HPVワクチンを男性にすすめる【3つの理由】

結論ですが

「HPVワクチン」の接種を男性にもすすめる理由があります。

この記事は「自分の体・健康のこと」を考えている人に向けて書いています。
健康・予防医学に関するさまざまな疑問・不安・悩みなどが解決できればと思っています。
この記事を読むことで「HPVワクチン」についてわかります。

「子宮頸がん」は女性の病気なのに、男性に打つのはなぜ?と思うかもしれません。

「子宮頸がん」は予防できるがんです。
子宮頸がんのほとんどはHPVというウイルス感染が原因であり、「HPVワクチン」によって予防することが可能です。
「HPVワクチン」は「子宮頸がんの予防接種」として知られています。

じつは、「HPVワクチン」には子宮頸がんを予防以外にもさまざまな効果があります。
その効果があるため、「HPVワクチン」は女性だけでなく男性にも接種することをすすめます。

今回の記事では「HPVワクチン」について説明していきたいとおもいます。

この記事のまとめ

1.HPVワクチンによって「子宮頸がん」の予防効果が増強

HPVワクチンで「子宮頸がん」を予防可能

HPVワクチンによって、「子宮頸がん」を予防することができます。
「子宮頸がん」の多くは、性交渉などによって「HPV」(ヒト・パピローマウイルス)というウイルスが子宮の入り口近い部分(子宮頸部)に感染することをきっかけに発生します。
HPVが持続感染すると、「異形成」という前がん病変を経て、「微小浸潤がん」以上の病変(いわゆる子宮頸がん)に進行します。
HPVワクチンはHPVの感染自体を予防することで、「子宮頸がん」や前がん病変である「子宮頸部異形成」の発生を防ぐことができます。

HPVワクチンによって予防効果が増強

男性がHPVワクチン接種することによって「子宮頸がん」の予防効果が増強されます。
HPVは主に性行為などによって感染します。
男性は症状がなくても、性器にHPV感染している場合があります。性行為によって女性にHPV感染させてしまう可能性があります。
男性がHPVワクチンを打つことによって、女性へのHPV感染を抑えることが可能になります。
つまり、男性がHPVワクチン接種することによって「子宮頸がん」の予防効果は増強されるのです。

2.HPVワクチンによって「子宮頸がん」以外の「がんの予防効果」がある。

HPV感染とがん

HPV感染は「子宮頸がん」以外の「がん」の原因になります。
とくに、体の表面にできる「がん」と関係があります。
HPV16型・18型などのハイリスクのタイプは、「子宮頸がん」だけでなく「他のがん」の発生しやすいのです。たとえば、「咽頭がん」「肛門がん」「直腸がん」、また、女性であれば「外陰がん」「腟がん」、男性であれば「陰茎がん」の原因となります。

HPVワクチンによるがん予防

HPVワクチンによって「子宮頸がん」だけでなく「他のがん」を予防することができます。
繰り返しになりますが、HPV感染による「咽頭がん」「肛門がん」「直腸がん」、女性であれば「外陰がん」「腟がん」、男性であれば「陰茎がん」の予防効果があります。HPVワクチンは、「子宮頸がん」以外にも「これらのがん」の予防効果があります。
つまり、男性がHPVワクチン接種することによって、男性にも起こりうる「がんの予防効果」があるのです。

3.HPVワクチンによって「尖圭コンジローマ」の予防効果がある。

尖圭コンジローマとは

尖圭コンジローマは、「HPV」(ヒトパピローマウイルス)による性感染症です。
HPVにはさまざまな型がありますが「HPV6型・11型」に感染すると「尖圭コンジローマ」となります。
おもに性行為によって感染し、外陰部・会陰・肛門周囲などに「先のとがったイボ」のような病変をきたします。

尖圭コンジローマの予防

HPVワクチンは、実は「子宮頸がん」以外にも予防効果があります。
性感染症である「尖圭コンジローマ」の予防効果もあります。
「尖圭コンジローマ」はHPV(6型・11型)の感染によって引き起こされます。HPV(6型・11型)をカバーしている4価以上のHPVワクチンによって、「尖圭コンジローマ」を予防することが出来るのです。
つまり、男性がHPVワクチン接種することによって、男性にも起こりうる「尖圭コンジローマ」の予防効果があるのです。

まとめ

HPVワクチンといえば、「女性が打つべきもの」という見かたが一般的だと思います。
じつは、「HPVワクチン」には子宮頸がんを予防以外にもさまざまな効果があります。「HPVワクチン」は女性だけでなく男性にも接種することをすすめます。

実際に、オーストラリアやアメリカでは、男性へのHPVワクチンの定期接種が積極的にすすめられています。そもそも「HPVワクチン」の普及が遅れている日本では、さらに先進国から遅れてしまうことが懸念されています。

「子宮頸がん」で苦しむ人が一人でも少なくなるために、日本において「HPVワクチン」がもっと普及して欲しいです。
そして、子宮頸がん以外の「HPVと関連するがん」や「尖圭コンジローマ」などの病気も減っていくことを願っています。

HPV含め感染症と闘うには、社会全体として免疫力を高めていくことが重要になります。
女性だけでなく、男性も当たり前に「HPVワクチン」を打つような社会を願っています。

この記事によって「HPVワクチン」の理解が深まり、一人でも多くの人の役に立つことを願っています。

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