月経前症候群の治療【3つ】

結論ですが

月経前症候群の治療として、「対症療法」「漢方薬」「向精神薬」などがあります。

この記事は「月経にともなう症状で困っている」女性向けに書いています。
女性特有の疑問・悩み・不安などが解決できればと思っています。

この記事を読むことで「月経前症候群の治療」についてわかります。

月経前の症状で困っていますが、どうすればいいですか?

このような悩みにお答えします。

月経の前はイライラする…
眠たくて何もしたくない!
むくみがひどい!?

など、月経前にはさまざまな症状が起こります。

とくに、月経前の症状によって日常生活に支障が出てくる場合、「月経前症候群」(PMS)と診断されます。

では、月経前症候群はどのように治療しますか?

ということで、今回は「月経前症候群の治療」について説明していきます。

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この記事のまとめ

月経前症候群の治療1:対症療法

痛み止め

月経前症候群の「痛み」の症状に対して、「痛み止め」で治療します。

月経前症候群では、「腹痛」「頭痛」「乳房の痛み」などの「痛み」が起こる場合があります。
それらの痛みに対して、「痛み止め」が使われます。
「アセトアミノフェン」や「NSAIDS」などの痛み止めなどが主に使われます。

利尿薬

月経前症候群の「むくみ」の症状に対して、「利尿薬」が使われます。

月経前症候群では、黄体ホルモンの作用によって体内に水分がたくわえられ、「むくみ」が起こる場合があります。
むくみに対して、「利尿薬」が使われます。
これは、からだの水分をおしっことして排出することによって「むくみ」が改善します。

向精神病薬

月経前症候群の「精神症状」に対して、「向精神薬」で治療します。

月経前症候群では、「抑うつ」「不安」「イライラ」などの精神症状が起こる場合があります。
それらのメンタル症状に対して、「抗うつ薬」「抗不安薬」「精神安定薬」などの向精神薬が使われます。

月経前症候群の治療2:漢方薬

月経前症候群による様々な症状に対して、その人の「証」にあった漢方薬が使われます。

とくに、女性の3大漢方とよばれる「当帰芍薬散」(とうきしゃくやくさん)、「加味逍遙散」(かみしょうようさん)、「桂枝茯苓丸」(けいしぶくりょうがん)が使われます。

他にも、イライラをおさえる「抑肝散」(よくかんさん)や、メンタルを安定させる「女神散」(にょしんさん)」などが使用されます。

「証」をみて「漢方薬」を使い分けるとともに、実際に効果があるかどうかによって漢方薬を調整します。

月経前症候群の治療3:排卵抑制薬

月経前症候群は「排卵を抑えること」で症状が改善することが知られています。

月経前症候群の原因ははっきりとわかっていませんが、女性ホルモンの変化が関係しています。とくに「卵胞」は排卵した後に「黄体」に変わりますが、その「黄体」から分泌される「黄体ホルモン」(プロゲステロン)が、月経前症候群の症状を引き起こす原因のひとつと考えられています。

排卵を抑えることで「黄体ホルモン」の分泌などがおさえられ、月経前症候群の改善効果があるのです。

低用量ピル

「低用量ピル」によって、排卵がおさえられ、月経前症候群の症状が改善します。

もともと「低用量ピル」は排卵をおさえる効果があり、「避妊目的」に使用されていました。しかし、「月経痛」や「過多月経」などの症状を改善する効果があることがわかってきました。そして、排卵が抑えられるため「月経前症候群」の症状にも効果があるのです。

GnRH製剤

GnRH製剤によって、月経が来ない「閉経と同じようなホルモン環境」になります。

排卵が抑えられますし、月経がなくなるため月経前症候群の症状だけでなく月経による症状も抑えることにつながります。

GnRH製剤による治療は、閉経と同じようなホルモン環境にすることから「偽閉経療法」ともよばれます。
ただし、GnRH製剤は長期に使うと「骨粗しょう症」や「脂質代謝異常症」などのリスクが上がります。GnRH製剤は、長くても半年程度しか使うことができません。

月経前症候群の治療4:その他

症状日記

「月経前症候群」の症状で悩んでいる場合は「症状日記」を付けることをすすめます。

症状日記では、「月経がいつから始まりいつまで続いたか」「月経前や月経時の症状」「症状の重さ」などを日記に記録していきます。

「症状日記」をつけることで、病状を理解し、自分自身の体調を把握することで、月経前症候群とうまく付き合えるようになります。

カウンセリング

「月経前症候群」の症状で悩んでいる場合は「カウンセリング」を受けることをすすめます。

月経前症候群では、毎回の月経の前に来る症状によって、月経に対する「不安」や「ネガティブな感情」を抱くことになります。そのような心理的な面に対するサポートを含め「カウンセリング」が有効です。

カウンセラーに対して、自分自身の症状のつらさ・不安などの気持ちを伝えることで、症状が軽くなることもあるのです。

規則正しい生活習慣

「月経前症候群」の症状で悩んでいる場合は「規則正しい生活習慣」を意識しましょう。

おそらくみなさんは、何回も耳にするかと思いますが、健康のために「規則正しい生活」が大切です。

「十分な睡眠」「適度な運動」「栄養バランスの良い食事」など意識し、「アルコール」や「カフェイン」を控えるとともに、「喫煙」している場合には「禁煙」するようにしましょう。

健康習慣を改善することで「月経前症候群」の症状を改善することにつながります。

ストレス解消

「月経前症候群」の症状で悩んでいる場合は「ストレス解消」しましょう。

ストレスが原因で「月経前症候群」が悪化するし、月経前症候群の症状によって「ストレス」になります。つまり、月経前症候群を改善するのに「ストレス解消」が重要となります。

ストレスを解消するために、「気分転換」や「リラックス」する方法を見つけましょう。
たとえば、「運動」「日光浴」「入浴」「アロマ」「映画鑑賞」、最近では「マインドフル瞑想」などがオススメです。

まとめ

今回は「月経前症候群の治療」について説明しました。

月経前の症状を経験する人は、日本女性の「70-80%」と言われており、多少なりとも症状があります。そして、生活に支障が出るくらい症状が強い「月経前症候群」である女性の割合は「約5%」と言われています。

実は多くの人が月経前の症状で悩んでいるのです。

月経前の症状がひどくて困っている場合、無理せずに産婦人科を受診しましょう。
産婦人科は困っている人の味方です。
勇気をもって受診して、うまく産婦人科を活用しましょう。

「月経前症候群」に悩まされず、充実した毎日がおくれることを願っています。

この記事によって「月経前症候群の治療」について理解し、一人でも多くの人に役立つことを願っています。

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