ダウン症ってどんな病気ですか?

結論ですが

ダウン症は、21番目の染色体が通常「2本」のところが「3本」存在します。

この記事は「健康・医療に関心のある」人に向けて書いています。
病気に関して理解を深めるお手伝いができればと思っています。
この記事を読むことで「ダウン症」についてわかります。

妊娠をすると、よく出生前検査などで「ダウン症」という言葉を耳にする機会があるかと思います。
とくに妊娠する年齢が上がると、「染色体異常」の確率が高くなります。
その中で頻度が多いものとして「ダウン症」があります。

  • そもそもダウン症ってなんだろう?
  • 自分の赤ちゃんは大丈夫かしら…
  • 年齢が高いので不安…

さまざまな疑問や不安があるかと思います。
よく出生前検査において「ダウン症」が出てきますが、どのような病気かわからない人がほとんどだと思います。

今回は「ダウン症」について説明していきたいと思います。

この記事のまとめ

  • ダウン症は、21番目の染色体が通常「2本」のところが「3本」存在します。
  • ダウン症は、「見た目の特徴」「精神的な発達」など障害があり、「合併症」における症状がおこります。
  • ダウン症は、出生前では「クアトロ検査」「NIPT」「NT検査」、「羊水検査」「絨毛検査」など、出生後では「血液検査」によって診断されます。
  • ダウン症の根本的治療はなく「合併症への対処」「社会的サポート」などが大切になります。

ダウン症ってどんな病気ですか?

ダウン症とは

ダウン症(正式にはダウン症候群)は、21番目の染色体が通常「2本」のところが「3本」存在します。「21トリソミー」ともよばれ、「染色体の数の異常」のひとつになります。
新生児でよくみられるトリソミーは、「21トリソミー」(ダウン症)です。

染色体とは

染色体は、細胞の中の「核」の中に含まれています。
細胞分裂をして細胞の数を増やしていますが、そのときに見られる棒のような構造を「染色体」と呼ばれています。染色体の中には「DNA」が折りたたまれて収納されており、人体の設計図として役割が行われています。
ヒトの細胞の中には「46個」の染色体が含まれており、「染色体の数の異常」や「染色体の構造の異常」などの染色体の異常があります。

ダウン症の子が産まれる確率

ダウン症の発症率は「約700人に1人」程度と推測されています。
妊娠する年齢によってダウン症の発症率が高くなることが知られています。
母体年齢が20歳前半では発症率は「約1000人に1人」程度、母体年齢が40歳以上になると発症率は「約100人に1人」程度の確率となり、発症リスクは高くなります。
現在、日本でのダウン症の数は「約8万人」います。

ダウン症はどのような症状がありますか?

見た目の特徴

ダウン症の子どもは、特徴的な顔立ちをしています。両目はすこし離れていて、ややつり上がっています。頭がやや小さめ、後頭部が絶壁、鼻は小さめ、耳の位置はすこし低め、舌は大きめで前に出ていることが多いです。

精神的な発達

ダウン症の子どもの知能指数(IQ)には幅があります。平均的な子どものIQが「約100」に対して、ダウン症の子どもでは「約50」程度です。
また、「運動面」や「言語面」での発達の遅れがみられますが、その程度は個人差があります。また、小児期において「注意欠如」「多動症」のような行動がみられ、「自閉症」や「うつ病」および「気分調節症」リスクが高いです。

合併症

ダウン症では、「心臓」「消化器」「目」「耳」などの体の多くの部分で合併症が生じる可能性があります。
たとえば、心臓では「心内膜欠損症」「心房中隔欠損症」「心室中隔欠損症」など、消化器では「十二指腸閉鎖」「鎖肛」など、また「白内障」「斜視」「難聴」など様々な合併症があります。

ダウン症はどのように診断されますか?

ダウン症の診断:出生前

出生前検査には「ダウン症」などの染色体異常を調べる検査があります。
大きくわけて「非確定的検査」と「確定的検査」に分かれます。
「非確定的検査」には、母体の血液検査でわかる「クアトロ検査」「NIPT」、エコーで検査する「NT検査」などがあります。
「確定的検査」には、羊水を採取する「羊水検査」、絨毛を採取する「絨毛検査」があります。

ダウン症の診断:出生後

赤ちゃんが出生したら、特徴的な顔つきなどでダウン症を疑います。そして診断を確定するために「血液検査」が行われます。
ダウン症の診断が確定したら、「心臓のエコー検査」「血液検査」、発育の状況に応じて「視力検査」「聴覚検査」など行って、合併症の評価をおこないます。

ダウン症は将来的にどのようになりますか?

ダウン症の寿命

ダウン症の人の平均寿命は「約55歳」ですが、最近では70代、80代まで生きている人もいます。
ダウン症では老化が早く進むと言われていますが、ダウン症の子どものほとんどが、成人になります。ダウン症の死因として「心臓病」「白血病」が多くを占めており、これらの合併症を早期に発見し治療することで寿命が改善されます。

ダウン症の治療

残念ながらダウン症の根本的治療はありません。
ダウン症の合併症へ対処することが大切であり、心臓や消化管などの合併症があれば、薬剤や手術などによる治療が行われます。

ダウン症の社会的サポート

ダウン症の人では「記憶障害」「知能低下」「人格の変化」などといった症状が比較的低い年齢で見られます。
ダウン症の人が社会生活を営むには、家族のサポートや社会的な理解・サポートが大切になります。ダウン症の人やその家族に対するケアとして「遺伝カウンセリング」「支援グループ」「ピアサポート」などがあります。

まとめ

  • ダウン症は、21番目の染色体が通常「2本」のところが「3本」存在します。
  • ダウン症は、「見た目の特徴」「精神的な発達」など障害があり、「合併症」における症状がおこります。
  • ダウン症は、出生前では「クアトロ検査」「NIPT」「NT検査」、「羊水検査」「絨毛検査」など、出生後では「血液検査」によって診断されます。
  • ダウン症の根本的治療はなく「合併症への対処」「社会的サポート」などが大切になります。

出生前検査で「ダウン症」とわかる場合があるかと思います。
その上で、こどもを産むかどうかの難しい選択に迫られる場面があります。

「ダウン症」の子どもは、医療の発達とともに、合併症を早期に発見し治療すること出来て、寿命が伸びてきています。
そして、不十分ながらも社会的なサポートも多くなってきています。

「ダウン症」の人は、知能には幅があり、合併症・症状の程度にも個人差があります。
「芸術家」「写真家」「登山家」「芸能人」として活躍する人もいます。

「ダウン症」に限らずこどもを産む選択をする場合には、どのような子どもであっても温かく迎えるような社会であればと願っています。

この記事によって「ダウン症」の理解が深まり、一人でも多くの人の役に立つことを願っています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です