結論ですが
点状出血は、下着に点状に付着する程度の少量の性器出血のことを言います。
この記事は「月経」「性器出血」について気になる女性に向けて書いています。
女性特有の症状に関する、疑問・悩み・不安などが解決できればと思っています
この記事を読むことで「点状出血」についてわかります。
月経以外に出血している!?
出血量が少ないけれど心配…
月経の量が少なすぎる!!
このような疑問にお答えします。
多くの女性はおおよそ1ヶ月に1回、「月経」を経験していると思います。
月経以外に出血している、いつもの月経より量が少ない、などで下着に少量の血液が付着している場合を、「点状出血」と呼ばれます。
いつもと違う様子に驚いてしまうかもしれません。
女性の症状に関する悩みは、他の人となかなか比べることも出来ないですし、気軽に相談できずに1人で抱え込んでしまうケースが多いかと思います。
今回は「点状出血」について説明していきます。
この記事のまとめ
- 点状出血は「下着に点状に付着する程度の少量の性器出血」のことを言います。
- 点状出血は、「不正性器出血」(不正出血)の場合が多く、まれに「過少月経」の場合があります。
- 点状出血の原因として、「機能性出血」「外傷」「妊娠」「女性性器の病変」「過少月経」「くすり」「出血しやすい病気」などがあります。
点状出血とは
点状出血は、「下着に点状に付着する程度の少量の性器出血」のことを言います。
「月経」や「性器出血」などにおける症状として、俗に「点状出血」という言葉が使われます。月経以外の出血である「不正性器出血」(不正出血)のときに、「点状出血」が見られる場合が多いため、「点状出血」≒「不正性器出血」と捉えられる場合が多いです。
ちなみに、血液が固まりにくくなる病気の場合に、皮下に点状の出血斑が見られることがありますが、「点状出血」と呼ばれます。
点状出血の原因
「点状出血」は、月経以外の出血で起こる場合が多いです。点状出血の原因は、「不正性器出血」(不正出血)とほぼ同じです。ただし、まれに月経の量がすごく少なくなる「過少月経」となって、「点状出血」として見られる場合があります。
では、点状出血の原因について順にみていきましょう。
点状出血の原因1:機能性出血
機能性出血は、明らかな異常は認めないが、「性器出血」を認めることをいいます。
原因は、ホルモンバランスの乱れなどが多いですが、とくに「破綻出血」や「排卵出血」が多いです。
「破綻出血」は、子宮内膜が十分に厚くなる前に、子宮内膜が剥がれてしまうことです。通常の月経以外に出血する「不正性器出血」や「点状出血」として認められます。
また、「排卵出血」は、おおよそ月経14日目前後(月経が28日周期で規則的な場合)で排卵がおこります。その排卵の時に卵巣から出血し「卵管」から「子宮内」を通り「排卵出血」がおこります。「排卵出血」は少量出血することが多く「点状出血」として認められることが多いです。
点状出血の原因2:外傷性
女性性器に外傷がある場合に、「点状出血」が認められる場合があります。
たとえば、「性交渉」「腟内に異物を挿入」「陰部を打撲」などで腟や外陰部が裂けてしまい、そこから出血している場合があります。
出血のきっかけとなる出来事があれば、しっかりと担当医に伝えるようにしましょう。
点状出血の原因3:妊娠性
妊娠や妊娠の異常に伴って「点状出血」が認められる場合があります。
とくに妊娠初期の出血として「流産」「切迫流産」が多いです。また「異所性妊娠」が原因の場合は大量出血から命を落とす可能性があります。
とくに、月経がずれている場合などいつもと月経が違う場合や、妊娠の可能性がある場合には産婦人科を受診して相談するようにしましょう。
点状出血の原因4:女性性器の病変
「子宮」「腟」「外陰」などの女性性器の病変によって「点状出血」が認められる場合があります。
「子宮」であれば「子宮筋腫」「子宮内膜ポリープ」「子宮頸管ポリープ」などの病変が多いです。まれに、「子宮頸がん」「子宮体がん」などの「悪性腫瘍」(がん)が隠れている場合があります。「腟」や「外陰」であれば、とくに高齢女性の場合では「萎縮性腟症」による出血が多いです。まれに、「腟がん」「外陰がん」などの「悪性腫瘍」が隠れている場合があります。
点状出血の原因5:その他
過少月経
月経の量が少なくなると、月経時の出血が「点状出血」となります。
過少月経の原因として、子宮の入り口が狭くなる「子宮頸管狭窄」、「ピル」による月経量の低下、「ホルモンバランスの乱れ」などがあります。
くすり
くすりによって月経以外の性器出血を来たし「点状出血」につながる場合があります。
たとえば、「ピル」の作用や飲み忘れ、「ジェノゲスト」の副作用、「血液をさらさらにするくすり」を使っている場合には「点状出血」を来すことがあります。
自分が飲んでいるくすりがあれば、必ず担当医に伝えるようにしましょう。
出血しやすい病気
点状出血の原因として、「出血しやすい病気」が隠されていることもあります。
稀ではありますが、たとえば「白血病」「先天性血液疾患」「自己免疫疾患」などの病気が挙げられます。
血液検査をして「血液のかたまりやすさ」「血液をかためる成分の異常」などを評価します。
この記事のまとめ
- 点状出血は「下着に点状に付着する程度の少量の性器出血」のことを言います。
- 点状出血は、「不正性器出血」(不正出血)の場合が多く、まれに「過少月経」の場合があります。
- 点状出血の原因として、「機能性出血」「外傷」「妊娠」「女性性器の病変」「過少月経」「くすり」「出血しやすい病気」などがあります。
下着に血液が付着している場合、どこに受診すればいいのか困ってしまう場合が多いかと思います。しかも出血している部位が部位だけに、受診自体ためらってしまう気持ちがわかります。
がんなどの重大な疾患が隠れていることもあるので、勇気をもって受診することが何よりも大切です。症状が心配なようであれば、勇気をもって産婦人科を受診して相談するようにしましょう。
産婦人科は困った人の味方です。
この記事によって「点状出血」についての理解が深まり、一人でも多くの人に役立つことを願っています。
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