妊娠から分娩までのロードマップ#6【予定日超過と誘発分娩】

妊娠のながれ

結論ですが

この記事では「妊娠から分娩までの流れ」を説明していきます。

この記事は「妊娠中の女性」に向けて書いています。
この記事を読むことで「予定日超過と誘発分娩」についてわかります。

「妊娠40週0日」が「分娩予定日」にあたります。
実は「分娩予定日」ちょうどに産まれることは少なく、「分娩予定日」は、あくまで妊娠管理する際の基準にすぎないです。
そして、分娩予定日を過ぎてもなかなか産まれない場合も多いです。

分娩予定日を過ぎた場合、妊娠42週以降である「過期産」の時期にかかってくるかどうか気になります。その場合に「誘発分娩」という方法が登場してきます。

今回、「予定日超過と誘発分娩」について説明していきたいと思います。

この記事のまとめ

  • ①予定日を過ぎた場合は「積極的な運動を」「赤ちゃんの具合に注意」「過期産にかかるか」意識します。
  • ②誘発分娩は「風船」や「子宮収縮薬」など使っておこないます。
  • ③どうしても産まれない場合は「帝王切開術」をかんがえる。

 

予定日を過ぎた場合

予定日を過ぎた場合は「積極的な運動」「赤ちゃんの具合に注意」「過期産にかかるか」意識します。

積極的な運動をする

分娩予定日を過ぎたらなおのことですが、妊娠37週をこえて予定日が近づいたら、積極的に運動するようにしましょう。
運動をするとお腹のハリにつながり、陣痛のきっかけとなることもあります。

さらに、お産のときの体力をつけておくという意味でも有益です。
赤ちゃんを産むのは体力が必要です。本格的に分娩がはじまる前にしっかりと運動をして体力をつけておきましょう。

赤ちゃんの具合に注意する

妊娠週数がすすんでくると、お腹の赤ちゃんがお腹の中で便をしてそれを吸い込んでしまったり、胎盤機能が低下したりして、赤ちゃんの具合が悪くなる可能性が高くなります。
とくに42週以降の「過期産」の時期にさしかかると、赤ちゃんの具合がわるくなる可能性がさらに高くなります。予定日を過ぎたら、いつも以上に赤ちゃんの具合に注意します。

過期産になりそうな時には誘発分娩をかんがえる

分娩予定日を過ぎた場合、妊娠42週以降である「過期産」の時期にかかってくるかどうか気になります。「過期産」になると赤ちゃんの具合が悪くなる可能性が高くなるため、「過期産」にかかってくる前に「誘発分娩」をおこないます。

具体的にいうと「妊娠41週台」で誘発分娩の入院予定を組むことが多いです。また、土・日・祝日などスタッフが少ない日には誘発分娩をなるべく行いたくないので、月・火・水曜日など週の前半から入院することが多いです。

誘発分娩

誘発分娩の方法

誘発分娩は、子宮の入り口をひろげる「風船」や「子宮収縮薬」など使っておこないます。

風船のようなものを子宮の入り口に入れて膨らませて子宮の入り口を開いていきます。このときに用いる風船は大きさや形によっていくつか種類があります。内診によって子宮の入り口のひらき具合をみて、風船の種類をえらんで使います。

子宮収縮薬は、「飲み薬」「点滴」のくすりがあります。これも子宮の入り口の開き具合をみてえらびます。また、喘息やアレルギーによっては使えないくすりがあるので注意が必要です。

他にも分娩を誘発する方法には、赤ちゃんを包んでいる膜を指で剥がす「卵膜剥離」、水分を含むと膨らむ器械である「吸湿性頸管拡張材」を使用する方法もあります。

誘発分娩のリスク

誘発分娩に伴うリスクは、陣痛が強くなりすぎてしまう「過強陣痛」、赤ちゃんが具合わるくなる「胎児機能不全」、くすりにともなう「アレルギー反応」などあります。

過強陣痛

誘発分娩では、陣痛を促進するので、陣痛が強くなりすぎる「過強陣痛」となってしまうことがあります。陣痛がつよくなりすぎると子宮が破裂してしまうことがあるので注意が必要です。誘発分娩中は必ずモニターを付けて「陣痛の波形」をみて大丈夫か確認します。

胎児機能不全

また、普通のお産でも同様ですが、しっかりとした陣痛がくると赤ちゃんにストレスがかかります。そのストレスによって赤ちゃんの具合が悪くなってしまうことがあります。下からのお産が時間がかかりそうな場合は「帝王切開術」になることがあります。
誘発分娩中は必ずモニターを付けて「赤ちゃんの心拍」をみて赤ちゃんが元気か確認します。

アレルギー反応

くすり全般的にいえることですが、子宮収縮薬を使う場合には「アレルギー反応」がおこる可能性があります。軽い症状だと「発疹」「かゆみ」「吐き気」など、重症化すると「呼吸苦」「血圧低下」など「アナフィラキシーショック」が起こる可能性があります。
くすりの使い始めはとくにアレルギー反応に注意して観察しながら使います。

どうしても産まれない場合

誘発分娩をしても、どうしても産まれない場合は「帝王切開術」をかんがえます。 

「誘発分娩」の効果は個人差がありますが、だいたいの場合は誘発をして2-3日程度で赤ちゃんが産まれることが多いです。
しかし、中にはどうしても誘発分娩がのらない場合もあります。そうした場合、「過期産」にともなう赤ちゃんが具合悪くなるリスク、妊娠継続による母体疲労などのリスクなど考えて、「帝王切開術」となることもあります。

 

まとめ

予定日を過ぎた場合は「積極的に運動」をしましょう。また「赤ちゃんの具合」に注意して管理するとともに、「過期産」にかかるようであれば「誘発分娩」を考えます。

誘発分娩は「風船」や「子宮収縮薬」など使っておこないます。誘発分娩には「過強陣痛」「胎児機能不全」「アレルギー反応」などのリスクもあります。

どうしても産まれない場合は「帝王切開術」となることもあります。

予定日が過ぎても産まれない場合は、あせる気持ちはわかります。
積極的な運動などおこなって、やれることはおこないましょう。
ただし、どうしても赤ちゃんが出てきてくれないこともあります。

そうした場合は「誘発分娩」や「帝王切開術」もふくめて相談することになります。
「過期産」というリスクをうまくコントロールすることが、安全なお産につながります。

一人でも多くの人が安全にお産ができるよう願っています。