結論ですが、
多嚢胞性卵巣症候群は、多嚢胞性卵巣・月経異常・ホルモン異常がそろった症候群のことです。
この記事は「婦人科の病気に関して疑問がある人」に向けて書いています。
病気に関するさまざまな疑問・不安・悩みなどが解決できればと思っています。
この記事を読むことで「多嚢胞性卵巣」についてわかります。
多嚢胞性卵巣ってなんですか?
このような疑問にお答えします。
月経がなかなか来ない
しかし妊娠反応は陰性
普段から月経不順です
なかなか妊娠しないです
などの症状で産婦人科を受診したときに「多嚢胞性卵巣症候群」(PCOS)だと判明することがあります。
では、多嚢胞性卵巣ってなんですか??
ということで、今回は「多嚢胞性卵巣」について説明します。
「宮の沢スマイルレディースクリニックホームページ」
https://www.miyanosawa-smile-lc.com/
この記事のまとめ
1.多嚢胞性卵巣とは
多のう胞性卵巣とは、小のう胞が多くみられる卵巣のことをいいます。
「排卵」がうまくいかなかったり卵胞がうまく発育されないと、卵巣に小さい袋(小のう胞)になって残ります。この小のう胞が多くみられる卵巣のことを「多のう胞性卵巣」(たのうほうせいらんそう)と呼ばれます。
2.多嚢胞性卵巣症候群の診断
「多のう胞性卵巣」を認めた場合、「多のう胞性卵巣症候群」(PCOS)であるか診断するために血液検査でホルモン値(LH・FSH・アンドロゲンなど)を測定します。
3.多嚢胞性卵巣症候群の症状
多嚢胞性卵巣症候群の症状として「月経異常」「不妊症」などがあります。
とくに、月経が遅れる、月経の頻度が少ない、月経周期が不規則などの「月経異常」の症状が多いです。
また、多嚢胞性卵巣症候群では、排卵がうまくいかないため「不妊症」となる場合もあります。
4.多嚢胞性卵巣症候群の治療
生活習慣の改善
多のう胞性卵巣症候群は生活習慣(とくに運動不足)や肥満と関係があるとされています。
生活習慣(とくに運動、食事など)を心がけたり、肥満の場合は減量することが治療につながります。
また、糖尿病(インスリン抵抗性上昇)とも関係があり、糖尿病のくすりも使われることがあります。
月経異常の治療
子供を希望しない場合には、「月経異常」に対して治療をおこないます。「低用量ピル」や「ホルモン薬」(ホルムストルム療法)で治療します。
不妊症の治療
子供を希望する場合は、排卵誘発のため飲み薬や注射などが使われます。
排卵がうまくいかない場合には手術で卵巣に穴をあける「卵巣多孔術」などが行われます。
まとめ
今回は「多嚢胞性卵巣」について説明しました。
多嚢胞性卵巣は理解するのがなかなか難しい疾患だとおもいます。
「多嚢胞性卵巣症候群」は生活習慣病のひとつとも呼ばれており、すぐに改善できる魔法のような方法は残念ながらないです。
生活習慣を改善するとともに、「多嚢胞性卵巣症候群」の月経異常や不妊症などの症状に対して治療することになります。
この記事によって「多嚢胞性卵巣」の理解が深まり、一人でも多くの人に役立つことを願っています。
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