結論ですが、
カルテには「主訴」「既往歴」「妊娠分娩歴」「内服薬」「アレルギー」「喫煙歴」「病歴」「Subject」「Object」「Assessment」「Plan」「細かな注意点」などが書かれています。
この記事は「医療」に関して興味のある人に向けて書いています。
健康・医療に関するさまざまな疑問・不安・悩みなどが解決できればと思っています。
この記事を読むことで「カルテに書かれていること」についてわかります。
カルテには、どのようなことが書かれていますか?
このような疑問にお答えします。
自分は産婦人科医師として、札幌市内で開業医として働いています。
外来メインの業務ですが、毎日多くの患者様に受診して頂いております。
毎日、様々な患者さんを診察しているのですが、患者さんの医学的情報をまとめる「カルテ」は、とても重要だと感じます。
必要十分な情報をカルテに記載することで、病状を正確に把握することができますし、スムーズな診察にもつながります。
では、カルテにはどのようなことが書かれていますか?
ということで、今回は「カルテに書かれていること」について説明します。
「宮の沢スマイルレディースクリニックホームページ」
https://www.miyanosawa-smile-lc.com/
この記事のまとめ
10.A(Assessment)
カルテには「A(Assessment)」が書かれています。
「SOAP形式」のカルテの「O」の部分です。
Aは、「Assessment」の略であり、主観的情報や客観的な情報を踏まえた上での評価が書かれています。
つまり、患者さんの症状などの主観的情報、患者さんの検査結果や診察した情報などを確認した上で、どのような病気が疑われるのか考える場所になります。
この「A」の部分は医師としての知識や経験が活かされる部分であり、個人的にはとても大事にしています。
最も可能性が高い病気や、見逃してはいけない病気などをいくつかピックアップします。
また、病名はわからないけれど、患者さんの体にどのようなことが起こっているかなど記載していきます。
カルテには「A(Assessment)」が書かれているのです。
11.P(Plan)
カルテには「P(Plan)」が書かれています。
「SOAP形式」のカルテの「P」の部分です。
Pは、「Plan」の略であり、主観的情報や客観的な情報を踏まえ、評価した後に、実際にどのような行動計画をおこなうのかが書かれています。
大きく分けて3つの計画があります。
検査計画…どのような検査をおこなうか
治療計画…どのような治療をおこなうか
指導計画…どのように患者さんの行動を促すか、食事、運動など
です。
カルテには「P(Plan)」が書かれているのです。
12.細かな注意点
カルテには「細かな注意点」が書かれています。
その患者さんにとって、何か心配に思っていること、不安に思っていることなどあれば記載しておきます。
本当は医師の頭の中に覚えておくことが望ましいですが、忙しいと忘れてしまいます。
また、
内診が苦手である
こだわっていることがある
この曜日しか診察に来ることができない
などなど。
個々の患者さんの状態にあわせて、そして患者さんの意向にあった医療を提供することが重要だと思います。
病状には直接の関係はないことかもしれませんが、細かな注意点にも留意できるように、カルテに目立つように記載しております。
カルテには「細かな注意点」が書かれているのです。
まとめ
今回は「カルテに書かれていること」について説明しました。
産婦人科医師として、日々診療にあたっていますが、勉強の毎日です。
限られた時間で、いかに正確な診療を提供し、同時に患者さんの満足度を高められるか?
この課題と向き合っています。
「カルテ」は診療をおこなう上で、基本であり、武器となります。
カルテ記載を日々ブラッシュアップして、正確で安全な診療につながると思います。
基本をおろそかにしないで、誠実に一人一人の患者さんと向き合って、これからも診療を楽しんで行っていきたいと思います。
この記事によって「カルテに書かれていること」について理解が深まり、一人でも多くの人に役立つことを願っています。
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