男性不妊の原因は? 【3つの原因】

結論ですが

男性不妊の原因は、「造精機能障害」「精子通過障害」「性機能障害」などがあります。

この記事は「こどもが欲しい」と考えている人に向けて書いています。
妊活に関するさまざまな疑問・不安・悩みなどが解決できればと思っています。
この記事を読むことで「男性不妊の原因」がわかります。

年齢が上がってきて妊娠できるか心配…
妊娠するために何か出来ることはないかしら
男性も出来ることはないかしら…

このような悩みにお答えします。

ここ最近、晩婚化の影響を受け、妊娠・出産する年齢が高くなってきております。
加齢に伴って妊娠率は低下するという事実があるため、「自分は妊娠する体なのだろうか」と心配して不妊に対して相談する人は多いです。

女性だけが積極的に不妊検査や治療を受けるケースが多いですが、こどもは2人が協力して授かるものです。
しっかりと男女2人が協力していくことが大切です。

そして、不妊の原因は男女平等であり、男性側に原因があることも少なくないのです。
今回、「男性不妊の原因」について解説していきたい思います。

この記事のまとめ

男性不妊とは

男性不妊とは、不妊の原因が男性側にあるケースのことをいいます。
「1-2年以上の不妊期間があること」を不妊症とよばれます。
そして、不妊症の原因は、ほぼ男女平等となっており、WHOの調査では、男性不妊48%、女性不妊65%、男女不妊24%の割合となっております。

「不妊症」というと女性がメインと考える人も少なくありません。
しかし、男性に原因がある場合も珍しくないので、しっかりと2人が協力していくことが大切です。

では、今回は男性不妊の原因について順にみていきましょう。

男性不妊の原因1:造精機能障害

造精機能障害とは

造精機能障害とは、精子を作り出す機能に異常があり、精子をうまくつくれない状態のことを言います。精巣やホルモンの異常などによって造精機能障害が起こります。
男性不妊の約90%が造精機能障害が原因です。

造精機能障害の種類

  • 無精子症:精液中に精子が一つもいない状態
  • 乏精子症:精液中に精子はいるが少ない状態
  • 精子無力症:精子の数は正常だが、精子の運動率が悪い状態
  • 奇形精子症:正常な形態をした精子が少ない状態

造精機能障害の原因

  • 精索静脈瘤:精巣温度が上昇し、死滅精子が増加するため
  • 停留精巣:精巣温度が上昇し、死滅精子が増加するため
  • 染色体異常:Klinefelter症候群など染色体異常による

造精機能障害の治療

明らかな改善できる異常があれば、その治療を優先して行います。
また、精子の量が少ない「乏精子症場合」では、「タイミング療法」「人工受精」「顕微授精」などの不妊治療が行われます。精子が全くない「無精子症」では、「精巣内精子回収」(TESE)などが行われます。

男性不妊の原因2:精子通過障害

精子通過障害とは

精子通過障害とは、精子の通り道が妨げられて、精液の中に精子がいない状態となることを言います。精子は「精巣の中」で作られて、「精巣上体」に蓄えられます。そして性的刺激を受けると「精管」「精嚢」を通り、興奮が絶頂に達すると「射精管」を通って尿道内に入り射精されます。
その精子の通り道に障害が起こると「精子通過障害」となります。
なお、精子通過障害による「無精子症」を「閉塞性無精子症」とよばれます。

精子通過障害の原因

  • 精巣上体の閉塞:「精巣上体炎」「Young症候群」などによる
  • 精管の閉塞:「先天性」や「パイプカット」「鼠径ヘルニアの手術(幼い時)」などによる
  • 射精管の閉塞:「のう胞による圧迫」や「炎症」「外傷」などによる

精子通過障害の治療

精子通過障害は、「精子の通り道を改善する」「精子を回収する」ことが治療方針となります。
精子の通り道を改善するために、詰まっている部分の「開通術」や「再建術」などの手術の適応か判断します。
手術適応でない場合には、精子を回収するために、「精巣内精子回収」(TESE)・「精巣上体精子回収」(MESA)などの治療が行われます。


男性不妊の原因3:性機能障害

性機能障害とは

性機能障害とは、何らかの理由により満足な性交渉をもつことが出来ない状態のことをいいます。性機能障害によって、射精までいかないため、不妊症の原因になります。

性機能障害の種類

  • 勃起障害:いわゆるEDのことです。不妊治療によるストレスも原因となる
  • 腟内射精障害:マスターベーションで射精可能だが、腟内での射精が困難な状態
  • 逆行性射精:精液が尿道口側でなく膀胱側に排出される状態

性機能障害の治療

「勃起障害」や「腟内射精障害」では心理的な要因が大きいため、性交渉をおこなう環境を整えることが大切になります。
また、勃起障害があればバイアグラなどの「薬物療法」、勃起障害・射精障害に対して「人工授精」、逆行性射精であれば、尿中の「精子回収」をして人工授精を行うなどの治療があります。

まとめ

今回は「男性不妊の原因」について説明しました。

妊娠するには女性だけでなく男性の協力も必要です。
とくに不妊の原因は「男女平等」であり、男性側もしっかりと検査を受けるようにしましょう。

こどもは2人が協力して授かるものです。
しっかりと男女2人が協力していくことが大切です。
そして、子どもが欲しいという気持ちをしっかりとサポートできる存在でいたいと思います。

妊活がうまくいって子どもを授かり、喜ぶひとが少しでも増えることを願っています。

この記事によって、「男性不妊の原因」について理解が深まり、一人でも多くの人に役立つことを願っています。