結論ですが
精液検査では、「精液量」「精子濃度」「総精子数」「運動率」「前進運動率」「精子形態」「精子生存率」などを検査します。
この記事は「こどもが欲しい」と考えている人に向けてに書いています。
妊活に関するさまざまな疑問・不安・悩みなどが解決できればと思っています。
この記事を読むことで「精液検査」についてわかります。
年齢が上がってきて妊娠できるか心配…
妊娠するために何か出来ることはないかしら
男性も出来ることはないかしら…
このような悩みにお答えします。
ここ最近、晩婚化の影響を受け、妊娠・出産する年齢が高くなってきております。
加齢に伴って妊娠率は低下するという事実があるため、「自分は妊娠する体なのだろうか」と心配して不妊に対して相談する人は多いです。
女性側だけでなく男性側が不妊の原因になることも十分あります。
そして、男性側の不妊の検査として「精液検査」などがあります。
最近では、自宅で精液検査できるキットなどが販売されています。
ご自身で精液の検査ができますが、何をどうみたら良いのかわからないケースもあるかと思います。
今回、「精液検査」について解説していきたい思います。
この記事のまとめ
男性不妊とは
男性不妊とは、不妊の原因が男性側にあるケースのことをいいます。
「1-2年以上の不妊期間があること」を不妊症とよばれます。
そして、不妊症の原因は、ほぼ男女平等となっており、WHOの調査では、男性不妊48%、女性不妊65%、男女不妊24%の割合となっております。
「不妊症」というと女性がメインと考える人も少なくありません。しかし、男性に原因がある場合も珍しくないので、しっかりと2人が協力していくことが大切です。
今回は、男性不妊の検査で行われる「精液検査」について解説します。
精液検査
精液検査は、「精液量」「精子濃度」「総精子数」「運動率」「前進運動率」「精子形態」「精子生存率」などが検査されます。
精液検査では、精子を採取して、容器に入れてきて頂きます。そして、持参された精液を顕微鏡で拡大して精子の性状などを調べます。
そして、「精液量」「精子濃度」「総精子数」「運動率」「前進運動率」「精子形態」「精子生存率」などの項目を評価します。
では、それぞれ順にみていきましょう。
精液検査1:精液量
精液量の正常値
精液量は「1.5ml」以上が正常値です。(2010年WHO基準)
精液量の異常
精液量が少ないと、それだけ受精に必要な精子の数が少ないことにつながります。
精子の数が少ないと、卵子まで到達する精子が少なくなり、受精から妊娠に至るまでの確率は低下することになり、不妊につながります。
精液検査2:精子濃度
精子濃度の正常値
精子濃度は「1500万/ml」以上が正常値です。(2010年WHO基準)
精子濃度の異常
精子濃度が低いと、それだけ受精に必要な精子の数が少ないことにつながります。
繰り返しですが、精子の数が少ないと、受精から妊娠に至るまでの確率は低下し、不妊につながります。
精液検査3:総精子数
総精子数の正常値
総精子数は「3900万」以上が正常値です。(2010年WHO基準)
総精子数の異常
精子の数が少ないと、卵子まで到達する精子が少なくなり、受精から妊娠に至るまでの確率は低下することになり、不妊につながります。
先ほど見てきた「精液量」と「精子濃度」から「総精子数」が計算されることになります。
なお、精子の数が少ない状態のことを「乏精子症」とよばれます。
さらに、精液中に全く精子が存在しない状態のことを「無精子症」とよばれます。
精液検査4:総運動率
総運動率の正常値
総運動率は「40%」以上が正常値です。(2010年WHO基準)
総運動率の異常
運動している精子の数が少ないと、卵子まで到達する精子が少なくなり、受精から妊娠に至るまでの確率は低下することになり、不妊につながります。
なお、運動している精子の数が少ない状態のことを「精子無力症」とよばれます。
精液検査5:前進運動率
前進運動率の正常値
前進運動率は「32%」以上が正常値です。(2010年WHO基準)
前進運動率の異常
前進運動率が低くなると、卵子まで到達する精子が少なくなり、不妊につながります。
精液中の精子は、さまざまな運動をしています。
「まっすぐに進む」「クルクル回る」「蛇行しながら進む」などさまざまな動きをしています。そのうち、まっすぐ前進する精子は、卵子まで到達する可能性は高くなります。
反対に言うと、精子の前進運動率が低くなると、卵子まで到達する精子が少なくなり、不妊につながるのです。
精液検査6:精子形態
精子形態の正常値
正常の形態精子は「4%」以上が正常値です。(2010年WHO基準)
精子形態の異常
正常の形態精子が少なくなると、卵子まで到達する精子が少なくなり、不妊につながります。
精液中の精子は、さまざまな形態をしています。たとえば、「頭部が変形している」「尾部が2つある」「尾部が折れ曲がっている」などの形態があります。
形態に異常がある精子は、遺伝情報が正常でなかったり、前進する力が弱かったりするので、卵子と受精にまで至る可能性は低くなり、不妊につながるのです。
なお、正常の形態精子が少ないと「奇形精子症」とよばれます。
精液検査7:精子生存率
精子生存率の正常値
精子生存率は「58%」以上が正常値です。(2010年WHO基準)
精子生存率の異常
生存している精子が少なくなると、卵子まで到達する精子が少なくなり、不妊につながります。
精子はものすごく数は多いですが、ストレスに弱く死滅することも少なくないです。
たとえば、「熱によるダメージ」や「仕事・過労などによるストレス」などが原因で精子の生存率は低くなります。
精子生存率が低い場合には、まずは、生活習慣の見直しからスタートしてみましょう。
まとめ
今回は「精液検査」について説明しました。
妊娠するには女性だけでなく男性の協力も必要です。
とくに不妊の原因は「男女平等」であり、男性側もしっかりと「精液検査」など受けるようにしましょう。
こどもは2人が協力して授かるものです。
しっかりと男女2人が協力していくことが大切です。
そして、子どもが欲しいという気持ちをしっかりとサポートできる存在でいたいと思います。
妊活がうまくいって子どもを授かり、喜ぶひとが少しでも増えることを願っています。
この記事によって、「精液検査」について理解が深まり、一人でも多くの人に役立つことを願っています。
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