零売とは?

結論ですが、
零売とは、医療用医薬品を処方箋なしに容器から取り出して顧客の必要量だけ販売することをいいます。

この記事は「零売」について知りたいヒトに向けて書いています。
くすりの疑問・悩み・不安などが解決できればと思っています
この記事を読むことで「零売」についてわかります。

「零売」って何ですか?

このような疑問にお答えします。

「くすりが欲しい!」という場合…
薬局で買う、医療機関を受診して処方箋を受け取って薬を買う、通販で買う、個人輸入で買うなどさまざまあります。

中でも、処方箋なしに購入できる方法として「零売」というものがあります。

では、「零売」ってなんだろう?

ということで、今回は「零売」について説明します。

この記事のまとめ

零売とは

零売とは

「零売」(れいばい)とは、「医療用医薬品」を「処方箋なし」に顧客の必要量だけ販売する方法をいいます。

「零売」は、「分割販売」とも呼ばれます。
医薬品を買う人が、自分の症状を把握できる場合、薬剤師がカウンセリングを行った上で、医療用医薬品を処方箋なしで販売できます。
そのときに、顧客の必要量…たとえば、「100錠」入りの箱から「20錠」だけを「分割販売」(零売)することが行われていました。

零売できる医薬品

「零売」できる医薬品は、「処方箋医薬品以外の医療用医薬品」が対象となります。

医療用の医薬品には、医師や歯科医師の処方が必要な「処方箋医薬品」と、処方箋を必要としない「処方箋医薬品以外の医療用医薬品」に分けられます。

零売では、「処方箋医薬品」を扱うことが出来ないため、処方箋を必要としない「処方箋医薬品以外の医療用医薬品」が対象となるのです。

零売のメリット

医療用医薬品を購入しやすい

零売によって、「医療用医薬品」が購入しやすくなります。

処方箋には、医師が発行した日から4日以内に、薬局でくすりを購入する必要があり、時間的な制約があります。
一方、「零売」では処方箋が必要ないため、いつでも医療用医薬品を購入することができます。

受診料がかからない

零売では、医療機関への受診が必要ないため、くすりの購入において受診料がかからないです。

通常であれば、病院やクリニックを受診して、処方箋をもらうというステップが必要です。「零売」では処方箋が必要ないため、病院やクリニックへの受診をしないで購入できるため、受診料を節約することができます。

時間を短縮できる

零売では、医療機関への受診が必要ないため、処方箋をもらうための時間を短縮することができます。

繰り返しですが、くすりをもらうために、病院やクリニックを受診して、処方箋をもらうというステップが必要です。医療機関への受診は、予約から受付・待ち時間など一連の時間がかかります。
一方、「零売」では、医療機関への受診をしないため、その分の時間を短縮することができます。

零売の課題

安全性への懸念

零売では、処方箋がなくても医療用医薬品を購入できるため、安全性への懸念があります。

実際に、販売する薬剤師の判断にゆだねる部分が大きいため、安全性への懸念は今後も課題となります。
また、くすりによる副作用が発生した場合に、医薬品副作用の被害救済制度の対象から外れてしまう可能性があるため、購入者への十分な説明、相談体制などが必要となります。

通販などで購入できない

零売では、対面販売が必要なため、通販などでは購入することはできないです。

零売では、購入する人の健康状態などを適切に把握して、くすりへの理解度に合わせた服薬指導などが必要になってきます。
なので、対面でのやりとりが必要となるため、通販などで購入することが出来ません。

保険適応外

零売で販売される医療用医薬品は「保険適応外」となります。

医師や歯科医師が処方するくすりは、保険適応となります。
一方、零売で販売される医療用医薬品は保険適応外となります。
それぞれの零売薬局が価格を設定しているため、処方箋をもとにした価格より安くなる場合もありますが、反対に高くなる場合もあります。

零売の決まり事

零売は、処方箋なしに医薬品をあつかう上で、さまざまな決まりごとがあります。

  1. 販売数量は必要最低限に限る
  2. 調剤室か備蓄倉庫で保管する
  3. 薬剤師が調剤室で分割し、対面販売する
  4. 販売の際の「販売品目」「販売日」「販売数量」「患者の氏名と連絡先」を記録する
  5. 患者の薬歴を管理する

まとめ

今回は「零売」について説明しました。

「零売」は、くすりを気軽に購入できるという点で便利です。

ただし、気軽にくすりが手に入るからこそ、安全性への懸念が課題となります。

「くすりはリスク」という言葉があるように、くすりの危険性も認識して、正しく安全につかうことが求められます。

くすりの「利便性」と「安全性」をしっかりと考える必要があります。
くすりを使うのは自分自身であるため、しっかりと理解した上でくすりを購入して使うようにしましょう。

この記事によって「零売」についての理解が深まり、一人でも多くの人に役立って頂ければ幸いです。

「宮の沢スマイルレディースクリニックホームページ」
https://www.miyanosawa-smile-lc.com/

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