結論ですが、
レセプト業務の流れとして、「レセプトの作成」「レセプトの点検・確認」「レセプトの提出」などがあります。
この記事は「医療事務の業務内容」について知りたいヒトに向けて書いています。
医療に関して疑問・悩み・不安などが解決できればと思っています
この記事を読むことで「レセプト業務の流れ」についてわかります。
レセプト業務ってどのような流れで行われますか?
このような疑問にお答えします。
医療機関は、医療サービスを提供する対価として「診療報酬」を受け取ります。
診療報酬のうち3割は患者が窓口負担します。
のこりの7割は、保険者に対して請求することになります。
正確にいうと、保険者の代わりに「審査支払機関」が診療報酬を支払う窓口になっています。
そして、診療報酬を適切に請求するためにレセプトを作成して、提出するレセプト業務というものが必要となります。
では、レセプト業務の流れってどのような感じですか?
ということで、今回は「医療保険と診療報酬」について説明します。
「宮の沢スマイルレディースクリニックホームページ」
https://www.miyanosawa-smile-lc.com/
この記事のまとめ
1.レセプトの作成
まずは、レセプトの作成をおこないます。
1ヵ月分のレセプトコンピュータ(レセコン)に入力された診療報酬の内容に関してレセプトを作成します。月の終わりから、翌月の10日までを目安にレセプト作成の業務をおこないます。(オンラインのレセプト請求は、請求月の翌月の「10日」が期限のため)
レセコンが自動的に診療報酬を集計し、レセプトを自動的に作成してくれます。
当院で使用している「Clinicis」という電子カルテでは、ボタン一つ押すだけで、「点検用のレセプト」と「提出用のレセプト」を作成することができます。
しかし、入力データに明らかな誤りなどがある場合は、レセプト作成がスムーズに行かないため注意しましょう。
2.レセプトの点検・確認
明らかな誤りがないか確認
まずは、入力データに明らかな誤りなどがないか確認します。
たとえば、保険の種類の誤りだったり、保険証の番号が入力されていない、受診日と請求される診療報酬の日付が違うなどがあります。
当院の使用している「Clinicis」という電子カルテでは、レセプトの一番上の欄にそのようなエラーがあれば表示されます。
エラー表示があれば、必ず目視で確認して、明らかな誤りを確認し、修正する必要があります。
病名と診療内容の整合性を確認
次に、登録した病名と診療内容の整合性がとれているか確認します。
たとえば、検査をおこなった場合に、何か病気を疑って行われます。(このときに疑い病名がつけられます)。その後、診断が確定した場合には、「疑い病名」から「確定した病名」に変更するようにします。
また、薬剤を投与した場合には、それに対応した病名がつけられているか確認します。(様々な種類があるため、添付文書などで適応症を確認するといいでしょう)。
なお、検査内容によっては、保険適応として認められている条件などが厳しく決まっているものがあります。たとえば、婦人科では超音波検査(エコー検査)は、審査が厳しいので、しっかりと確認して算定するようにしましょう。
請求漏れがないか確認
請求漏れがないか確認します。
レセプト点検ソフトを使えば、自動的に病名やコメントの漏れ、請求漏れなどをみつけてくれます。しかし、ソフトでは設定をすれば自動的に行ってくれますが、必ず目視でも確認するようにしましょう。
請求漏れがあった場合には、窓口での患者負担金額に差額分が発生するかと思いますが、原則、後日受診したときに説明し負担して頂くようにします。
3.レセプトの提出
作成したレセプトを提出します。
1ヵ月分のレセプトが作成されたら、それを審査支払基金に提出します。
おもに、審査支払機関である「社会保険診療報酬支払基金」(しゃほ)や「国民健康保険診療報酬支払基金」(こくほ)に対して、診療報酬を請求することになります。
オンラインのレセプト請求の締め切りは、請求月の翌月の「10日」のため、翌月の「10日」までに提出するようにします。
提出されたレセプトの内容に不備や誤りがあると、「審査」や「返戻」を受けることになります。
「査定」は、レセプト内容が不適切な場合に、診療報酬が減額されることをいいます。
「返戻」は、不備や誤りのあるレセプトをそのまま医療機関に差し戻すことをいいます。
返戻を受けた場合には、内容によっては、レセプトを修正して再請求することも行います。
まとめ
今回は「レセプト業務の流れ」について説明しました。
医療機関は、医療サービスを提供する対価として「診療報酬」を受け取ります。
その診療報酬を適切に請求するためにレセプトを作成して、提出するレセプト業務というものが必要となります。
過不足なく請求することによって、医療システムがうまく働き、みなさんが病気やケガで困ったときに適切な医療を提供することにつながります。
この記事によって「レセプト業務の流れ」についての理解が深まり、一人でも多くの人に役立って頂ければ幸いです。
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