妊娠初期【診療案内】

結論ですが、
妊娠したかもしれないと思ったら、産婦人科を受診しましょう。

この記事は「妊娠の可能性があり受診で悩んでいる」女性に向けて書いています。
婦人科受診に関する疑問・悩み・不安などが解決できればと思っています。
この記事を読むことで「妊娠初期」についてわかります。

市販の妊娠検査で陽性だった…
月経が遅れているが、妊娠したかも…
胸がハル感じ、吐き気など…

などで「妊娠したかもしれない!?」と思うことでしょう。

いざ、実際に受診しようと思ったときに、医療機関が沢山あって、どこのクリニックを受診すればいいのか迷うかと思います。
そもそも、妊娠したかもしれないと思ったときに「いつ」「どのタイミング」で受診すればいいのだろう?と悩む人も多いです。
結論をいうと、妊娠したかもしれないと思ったら、早めに産婦人科を受診しましょう。

私事ですが、2021年7月に「宮の沢スマイルレディースクリニック」(北海道札幌市)を開院する予定です。

今回は、当院における「妊娠初期の診療」について紹介していきたいと思います。

「宮の沢スマイルレディースクリニックホームページ」
https://www.miyanosawa-smile-lc.com/

この記事のまとめ

1.正常妊娠の確認

産婦人科を受診したら、まずは「正常妊娠」かどうか確認することになります。
「エコー検査」や「妊娠検査薬」、必要があれば「血液検査」で「hCG」というホルモン値を検査します。1回の診察では診断がつかず、頻回な受診が必要になることもあります。

「妊娠反応陽性=正常妊娠」とは限らない

「妊娠反応陽性=正常妊娠」と考える人は多いです。

たしかに正常妊娠のことは多いですが、実は「正常妊娠以外の疾患」が隠れていることもあります。
妊娠反応の検査は、妊娠すると分泌される「hCG」というホルモンを検査しています。
「hCG」が上昇する疾患として、「正常妊娠」以外にも、「流産」や「異所性妊娠」、稀ではありますが「hCG産生腫瘍」「胞状奇胎」などの可能性があります。

「妊娠反応陽性=正常妊娠」とは限らないのです。

流産は意外と多い

一般人が考えているよりも、流産する確率は意外と高いです。

妊娠反応が陽性となる疾患の中で、「流産」は意外と頻度が多く、自然流産率は「15%程度」と言われています。
単純計算で、「6回から7回」妊娠したら「1回」は流産を経験する計算になります。
さらに妊娠年齢が上昇すると、流産率も高くなります。
子供が出来て幸せと思っていたところ「流産」になることもたびたびあり、精神的なダメージは大きいものです。

一般人が考えているよりも、流産する確率は意外と高いのです。

異所性妊娠に注意

「異所性妊娠」は見逃してはいけない疾患です。

とくに、妊娠成分が大きくなって破裂してしまった場合はお腹の中で大量出血してしまいます。場合によっては命を落とす可能性もあります。
妊娠反応が陽性で、「腹痛」や「性器出血」などの症状がある場合は「異所性妊娠」の可能性が高いので、早めに産婦人科を受診するようにしましょう。

「異所性妊娠」は命を落としうるため見逃してはいけない疾患なのです。

正常妊娠の判断は1回の診察では難しいことも

正常妊娠の判断は1回の診察では難しい場合があります。

とくに、妊娠のごく初期の場合、「赤ちゃんの袋」が十分大きくなっておらず、正常妊娠でも「赤ちゃんの袋」を確認出来ないことがあります。
さらに、月経が不規則の人では排卵時期のズレがあったり、妊娠週数の修正が必要になる場合が多く、「正常妊娠」かどうかの判断はより難しくなります。

「正常妊娠」なのか「流産」「異所性妊娠」の判断をすることが難しい場合には、何回か間隔をあけて受診して頂き、「エコー検査」や必要があれば「血液検査」で「hCG」というホルモンの値の推移を確認して診断していきます。

繰り返しになりますが、「異所性妊娠」は命を落としうる見逃してはいけない病気です。
医師の受診指示を必ず守るようにしましょう。また、急激な腹痛などの症状があった場合は、次回の受診を待たずに、すぐに病院を受診するようにしてください。

2.分娩予定日の計算

正常妊娠を確認し、赤ちゃんが順調に大きくなったら「分娩予定日」を決定します。
「分娩予定日」が決定したら、医療機関から「妊娠証明書」が発行されます。
その「妊娠証明書」を持って、「役所」(自治体によりますが、市役所・区役所・保健センターなど)に行って手続きをして「母子健康手帳」を受け取ります。

分娩予定日の計算

分娩予定日は、「最終月経」「赤ちゃんの大きさ」「排卵日」などから計算します。

基本的には、最後の月経開始日を「妊娠0週0日」と決めて、「妊娠40週0日」となる日を「分娩予定日」として計算します。
ただし、「排卵日のズレ」や「赤ちゃんの大きさのズレ」などによって分娩予定日を修正することもあります。
だいたい「妊娠8-10週頃」に決めることが多いですが、医療機関によっては多少前後することもあります。
ちなみに、分娩予定日といいますが、実際に分娩予定日ちょうどに産まれてくることは少ないです。

妊娠証明書の発行

分娩予定日が決定したら、医療機関で「妊娠証明書」が発行されます。

「妊娠証明書」をもって、「役所」(自治体によりますが、保健センター・市役所・区役所など)に行き手続きをして「母子健康手帳」(母子手帳)を受け取ります。
「母子健康手帳」には、これから妊婦から分娩までの管理、そして赤ちゃんが産まれた後にも必要な情報がつまっています。
また、妊婦健診の際の「助成券」が同封されていたり、妊婦健診の診察内容を書くスペースがあります。
これから妊婦健診を受けるときには毎回必ず忘れずに持ってくるようにしましょう。

3.妊娠初期検査

これから妊娠や分娩管理するにあたって、現時点での健康状態を把握したり、母子感染する感染症がないか、妊娠・分娩経過に影響をあたえる病気がないかなど評価するために「妊娠初期検査」が行われます。

血液検査

血液検査で母体の健康状態や母子感染する感染症がないかなど評価します。

母体の健康状態を把握するために「血算」「生化学」「凝固系」などを検査します。
また、母子感染する「B型肝炎」「C型肝炎」「梅毒」「HIV」などの感染症を検査します。
赤ちゃんに影響を与える「血液型不適合妊娠」の可能性や、輸血が必要になるような大量出血に備えて「血液型」「不規則抗体」を検査します。

尿検査

尿検査で、「妊娠糖尿病」や「妊娠高血圧症候群」などの可能性がないか評価します。

「妊娠糖尿病」の可能性がないか「尿糖」を検査したり、「妊娠高血圧症候群」の可能性がないか「尿タンパク」を検査します。
また、「尿路感染」の可能性がないか尿中の細菌や白血球などを検査します。

おりもの検査

おりもの検査で「クラミジア」「淋菌」「細菌性腟症」の可能性がないか評価します。

とくに「クラミジア」や「淋菌」は性行為感染症であり、分娩時に赤ちゃんに感染する可能性があります。見つかれば妊娠初期のうちにしっかりと治療を行います。
また、「細菌性腟症」があると、「流産」「早産」につながるため、判明したら抗生剤による治療がおこなわれます。

子宮頸がん検診

子宮頸がん検診は、母体の健康状態を把握するために行われます。

子宮頸がんは若い女性の病気であり、とくに妊娠出産するような年齢で多く認められます。
妊娠中に明らかな「子宮頸がん」が見つかった場合には、母体の治療を優先して、赤ちゃんをあきらめなければないない場合もあります。
また、子宮頸がんの「前がん病変」の場合には、悪化がないか慎重な管理が必要となります。

子宮頸がん検診は、20歳以上のすべての女性が対象です。
「定期的な子宮頸がん検診」によって、子宮頸がんを予防することが可能です。
妊娠中でなくても、受けていない人は是非とも「子宮頸がん検診」を受けるようにしましょう。

まとめ

今回は「妊娠初期」について説明しました。

とくに、はじめての妊娠の場合は、わからないことが沢山で大変だと思います。
妊娠による体の変化だけでなく環境の変化から、さまざまな悩み・不安など抱えることになるでしょう。そのような思いをしっかりとサポートしていきたいと思います

繰り返しですが、妊娠したかもしれないと思ったら、早めに産婦人科を受診して相談するようにしましょう。

今後も引き続き、皆さんの健康に役立つ情報を発信していきたいと思います。

そして、2021年7月の「宮の沢スマイルレディースクリニック」(北海道札幌市)開院に向けて準備をすすめていきます。

女性特有の悩みがあった場合はもちろんのこと、症状がない時にも健康管理を行なったり、病気の予防などをサポートしていけるようなクリニックを目指していきたいと思います。

この記事によって、「妊娠初期」についての理解が深まり、産婦人科受診の悩みが解決し、健康的に笑顔で過ごせる人が一人でも多くなることを願っています。

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