おまたをぶつけて腫れてきています【外陰部血腫】どこに受診すればいいですか?

症状の悩み

おまたをぶつけて腫れてきた方に向けての記事です。

こどもが股間をぶつけてしまいました!!
陰部が腫れていますが大丈夫ですか?
女の子ですが、どこに受診すればいいですか?

このような疑問にお答えします。

陰部をぶつけて腫れてきた場合、とても痛いし、どうすればいいかわからないと思います。
そして、腫れている部位を考えると、どこの診療科にかかれば良いか迷う場合もあるかと思います。

とくに、

自転車のサドルをぶつけた
転んだときに陰部をぶつけた
細長いバーの上を歩いて、足を踏み外して陰部を強打

などで陰部をぶつけてしまうケースがあります。
想像すると痛いですね。
男の自分もシュンとしてしまいます。

今回は「陰部をぶつけて腫れた場合」について説明します。

陰部が腫れてきた場合、どの医療機関を受診すべきか?

基本的には婦人科や小児科に確認するようにしましょう

陰部が腫れてきた場合に「どこの科を受診するべきか」に関していうと、状況によるため、その判断は難しいです。

実際に診察をしないと分からないですが、目安として、腫れがひどくなく、体を動かせる場合は「婦人科」に受診しましょう。

ただし、小さい女の子では、婦人科の受診には抵抗があるかと思います。
その場合には、小児科で診察することができるか確認するといいでしょう。

腫れがひどい場合には、婦人科のある病院へ

陰部の腫れがひどい場合には、婦人科のある病院の受診を相談するようにしましょう。

陰部の腫れがひどい場合には、血腫を除去する手術が必要になる場合もあります。
婦人科のクリニックレベルでは、手術を行うことが厳しい場合が多いです。

入院ができる「病院」の婦人科の受診を相談するようにしましょう。
ただし、いきなり大きな病院だと初診料が結構かかるケースもあります。
一度、婦人科のクリニックを受診してから、状態をみて紹介が必要か判断してもらってもいいかもしれません。

重度な場合には、救急車を呼んで、外傷の対応ができる医療機関へ

体を動かせないくらい痛い場合は、救急車を呼んで、外傷専門の医療機関を受診するといいでしょう。

とくに、交通事故などによる「高エネルギー外傷」の場合、「臓器損傷」「腹腔内出血」「骨盤骨折」など命を落としうる病変の可能性があります。

救急車を呼んだ上で外傷患者の対応ができる医療機関を受診するのが良いでしょう。

陰部の腫れでは、どのような診察をしますか?

腫れている部位や大きさを評価する

腫れている部位や大きさなどを評価します。

血腫が大きすぎる場合は、おしっこの出口が狭くなり、尿が出にくくなる「尿閉」になる可能性があります。
また、皮膚が割れている場合や出血している場合には、縫合による処置が必要になるかもしれません。

なお、腫れがだんだん大きくなっていく場合は、出血が持続している可能性があります。
その場合は、早めの手術による治療が必要となります。

子宮や卵巣などの損傷がないか評価する

子宮や卵巣など臓器損傷がないか評価します。

エコー検査によって、子宮や卵巣に損傷がないか確認します。
とくに、お腹の中に出血がたまっていないか、周囲に血腫(血液のかたまり)がないか評価して判断します。

必要があれば、CTやMRIなどの検査も行います。

骨折の評価をする

動けないくらい痛い場合、腫れがひどい場合には、「骨盤骨折」の可能性があります。

レントゲンやCT検査などで「骨折」の評価をします。

外陰部血腫の治療

基本的には自然に腫れが引くのを待つ

外陰部血腫の治療は、基本的には自然に腫れが引くのを待つ「保存的治療」を行います。

陰部の腫れが軽度
腫れが大きくなってこない
おしっこがしっかりと出る
日常生活が可能

などであれば、基本的には自然に小さくなっていくのを待ちます。
痛みがひどければ「痛み止め」などを使います。

重度な場合、持続出血の場合には手術をおこなう

陰部の腫れが重度などの場合は「手術」を行う場合があります。

陰部の腫れが重度
腫れが悪化してくる
おしっこが出ない
生活するのが困難

とくに、陰部の腫れが徐々に大きくなり、悪化するようであれば、血管がキズついて奥の方で出血している可能性が高いです。
手術で血腫を取り除くとともに、出血部位を止血する必要があります。

尿閉の場合には、尿カテーテルを挿入する

外陰部血腫の腫れによる圧迫がひどく、おしっこが出せない「尿閉」の場合は、おしっこの管である「尿カテーテル」をいれる処置が必要となるケースがあります。
尿閉が続くと、「尿路感染症」などが起こる場合があるため注意が必要です。

まとめ

今回は「陰部をぶつけて腫れた場合」について説明しました。

陰部をぶつけた場合は、とても痛いかと思います。
そして、場所が場所だけに、どの医療機関を受診すればいいのか悩むことになるでしょう。

どの医療機関を受診するべきか難しい場合がありますが、軽症であれば婦人科もしくは小児科、重症であれば救急車を呼んで外傷専門の医療機関を受診しましょう。

治療は、基本的には自然に腫れが引くのを待つ「保存的治療」を行います。
重度の場合には「手術」を行う可能性があり、尿閉の場合は「尿カテーテル」を挿入する場合もあります。

この記事によって「陰部をぶつけて腫れた場合」について理解が深まり、一人でも多くの人に役立つことができれば幸いです。

「宮の沢スマイルレディースクリニックホームページ」
https://www.miyanosawa-smile-lc.com/

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