結論ですが、
「脂質」には、健康にとって「良い脂質」と「悪い脂質」があります。
この記事は「食と健康に関心のある」ヒトに向けて書いています。
自身の健康への疑問・悩み・不安などが解決できればと思っています。
この記事を読むことで「良い脂質」と「悪い脂質」についてわかります。
おそらく皆さんは、健康のために「栄養バランスの良い食事」「適度な運動」「十分な睡眠」「規則正しい生活」が健康に良いということは、何回も耳にしていることと思います。
この中でも、日々の生活の中で食事に関して気にされる人は多いかと思います。
ついつい食べ過ぎてしまう…
忙しくて規則的な食事ができない!
どのような食事が健康にいいですか?
このような悩みや疑問にお答えします。
忙しい現代人は、食生活が乱れてしまう人が多いです。
とくに仕事が忙しすぎて、食事を抜いてしまったり、簡単なインスタント食品・コンビニ弁当で済ませるなんてことも…。
食事は人の口から体に入ってくる大切なものです。
食事によって摂取された栄養によって、われわれの体が出来上がるのです。
「医食同源」という言葉があるのように、「食」というものはとても重要です。
3大栄養素として知られている「脂質」ですが、じつは健康にとって「良い脂質」と「悪い脂質」があります。
今回は「良い脂質」と「悪い脂質」について説明していきます。
この記事のまとめ
脂質の種類
脂質とは
「脂質」は、「炭水化物」「タンパク質」とならんで3大栄養素の一つです。
「脂質」は、体内でさまざまな働きをしており、体内で欠かせない栄養素です。
脂質と脂肪酸
「脂質」は「脂肪酸」というもので構成されています。
脂肪酸は、構造によって「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」に大きく分けられます。
また、「不飽和脂肪酸」は「一価不飽和脂肪酸」、「多価不飽和脂肪酸」(オメガ3系脂肪酸・オメガ6系脂肪酸など)、「トランス脂肪酸」などがあります。
飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸
脂質には、常温で固体になる性質がある「脂」と、常温で液体になる性質がある「油」があります。
「飽和脂肪酸」は、常温で固体になる性質があります。「バター」「ラード」などに「脂」と表現されるものに多く含まれます。
「不飽和脂肪酸」は、常温で液体になる性質があります。「オリーブオイル」「アマニ油」などに「油」と表現されるものに多く含まれます。
良い脂質と悪い脂質
脂質にはさまざまな種類がありますが、その中でも健康に「良い脂質」と「悪い脂質」があります。順に見ていきましょう。
良い脂質1:一価不飽和脂肪酸
一価不飽和脂肪酸とは
不飽和脂肪酸は、常温で液体になる性質があります。なお、液体の「あぶら」は、漢字で書くと「油」と表現されます。
「一価不飽和脂肪酸」は、「オメガ9系脂肪酸」とも呼ばれており、比較的エネルギーとして使われにくい脂肪酸です。「一価不飽和脂肪酸」には、「オレイン酸」「ミリストレイン酸」「エイコセン酸」などがあります。
健康への影響
一価不飽和脂肪酸は、血液中の余分な「中性脂肪」や「LDLコレステロール」(悪玉コレステロール)を下げる作用があり、「脂質代謝異常症」などの予防につながります。
多く含む食材
一価不飽和脂肪酸は、植物性の食品や魚類の油に多く含まれます。
「オリーブオイル」「なたね油」「アボカド」「タラ肝油」「イワシ油」などに多く含まれています。
良い脂質2:オメガ3系脂肪酸
オメガ3系脂肪酸とは
「多価不飽和脂肪酸」は、「オメガ3系脂肪酸」や「オメガ6系脂肪酸」があります。
そのうち「オメガ3系脂肪酸」は、調理油などに含まれる「アルファリノレン酸」の他、魚類に含まれる「ドコサヘキサエン酸」(DHA)、「エイコペンタエン酸」(EPA)などがあります。
健康への影響
「オメガ3系脂肪酸」は、血液中の余分な「中性脂肪」や「総コレステロール」「LDLコレステロール」(悪玉コレステロール)を下げる作用があり、「脂質代謝異常症」や「動脈硬化」などの予防につながり、「心疾患」のリスクを下げる効果があることが知られています。
ただし、「オメガ3系脂肪酸」を多くとりすぎると「HDLコレステロール」(善玉コレステロール)も低下してしまいます。
多く含む食材
「オメガ3系脂肪酸」は、植物性の食品や魚類の油に多く含まれます。
「しそ油」「ごま油」「なたね油」「アマニ油」「あんこう」「さば」「うなぎ」などの食材に多く含まれています。
良い脂質3:オメガ6系脂肪酸
オメガ6系脂肪酸とは
「多価不飽和脂肪酸」は、「オメガ3系脂肪酸」や「オメガ6系脂肪酸」があります。
そのうち「オメガ6系脂肪酸」のほとんどは「リノール酸」です。「リノール酸」は体内では合成されない必須脂肪酸です。
健康への影響
「オメガ6系脂肪酸」は、血液中の余分な「中性脂肪」や「総コレステロール」「LDLコレステロール」(悪玉コレステロール)を下げる作用があり、「脂質代謝異常症」や「動脈硬化」などの予防につながり、「心疾患」のリスクを下げる効果があることが知られています。
ただし、「オメガ6系脂肪酸」を多くとりすぎると「HDLコレステロール」(善玉コレステロール)も低下してしまいます。
多く含む食材
「オメガ6系脂肪酸」は、植物性の食品に多く含まれます。
「オメガ6系脂肪酸」は、「サフラワー油」「ひまわり油」「大豆油」「コーン油」などの食材に多く含まれています。
悪い脂質1:飽和脂肪酸
飽和脂肪酸とは
飽和脂肪酸は、常温で固形になる性質があります。なお、固体の「あぶら」は、漢字で書くと「脂」と表現されます。
飽和脂肪酸は、エネルギーとして使われやすく、体内で合成することができる脂肪酸です。
健康への影響
飽和脂肪酸は、一般的に過剰摂取されやすく、健康への悪影響が知られています。
飽和脂肪酸を摂りすぎると、血液中の「中性脂肪」や「LDLコレステロール」(悪玉コレステロール)を増加させ、「脂質代謝異常症」や「動脈硬化」につながります。
多く含む食材
飽和脂肪酸は動物性の食品に多く含まれます。
「肉類」「バター」「ラード」「生クリーム」「乳製品」「チョコレート」「ケーキ」などに多く含まれます。
悪い脂質2:トランス脂肪酸
トランス脂肪酸とは
トランス脂肪酸は、常温で液体である植物油に水素添加させて、人工的につくられた脂肪酸です。
トランス脂肪酸は、一般的に健康に悪い脂質として知られており、「食べるプラスチック」とも呼ばれています。海外では食品への「トランス脂肪酸」の使用が規制されている地域もあります。
健康への影響
トランス脂肪酸は、健康への悪影響が知られています。
トランス脂肪酸を摂りすぎると、血液中の「LDLコレステロール」(悪玉コレステロール)を増加させるだけでなく、「HDLコレステロール」(善玉コレステロール)を低下させます。
「脂質代謝異常症」や「動脈硬化」につながり、「心疾患」のリスクを高めます。
多く含む食材
トランス脂肪酸は、加工された食品に多く含まれます。
「マーガリン」「ショートニング」「ファットスプレッド」などに多く含みます。また、それらを使用した「カップ麺」「スナック菓子」「ファストフード」などに多く含まれます。
まとめ
健康に過ごすために「日々の食生活」がとても大切です。
今回は、「食」を「栄養素」の視点でみていきました。
しかし、「食」というものは、ただ単に栄養をとるだけでなく…
クリスマスなどのイベントを楽しんだり
誕生日など誰かのお祝いをしたり
断食などで時には修行をしたり
いろいろな社会・文化的な行いとも深く関わっています。
「食」は健康のためだけでなく、充実した日々を送ること、家族や友人などと有意義な時間を過ごすことなどにもつながっているのです。
日々の「食」というものを見直してみてはいかがでしょうか。
この記事によって、「良い脂質」と「悪い脂質」についての理解が深まり、一人でも多くの人が健康的に日々の生活を送ることを願っています。
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