結論ですが、
人工授精とは、排卵のタイミングに合わせて、夫の精液を調整したものを子宮の中に注入する方法です。
この記事は「こどもが欲しい」と思っているヒトに向けて書いています。
婦人科受診に関する疑問・悩み・不安などが解決できればと思っています。
この記事を読むことで「人工授精」についてわかります。
人工授精って何ですか?
このような疑問にお答えします。
ここ最近、晩婚化の影響を受け、妊娠・出産する年齢が高くなってきております。
加齢に伴って妊娠率は低下するという事実があるため、
「自分は妊娠する体なのだろうか…」と心配して「不妊症」に関して相談する人は多いです。
なお、2022年4月から不妊治療が「保険適応」となります。
こどもが欲しいと思っている人のサポートをしたいと思い、当クリニックも不妊治療に対応したいと思います。
今回は、「人工授精」について説明したいと思います。
「宮の沢スマイルレディースクリニックホームページ」
https://www.miyanosawa-smile-lc.com/
この記事のまとめ
1.人工授精とは
人工授精とは、排卵のタイミングに合わせて、夫の精液を調整したものを子宮の中に注入する方法です。
女性側の「排卵のタイミング」に合わせて、「人工授精」が行われます。
人工授精の当日に、男性側は精液を採取して持ってきて頂きます。精液を採取した後はできるだけ早め(2-3時間以内)に持参するようにしましょう。
採取された精液は、妊娠しやすいように洗浄・濃縮処理を行い調整してから、子宮の中に注入して「人工授精」がおこなわれます。
「人工」という言葉から、自然ではないという印象を持つかと思います。
しかし、医療介入としては子宮の中に精子を注入する操作が行われるのみであり、それ以外の「受精」「着床」などの妊娠に至るまでのプロセスは自然妊娠と同じとなります。
2.人工授精の適応
人工授精は、以下の場合に行われます。
・タイミング法で妊娠しない
・精液の異常
・性交障害
・精子頚管粘液不適合
・子宮頚管狭窄 など
3.人工授精の流れ
女性側
①人工授精を行う日を決める
「排卵のタイミング」を見定めて人工授精をおこなう日を決めます。
②人工授精をする
子宮の中にカテーテルという細長いチューブを挿入して、そこから調整した精液を注入します。
③排卵誘発剤
人工授精のタイミングで排卵をより確実にするために「hCG」という排卵を誘発する注射の薬を使うことがあります。
男性側
①精液を採取します
人工授精の当日に、精液を採取して持ってきて頂きます。
採取した精液は、できるだけ早め(2-3時間以内)に持参するようにしましょう。
なお、コンドームなどは使わずに「用手法」で採取しましょう。採取した精液は、「専用の容器」に入れて「名前ラベル」を貼り付けるようにします。
②精液を調整する
持参した精液は、洗浄・濃縮処理を行い、妊娠しやすいように調整します。
③人工授精をする
子宮の中にカテーテルという細長いチューブを挿入して、そこから調整した精液を注入します。
4.人工授精の効果
人工授精の1回あたりの妊娠率は「5-15%」、出産率は「数%-10%」程度です。
成功率は、年齢・回数・精子の所見・排卵誘発の具合などの条件によって大きく変わります。人工授精の成功率は決して高くないため、人工受精を数周期(3-6周期程度)行って妊娠しない場合には、生殖補助医療(ART)にステップアップすることが多いです。
5.人工授精のリスク
人工授精には以下のリスクがあります。
・痛み
・感染症
・出血
・多胎妊娠(排卵誘発剤による)
・OHSS(卵巣過剰刺激症候群)
まとめ
今回は「人工授精」について説明しました。
今の時代、こどもはとても貴重です。
こどもがいないと、将来の日本が衰退してしまいます。
こどもが欲しいと思っている人をクリニックをあげて全力でサポートしたいと思います。
この記事によって、「人工授精」についての理解が深まり、一人でも多くの人が子どもを授かり喜ぶことを願っています。
「宮の沢スマイルレディースクリニックホームページ」
https://www.miyanosawa-smile-lc.com/
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