器質性月経困難症の治療は?

結論ですが

器質性月経困難症の治療は、「鎮痛薬」「低用量ピル」「漢方薬」「子宮内避妊具」「鎮痙薬」「原因への治療」などがあります。

この記事は「月経困難症」について知りたい女性に向けて書いています。
女性特有の疑問・悩み・不安などが解決できればと思っています
この記事を読むことで「器質性月経困難症の治療」についてわかります。

毎回、月経が来るたびに症状で悩まされていませんか?

月経痛がひどすぎる…
吐いてしまいます!
イライラして人に当たってしまう!!

などの症状で困っている女性は多いです。

症状がひどすぎて、仕事に集中出来なかったり、
洗濯やそうじなどの家事をするのも大変だったり…
何も出来ずに1日が終わってしまうなんてことも…

このように、月経にともなう症状によって日常生活に支障が出てくる場合、「月経困難症」かもしれません。

そして、「月経困難症」には病気が原因で起こる「器質性月経困難症」があります。

どのように治療するのだろう?

ということで、今回は「器質性月経困難症の治療」について説明します。

この記事のまとめ

器質性月経困難症とは

器質性月経困難症は、何らかの原因となる病気があることで起こる「月経困難症」のことです。

月経困難症とは、月経にともなう症状によって日常生活に支障をきたし、治療対象になるものをいいます。

とくに、ひどい「月経痛」で悩まされる人が多いです。痛みがひどすぎて、仕事が出来なくて困ってしまう場合も…。
月経困難症は、何らかの原因となる病気があることで起こる「器質性月経困難症」と、
原因となる明らかな病気をみとめない「機能性月経困難症」があります。

今回は「器質性月経困難症」の治療についてみていきましょう。

器質性月経困難症の治療1:鎮痛剤

器質性月経困難症の治療として「NSAIDs」という種類の「痛み止め」が使われることが多いです。

これは、月経痛の原因である「炎症」をおさえることで痛みをおさえます。

ドラッグストアなどで売られている市販の月経痛の薬の中にも、この「NSAIDs」というタイプのくすりが多いです。

器質性月経困難症の治療2: 低用量ピル

器質性月経困難症の治療として、「低用量ピル」が使われます。

もともと「低用量ピル」は、妊娠をしないためにのむくすり「経口避妊薬」(OC)として使われていました。実は「低用量ピル」を使っていると、月経痛が改善したり、月経の量が少なくなるなどの効果があることもわかってきました。それを利用して、「低用量ピル」は月経痛に対して使われることがあります。

器質性月経困難症の治療3: 漢方

器質性月経困難症の治療として、「女性の3大漢方」や「芍薬甘草湯」(しゃくやくかんぞうとう)などの漢方薬が使われます。

女性の3大漢方は「当帰芍薬散」(とうきしゃくやくさん)「加味逍遙散」(かみしょうようさん)「桂枝茯苓丸」(けいしぶくりょうがん)の3つです。「証」をみてこれらを使い分けるとともに、実際に効果があるかどうかによって調整していきます。

また、「芍薬甘草湯」は、子宮のけいれんを抑える効果があり、月経痛を改善する効果があります。

器質性月経困難症の治療4: 子宮内避妊具

器質性月経困難症の治療として「子宮内避妊具」が使われます。

子宮の中に挿入する「子宮内避妊具」(避妊用リングなどよばれる)があります。
子宮内避妊具の中で、ノボノルゲストレルとよばれる黄体ホルモンを放出するタイプのものがあり、月経痛をやわらげる効果があり月経困難症に対して使用されます。他にも、月経の量を少なくするなど嬉しい効果があります。

ただし、子宮筋腫などで子宮の中が変形している場合には使用することが出来ません。

器質性月経困難症の治療5: 鎮痙薬

器質性月経困難症の治療として「鎮痙薬」が使われます。

「鎮痙薬」は、けいれんを抑えるくすりであり、「ブチルスコポラミン」が有名です。
「子宮のけいれん」がおさえられ、月経痛を改善する効果があります。腸がうごきすぎて痛む「腸のぜん動痛」に対しても使われます。

器質性月経困難症の治療6: 原因への治療

器質性月経困難症の治療として「原因となる病気に対する治療」が行われます。

「子宮筋腫」「子宮腺筋症」「子宮内膜症」などの月経痛を来たす病気がある場合には、基本的には痛みをおさえるなどの対症療法が行われます。
それにもかかわらず病変が悪化する場合には「ホルモン剤」を使用することが多いです。また、症状がどうしても落ち着かない場合には、「手術」などの治療が検討されます。

まとめ

今回は「器質性月経困難症の治療」について説明しました。

月経による症状で悩んでいる女性は多いかと思います。
そして、症状をガマンして生活している人もいるかと思います。

月経による症状で困っている場合、無理せずに産婦人科を受診しましょう。

実は月経による症状をやわらげて、日常生活をより良く過ごせるように出来るかもしれません。また、月経痛の原因として、思わぬ病気が隠されている可能性もあります。

産婦人科は困っている人の味方です。
勇気をもって産婦人科を受診して相談しましょう。

この記事によって「器質性月経困難症の治療」についての理解が深まり、一人でも多くの人に役立つことを願っています。

「宮の沢スマイルレディースクリニックホームページ」
https://www.miyanosawa-smile-lc.com/

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