております。
妊娠12週までに分娩する医療機関を選んでおくようお願い申し上げます。

まとめ

今回は「妊娠初期のながれ」について説明しました。

妊娠初期は、さまざまな疑問が出てくることに加えて、さまざまな症状がおこる時期でもあり大変な時期かと思います。

妊娠や分娩は人生における大きなイベントであり、しっかりとサポートしていきたいです。
この記事によって「妊娠初期のながれ」についての理解が深まり、安全で快適な妊娠生活を送ることができるひとが一人でも多くなることを願っています。

「宮の沢スマイルレディースクリニックホームページ」
https://www.miyanosawa-smile-lc.com/