結論ですが
陰部のできものは「問診」「検査」「治療」という流れで診療が行われます。
この記事は「陰部のできもので受診したい」女性に向けて書いています。
婦人科受診への疑問・悩み・不安などが解決できればと思っています。
この記事を読むことで「陰部のできものの診療の流れ」についてわかります。
陰部のできものがありますが、どうすればいいですか?
このような疑問にお答えします。
陰部のできものが気になる!
擦れて出血します!?
このできものは大丈夫なものだろうか…
このような「陰部のできものに関する悩み」があるときに、婦人科を受診しようか悩むことがあるかと思います。
婦人科を受診したいけれど、なかなか勇気が出ないです…
そんな人が、婦人科受診のハードルが少しでも下がるように、実際にどのような診療が行われるのか説明します。
では、今回は当クリニックで行う「陰部のできものの診療の流れ」を紹介したいと思います。
「宮の沢スマイルレディースクリニックホームページ」
https://www.miyanosawa-smile-lc.com/
この記事のまとめ
1.問診
症状
陰部のできものがいつから起こったのが、そのきっかけ、他の症状などを確認します。
とくに、性交渉・海外渡航をきっかけに陰部のできものが出てきた場合は感染性のものが考えられます。
随伴症状
陰部のできものに伴って他の症状もあれば伝えるようにしましょう。
とくにできものの部分が痛い・かゆいなどの症状、できものが擦れて出血しているなどあれば伝えるようにしましょう。
既往歴
今までにかかったことのある病気について確認します。
中でも「入院が必要な病気」や「手術を行った病気」があれば記載しましょう。
また、「免疫力が低下する病気」「悪性腫瘍」(がん)もしくは「がんの治療」などによって陰部のできものを来すことがあります。指摘されたことのある場合には伝えるようにしましょう。
2.検査
視診・触診
まずは、陰部のできものを見て確認します。
病変をみることによって、「できもの」の種類が何なのか判断します。そして触って「できもの」の「硬さ」や「動きやすさ」「痛みがおもなうか」など確認します。
陰部の「できもの」は、視診だけで8割程度は診断することができます。
組織診
病変の組織の一部を採取します。
そして、その組織を顕微鏡で拡大したり、組織を染色して病変が何なのか判断します。おもに悪性が疑われる病変でないか確認します。
血液検査
血液検査でおもに感染症や悪性腫瘍の可能性を検査します。
とくに、梅毒感染(RPR法やTPHA法など)の検査や、SCCなどの腫瘍マーカーなどを検査して、「梅毒感染」や「外陰がん」の可能性を判断します。
3.治療
手術
陰部のできものを切除する手術を行います。
切除が可能なできものは、手術で切除します。そして、切除したものを病理検査に提出して、できものの正体が何なのか診断もあわせて行います。
焼灼術
陰部のできものを焼灼する手術を行います。
とくに、尖圭コンジローマの場合は、病変を液体窒素やレーザーなどで病変を焼灼する治療が行われます。
抗生物質
陰部のできものが感染性のものの場合、抗生物質による治療を行います。
とくに梅毒にともなう扁平コンジローマの場合は抗生物質による治療が効果が高いです。
また、ヘルペス病変には「抗ウイルス薬」を使用したを焼灼する手術を行います。
軟膏
陰部のできものに対して「軟膏」などの外用薬による治療を行います。
とくに、尖圭コンジローマには「ベセルナクリーム」、ヘルペスの場合には「抗ウイルス薬の軟膏」などが使われます。また、痛みを伴う場合には「キシロカインゼリー」なども併用します。
その他
陰部のできものが「悪性腫瘍」(がん)の場合には、がんに対する治療を行います。
陰部のがんには、「外陰がん」や「外陰Paget」などの種類があります。
病変の種類・進行期・全身状態などによって、「手術」や「放射線治療」「抗がん剤」などの治療が行われます。
まとめ
今回は「陰部のできものの診療の流れ」について説明しました。
陰部のできものがあるけどどうしよう…
受診したいけれど、婦人科を受診するのに一歩踏み出せない!
なんだかんだで放置してしまっている…
そんな人は、結構多いです。
婦人科を受診すれば、症状が改善する可能性があります。
気軽に婦人科を受診して相談するようにしましょう。
婦人科は困った人の味方です。
この記事によって「陰部のできものの診療の流れ」についての理解が深まり、受診に対する不安が解消し、一人でも多くの人に役立って頂ければ幸いです。
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