結論ですが、
婦人科診療において、診療報酬の加算がいくつかあるので確認することが必要です。
この記事は「医療事務の業務内容」について知りたいヒトに向けて書いています。
医療に関して疑問・悩み・不安などが解決できればと思っています
この記事を読むことで「婦人科関連の加算」についてわかります。
レセプト業務をおこなっていますが、なにかポイントってありますか?
このような疑問にお答えします。
医療機関は、医療サービスを提供する対価として「診療報酬」を受け取ります。
診療報酬のうち3割は患者が窓口負担します。
のこりの7割は、保険者に対して請求することになります。
この診療報酬ですが、過不足なく正確に算出する必要があります。
このときに、大切になるのが、加算の対象となっているかどうかを見極めることです。
では、「婦人科診療における加算」はどのような感じですか?
ということで、今回は「婦人科関連の加算」について説明します。
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この記事のまとめ
6.婦人科特定疾患管理料
婦人科特定疾患管理料は、器質的月経困難症の患者さんに対して、ホルモン剤による治療を行っており、患者さんの同意を得ている場合に算定することができます。
器質的月経困難症とは、子宮筋腫や子宮腺筋症、子宮内膜症などの病気が原因で月経時の痛みなどの症状のため、生活に支障をきたすような病状のことをいいます。
治療として、「低用量ピル(LEP)」、「ジエノゲスト」、「GnRH」、「ミレーナ(黄体ホルモン放出子宮内器具)」などが対象となります。
患者さんへの説明や同意を頂く必要があり、定期的に治療計画などを立てて、継続的に医学管理をおこなう必要があります。
婦人科特定疾患管理料は、初診月の翌月以降に算定が可能であり、3ヵ月に1回限り算定することが出来ます。
7.一般不妊治療管理料
一般不妊治療管理料は、一般不妊治療を実施している不妊症の患者さんに対して、医学管理を継続的に行い、療養上必要な指導を行っており、患者さんの同意を得ている場合に算定することができます。
不妊症は、おおむね1年以上、性生活をおこなっていても妊娠しない状態をいいます。
ただし、明らかな不妊の原因となる疾患があるなど医師が判断した場合も、不妊症の診断となる場合があります。
一般不妊治療として、「タイミング法」「人工授精」「排卵誘発」などがあります。
患者さんへの説明や同意を頂く必要があり、定期的に治療計画などを立てて、継続的に医学管理をおこなう必要があります。
一般不妊治療管理料は、初診月の翌月以降に算定が可能であり、3ヵ月に1回限り算定することが出来ます。
8.特定疾患管理料
特定疾患管理料は、特定疾患の患者さんに対して、治療計画に基づいて、服薬・運動・栄養等の療養上の管理を行った場合に算定することができます。
特定疾患とは、結核、癌、甲状腺疾患から、高血圧症、脂質異常症、糖尿病等の生活習慣病、心筋梗塞、不整脈、心不全等の循環器疾患、脳卒中、慢性閉塞性肺疾患、喘息、胃炎、胃潰瘍、慢性肝炎、慢性膵炎など多岐に渡ります。
婦人科で関係するとしたら、子宮頸がん・子宮体がん・卵巣がんなどの婦人科がん、場合によっては月経異常や不妊治療などの関連で甲状腺機能低下症・甲状腺機能亢進症などの甲状腺疾患などが対象となりうるでしょう。
特定疾患管理料は、月に2回まで算定することができます。
9.療養担当手当
療養担当手当は、北海道のみに存在する手当であり、「11月1日から翌年4月30日」までの期間、月1回まで算定することができます。
療養担当手当とは、従来に北海道地区のみに認められていた寒冷地手当(暖房料)のことをさします。
療養担当手当は、厚生労働省の認可により北海道知事・北海道医師会・北海道歯科医師会の協定により徴収する料金のことです。
つまり、療養担当手当とは北海道にのみ存在する「冬の暖房費」のことです。
療養担当手当の徴収できる時期は、「11月1日から翌年4月30日まで」の期間となっており、月1回まで算定することができます。
まとめ
今回は「婦人科関連の加算」について説明しました。
医療機関は、医療サービスを提供する対価として「診療報酬」を受け取ります。
その診療報酬を適切に請求するためにレセプトを作成して、提出するレセプト業務というものが必要となります。
過不足なく請求することによって、医療システムがうまく働き、みなさんが病気やケガで困ったときに適切な医療を提供することにつながります。
算定できるものは、しっかりと確認して保険請求することが大切です。
婦人科特有の点数など多岐にわたっており、理解するのが大変かもしれませんが、一つ一つ覚えていくと良いでしょう。
この記事によって「婦人科関連の加算」についての理解が深まり、一人でも多くの人に役立って頂ければ幸いです。
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