アルコールと健康について【ヘルスケア】

ヘルスケア

結論ですが

アルコールによって、さまざまな健康への影響があります。

この記事は「健康に関心のある人」に向けて書いています。
ヘルスケアに関して理解を深めるお手伝いができればと思っています。
この記事を読むことで「アルコールと健康」についてわかります。

  • お酒を飲みすぎて失敗してしまった
  • 寝るときはお酒を飲んでしまう
  • お酒がどうしてもやめられない

など、お酒に関して悩んでいる人は実は多いです。
とくに、このストレス社会で、アルコールでストレスを解消しようとしてアルコール依存となってしまうことがあります。
また、職場の飲み会で上司からのお酒のすすめを断ることができなかったり、
サークルの集まりで飲まなければいけないような雰囲気になってしまったり、
「人付き合い」と「アルコール」が関係していることが多々あります。

健康を考えるときには、自分のからだの中に入ってくるものは何かという視点が重要です。
たとえば、「食べもの」「飲みもの」「吸い込む空気」などです。
「食べもの」であれば、食事・くすり・漢方薬・サプリメントなど。
「飲みもの」は、アルコール・カフェインなど。
「吸い込む空気」は、喫煙・吸入粒子(アスベスト・粉塵など)・花粉・ハウスダストなど。

その中でも、今回は「アルコールと健康」について説明していきたいと思います。

この記事のまとめ

  • アルコールの急性症状は、「吐き気」「おう吐」「酩酊状態」などがあり、重症になると「意識障害」「呼吸困難」などから死に至ることもある。
  • 長期的なアルコール摂取によって、「肝障害」「すい臓の病気」「睡眠障害」「がん」「脳の萎縮」などにつながります。
  • アルコール依存は、「精神的依存」と「身体的依存」から形成されます。
  • 妊娠中のアルコール摂取によって「流産」「死産」につながる可能性があったり、「胎児性アルコール症候群」のリスクがあります。
  • 「節度ある適度な飲酒量」は純アルコールで1日あたり平均「20g」程度です。

アルコールによる急性症状

アルコールを摂取すると身体に影響を与えます。
アルコールを摂取すると、胃など消化管から体内に吸収されます。アルコールが血液中に含まれると、血流にのって脳などに作用します。
飲み過ぎて酔っ払ってしまった事がある人はわかるかと思いますが、アルコールの多量摂取により「はき気」「おうと」「酩酊(めいてい)状態」「傾眠」など症状が起こります。
また、重症になると「意識障害」「呼吸抑制」「呼吸困難(吐物などによる)」などの症状がおこり、場合によっては死に至ることもあります。
たまに大学生の新入生歓迎会などで飲酒によって死亡したというニュースを聞きます。「急性アルコール中毒」は死に至る可能性があります。

長期的なアルコール摂取にともなう影響

肝臓の障害

アルコールは体内に吸収されると肝臓で処理されて解毒されます。つまり、アルコールを摂取すると肝臓に負荷がかかります。アルコールを長期にわたって多量に摂取すると「アルコール性肝障害」を引き起こされます。
そしてその状態が長い間つづくと「アルコール性肝障害」から「肝硬変」「肝がん」になることもあります。

すい臓の病気

アルコールの摂りすぎによって、「急性すい炎」や「慢性すい炎」につながります。
すい臓からは、消化に必要な「すい液」が分泌されています。アルコールによって「すい臓」の炎症が引き起こされます。
とくに「慢性すい炎」はアルコール依存症でお酒がやめられない人に多くみられます。

睡眠障害

アルコール摂取の習慣によって、睡眠障害が生じやすいです。
とくに、眠れない、寝付きが悪いからと、飲酒をする「寝酒」(ねざけ)の習慣は、睡眠障害を助長します。一見、寝付きが良くみえますが、途中で起きてしまったり、浅い睡眠となり睡眠の質が落ちてしまうのです。

がん

WHOの評価では、飲酒によって「口腔」「咽頭」「食道」「肝臓」「大腸」「女性の乳がん」のリスクを上げるとされています。また、「アルコール」や、その代謝産物である「アセトアルデヒド」は発がん性があり、食道がんの原因になる可能性が指摘されています。

脳の萎縮

「飲酒量の多さ」と「脳の萎縮の程度」が関係しています。つまり、飲酒量が多くなるほど、脳が萎縮して小さくなってしまいます。
また、アルコールが、加齢による「記憶力低下」「学習力低下」を助長します。そして、大量の飲酒によって「認知症」の危険性を高めます。
ただし、少量もしくは中等量の飲酒では認知症に影響しない、もしくは認知症を予防する可能性が示唆されているようです。

アルコールの依存

アルコール摂取の習慣があると、アルコールをやめようと思ってもやめられない「アルコール依存」が形成されます。
アルコール依存は「精神的依存」と「身体的依存」の2つの依存があります。

精神的依存

「精神的依存」は、「お酒を飲みたい!」「お酒を飲まなければならない!!」などのアルコールへの「強い欲望」や「脅迫感」によって形成されます。アルコール摂取にともなう「多幸感」「気分の高揚」などを求めてアルコールを摂取するようになり習慣化されてしまいます。

身体的依存

「身体的依存」は、アルコールが体内から抜けていくときの「離脱症状」によって形成されます。アルコールの離脱症状は、「イライラしやすい」「落ち着かない」「発汗」「微熱」「心拍数があがる」「眠れない」「手指の細かいふるえ」などの症状がおこります。重度になると「幻覚」「妄想」「全身の大きなふるえ」などの症状がおこります。

アルコールの「離脱症状」から逃れるために、アルコールを摂取してしまうことで依存が形成されます。
つまり、「アルコール摂取」→「離脱症状」→「アルコール摂取してしまう」→「離脱症状」→…のループによってアルコール依存が形成されます。

妊娠中のアルコールの影響

妊娠中にアルコールを摂取すると「アルコール」(エタノール)や「アルデヒド」(アルコールの代謝産物)が胎盤を通過し、お腹の中の赤ちゃんに影響することが知られています。
妊娠中のアルコール摂取によって、「流産」や「死産」につながる可能性があったり、「胎児性アルコール症候群」(FAS:Fatal Alchohol Syndrome)とよばれる先天異常などが生じる可能性があります。

適切なアルコール摂取量とは

 短期的にも長期的にも、健康へ影響するアルコールです。
しかし、気分転換や付き合いなどでアルコールを摂る機会はあるかと思います。
アルコールとうまく付き合っていくために「節度ある適度な飲酒量」というものがあります。

節度ある適度な飲酒量

アルコール摂取量の目安は、厚生労働省が推進する国民健康づくり運動「健康日本21」によると、「節度ある適度な飲酒量」は純アルコールで1日あたり平均20g程度とされています。
また女性では、男性と比較してアルコール分解速度が遅いため、男性の1/2~2/3程度の飲酒が適当であると考えられています。

ただし、体質によってアルコールですぐに赤くなってしまう人や、生まれつきアルコールを代謝することが出来ない人(正確にいうとアルコールが代謝されて生成されるアセトアルデヒドを分解することが出来ない人)がいたりします。
アルコールへの耐性は個人差があるので、適切なアルコール摂取量は一概には言えないです。

アルコール量の計算

ところで、 アルコール摂取量の計算法をご存じでしょうか?

ビール・ワイン・日本酒・チューハイなど様々なアルコール飲料があります。その内容量(ml)とアルコール度数、比重(約0.8)によって純アルコール(g)が計算されます。

例えば、缶ビール1つ(350ml、アルコール5%)では…

「350(内容量ml)×0.05(アルコール度数)×0.8(比重)=14g(純アルコール)」と計算されます。

体重60-70kgの人のアルコール処理能力は5g/時とされていますが、「性別」「体質」等の個人差があります。だいたい、男性で5g/時、女性で4g/時くらいと言われています。
「節度ある適度な飲酒量」は純アルコールで1日あたり平均20g程度なので、ふだん自分が摂取するアルコール量を計算してみて比べてみましょう。

まとめ

  • アルコールの急性症状は、「吐き気」「おう吐」「酩酊状態」などがあり、重症になると「意識障害」「呼吸困難」などから死に至ることもある。
  • 長期的なアルコール摂取によって、「肝障害」「すい臓の病気」「睡眠障害」「がん」「脳の萎縮」などにつながります。
  • アルコール依存は、「精神的依存」と「身体的依存」から形成されます。
  • 妊娠中のアルコール摂取によって「流産」「死産」につながる可能性があったり、「胎児性アルコール症候群」のリスクがあります。
  • 「節度ある適度な飲酒量」は純アルコールで1日あたり平均「20g」程度です。

アルコールによる健康への影響は、はかりしれないです。
お酒を飲むことが付き合いで必要な場面があるかと思いますが、ほどよい距離感でアルコールと付き合っていくことが大切です。
飲みすぎにはくれぐれも注意しましょう。

この記事によって、「アルコールと健康」の理解が深まり、一人でも多くの人に役立つことを願っています。