結論ですが
妊娠中に注意が必要な医療行為として「くすり」「検査」「予防接種」などがあります。
この記事は「妊娠中の女性」に向けて書いています。
妊娠中のさまざまな疑問・不安・悩みなどが解決できればと思っています。
この記事を読むことで「妊娠中に注意が必要な医療行為」についてわかります。
妊娠していますが、どのようなことに気をつければいいですか?
このような疑問にお答えします。
妊娠したら今まで普通に生活していた景色がいっきに変わります。
そして妊娠すると気を付けなければいけないことが多すぎて混乱してしまう人も多いです。
妊娠中は少しでも赤ちゃんが良い環境で育つために注意すべきことがあり、ストレスがたまりやすいかと思います。
妊娠している時に、具合が悪くなったり、体調がすぐれないときには病院を受診するかと思います。そのときに、さまざまな「医療行為」が行われるかと思います。
では、妊娠中に、どのような医療行為に気をつければいいですか?
ということで、今回は「妊娠中に注意が必要な医療行為」について説明していきます。
この記事のまとめ

1.くすり
妊娠中に注意が必要な医療行為として「くすり」があります。
妊娠している時に「くすり」を飲んだ場合、薬剤の成分が胎盤を通じてお腹の中の赤ちゃんに影響を与える可能性があります。
大部分の薬剤は安全に使用できますが、一部の薬剤において妊娠中は禁忌になっているものや、有益性投与とされているものがあります。
とくに、「器官形成期」(妊娠12週頃まで)において、薬剤の投与によって先天異常を引き起こしてしまう「催奇形性のある薬」に注意が必要です。
ただし、「受精から2週間」(妊娠3週末まで)は、薬剤の投与によってお腹の中の赤ちゃんの先天異常の出現率は上昇しないです。
というのも、受精して間もないうちに、薬剤の毒性を受けた受精卵は正常に着床や発育せずに流産することになります。反対に、薬剤の影響を受けても育つような受精卵は、生存に有利な性質をもっており、とくに問題ないケースがほとんどなり、先天異常の出現率を上げるようなことにはならないのです。「all or noneの法則」と呼ばれます。
「器官形成期を過ぎた時期」では、赤ちゃんの具合が悪くなってしまう「胎児毒性のある薬」に注意が必要です。
くすりには、「良い面」と「悪い面」の両方あります。
それは、妊娠している人に限らず、妊娠していない人も「くすり」を使う時には心がけておきたいものです。
妊娠中に注意が必要な医療行為として「くすり」があります。
2.検査
妊娠中に注意が必要な医療行為として「検査」があります。
妊娠中においては、とくに「母体に負担のかかる検査」や「放射線を用いた検査」に注意が必要です。
母体に負担がかかる検査として、「胃カメラ」(上部消化管検査)があります。
胃カメラにおいては、強烈な吐き気を誘発したり、姿勢をキープしなければならないため、母体にかなりの負担がかかります。ときには、お腹が張ってしまい「切迫流産」「切迫早産」につながります。
放射線を用いた検査には、「レントゲン検査」や「CT検査」などがあり、お腹の赤ちゃんに影響を与える可能性があります。
放射線の影響は「被曝時期」と「被曝線量」によって異なります。
実際には「レントゲン検査」は被曝線量が少ないため、妊娠中でもおこなうことが多いです。ただし「レントゲンを多くの枚数撮影する場合」や「CT検査をおこなう場合」では被曝線量が多くなる可能性があるため、「検査の必要性」と「放射線の影響」を考えて検査を行うか決めます。
妊娠中に注意が必要な医療行為として「検査」があります。
3.予防接種
妊娠中に注意が必要な医療行為として「予防接種」があります。
予防接種には「生ワクチン」と「不活化ワクチン」の2種類あります。
妊娠中の「生ワクチン」の接種は、理論上ワクチンの成分であるウイルスが胎児に移行する危険性があるため、通常は行いません。
とくに、風疹ワクチンは「生ワクチン」です。
妊娠初期の検査で、風疹の抗体価が低いと判明した場合には、分娩が終わった後に風疹ワクチンを接種するようにしましょう。
また、「不活化ワクチン」は、妊娠中の接種も可能ですが、「有益性」が「危険性」を上回ると判断された場合に接種するようにします。
なお、インフルエンザワクチンは、不活化ワクチンですが、妊娠中にかかると重症化リスクが高いので、流行時期の前には接種することをオススメします。
医療介入はなんでもそうですが、「良い面」(有益性)と「悪い面」(危険性)を天秤にかけて、実際におこなうかどうか決めます。これは妊娠していない場合も同様です。
妊娠中に注意が必要な医療行為として「予防接種」があります。
まとめ

今回は「妊娠中に注意が必要な医療行為」について説明しました。
この記事によって「妊娠中に注意が必要な医療行為」についての理解が深まり、一人でも多くの人に役立つことを願っています。
「宮の沢スマイルレディースクリニックホームページ」
https://www.miyanosawa-smile-lc.com/
コメントを残す