結論ですが
妊娠中の必要エネルギーを確認して、栄養バランスの良い食事をとるようにしましょう。
この記事は「妊娠中の女性」に向けて書いています。
妊娠中のさまざまな疑問、不安などが解決できればと思っています。
この記事を読むことで「妊娠中の食事・栄養」についてわかります。
妊娠したら今まで普通に生活していた景色がいっきに変わります。
妊娠中は少しでも赤ちゃんが良い環境で育つために、食事・飲み物など口から入れるものすべてに気を付けるようになるかと思います。
妊娠中の食事や栄養について、妊娠する前と変えるべきなのか、変えるとしたらどのようにしたらいいのか疑問におもう人は多いです。
今回、「妊娠中の食事・栄養」について説明していきます。
この記事のまとめ
- 妊娠をすると必要エネルギー量は妊娠していない時に比べて増えます。
- 自分の「身体活動レベル」と「妊娠時期」を確認して必要エネルギーを確認しましょう。
- 栄養バランスの良い食事をこころがけましょう。
妊娠中のエネルギー必要量
必要エネルギー
まずは、自分の1日の必要エネルギーを知ることが大切です。
妊娠中の必要エネルギーは「身体活動レベル」と「妊娠時期」によって決まります。
「身体活動レベル」とは、日常生活でどのくらい体を動かしているのかを表したものです。普段の運動量で必要なエネルギーも変わってきます。
また、妊娠をすると必要エネルギー量は妊娠していない時に比べて増えます。妊娠時期に応じた「付加カロリー」を確認しましょう。
実際に自分の「身体活動レベル」と「妊娠時期」を確認していきましょう。
自分の身体活動レベルは?
身体活動レベルは日常生活でどのくらい体を動かしているのかを表したものでⅠ-Ⅲまであります。自分がどの身体活動レベルか確認しましょう。
自分の妊娠時期はどこにあたるの?
妊娠時期は大きく「妊娠初期」「妊娠中期」「妊娠後期」の3つに分かれています。
「妊娠してから妊娠4ヶ月(妊娠15週6日)」までを「妊娠初期」にあたります。
「妊娠5ヶ月(妊娠16週0日)から妊娠7ヶ月(妊娠27週6日)」までを「妊娠中期」にあたります。
「妊娠8ヶ月(妊娠28週0日)から妊娠10ヶ月(妊娠39週6日)」までを「妊娠後期」にあたります。
バランスのとれた栄養を
自分の「身体活動レベル」と「妊娠時期」を確認して必要エネルギーを確認したら、栄養バランスを考えて食事をとるようにします。
炭水化物
妊娠週数とともに必要エネルギーが増えていくので、炭水化物からおもにエネルギーを摂取することになります。
炭水化物は1日のエネルギー比率が50-60%が理想です。食材として「ごはん」「パン」「麺類」などがあります。
タンパク質
タンパク質は体をつくっていくのに大切な栄養素です。
タンパク質は1日のエネルギー比率が15-20%が理想です。食材として「肉類」「魚介類」「大豆製品」「卵」などがあります。
脂質
脂質は1日のエネルギー比率が20-30%が理想です。食材として「肉類」「魚介類」「大豆製品」「油」「加工食品」「菓子類」などがあります。
妊娠中に限ったことではないですが、牛肉・豚肉など動物性食品に多い「飽和脂肪酸」は心筋梗塞など心血管病変との関連性があります。魚などに含まれている「不飽和脂肪酸」を摂取するのが良いでしょう。
また、マーガリンやショートニングなどに含まれている「トランス脂肪酸」は様々な体への悪影響が報告されています。WHOでは摂取量は1%未満にするよう報告されていますが、極力摂取しないようにしましょう。
カルシウム
カルシウムは骨や歯をつくる役割をしたり、筋肉や神経が働くために必要な栄養素です。また、精神状態を安定させる効果もあります。
1日あたりの摂取量の目安は成人女性で「600mg-700mg」です。
鉄分
妊娠期間を通じて、貧血になりやすいです。とくに「鉄欠乏性貧血」になりやすいため、妊娠期間中は鉄分を積極的に摂取するようにしましょう。
また、妊娠期間の1日の鉄分摂取量は妊娠初期で「8-9mg」妊娠中期・後期で「21-22mg」産後「8-9mg」となっています。妊娠中期・後期になると「鉄欠乏性貧血」になりやすくなります。また、分娩時の出血に備えて鉄分の必要量は多くなります。
葉酸
「妊娠1ヶ月以上前から妊娠3ヶ月まで、葉酸を1日0.4mg摂取することで、児の神経管閉鎖障害発症リスクを低くすること」が期待できます。
「神経管閉鎖障害」は、先天的に脳や脊椎が形成されるときに発生する癒合不全のことで、無脳症・脳瘤・二部脊椎などが挙げられます。
葉酸の摂取するときのポイントは「妊娠前から摂取すること」です。
神経管の閉鎖は妊娠6週ころに完成するので、妊娠に気づいてからの葉酸摂取では時期が遅くなります。また、葉酸は通常の食事では不足しがちな栄養素といわれています。妊娠する前から、サプリメントなど利用して意識的に摂取しましょう。
ただし葉酸の摂りすぎにも注意が必要で、摂取量は1日1mg以上を超えないようにしましょう。
まとめ
妊娠をすると必要エネルギー量は妊娠していない時に比べて増えます。
自分の「身体活動レベル」と「妊娠時期」を確認して必要エネルギーを確認しましょう。
栄養バランスの良い食事をこころがけましょう。
妊娠中の食事・栄養は、妊婦自身だけでなくお腹の中の赤ちゃんが大きく育つためにも必要となります。
ぜひとも、必要十分なバランスの良い食事をこころがけるようにしましょう。
妊娠中の食事・栄養を少しでも良いものにこころがけて、少しでもいい環境で赤ちゃんが育っていくことを願っています。
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