結論ですが、
「脂質」を摂りすぎるとさまざまな健康への影響が起こります。
この記事は「食と健康に関心のある」ヒトに向けて書いています。
自身の健康への疑問・悩み・不安などが解決できればと思っています。
この記事を読むことで「脂質の摂りすぎ」についてわかります。
おそらく皆さんは、健康のために「栄養バランスの良い食事」「適度な運動」「十分な睡眠」「規則正しい生活」が健康に良いということは、何回も耳にしていることと思います。
この中でも、日々の生活の中で食事に関して気にされる人は多いかと思います。
ついつい食べ過ぎてしまう…
忙しくて規則的な食事ができない!
どのような食事が健康にいいですか?
このような悩みや疑問にお答えします。
忙しい現代人は、食生活が乱れてしまう人が多いです。
とくに仕事が忙しすぎて、食事を抜いてしまったり、簡単なインスタント食品・コンビニ弁当で済ませるなんてことも…。
食事は人の口から体に入ってくる大切なものです。
食事によって摂取された栄養によって、われわれの体が出来上がるのです。
「医食同源」という言葉があるのように、「食」というものはとても重要です。
3大栄養素として知られている「脂質」ですが、摂りすぎてしまうとさまざまな健康への影響が起こります。
今回は、「脂質の摂りすぎによる健康への影響」について説明していきます。
この記事のまとめ
脂質とは
脂質とは
「脂質」は、「炭水化物」「タンパク質」とならんで3大栄養素の一つです。
「脂質」は、体内でさまざまな働きをしており、体内で欠かせない栄養素です。
脂質はエネルギー源
脂質は、体の中で消化されると「エネルギー源」として使われます。
「炭水化物」や「タンパク質」では「1gあたり4kcal」ですが、脂質は「1gあたり9kcal」となっており、三大栄養素の中で最も高いエネルギーとなります。
脂質は細胞膜の成分
脂質は、体の中を構成する成分となります。
とくに人の体は約60兆個(約37兆個とも)の細胞から出来ていますが、脂質はその細胞を構成している「細胞膜」の成分となっており、細胞の働きを維持しています。
また、「脂質」はホルモンなど体内の生理活性物質の主な材料となっており、体を構成するために重要な役割を担っているのです。
脂質は体温保持をする
脂質によって、体温を保持したり、外部からのダメージを和らげる働きをします。
エネルギー源などに使われず、あまった脂質は、「皮下脂肪」や「内臓脂肪」として、蓄えられます。蓄えられた脂肪によって、体温を保持したり、外部からのダメージを和らげる働きがされるのです。
脂質は脂溶性ビタミンの吸収を助ける
脂質は、ビタミンA・D・E・Kなどの脂溶性ビタミンの吸収を助けます。
ビタミンA・D・E・Kなどの脂溶性ビタミンは、油脂に溶けて存在しています。脂質が存在することで、脂溶性ビタミンの吸収を助けてくれるのです。
脂質の摂りすぎ
さまざまな働きをする「脂質」ですが、食料が豊富な現代では、脂質が足りなくなることはほとんどなく、現代人は脂質を摂りすぎる傾向にあります。さらに、便利なモノであふれており、運動する機会も減っており、必要となるエネルギー量も減っています。
つまり、食事によるエネルギーの摂りすぎと、運動不足による消費エネルギーの低下によって、現代人の多くは健康問題を抱えるようになりました。
その中でも「脂質」を摂りすぎてしまうと、どのような健康への影響が出るのか順にみていきましょう。
脂質の摂りすぎの影響1:肥満
脂質の摂りすぎによって「肥満」になります。
そもそも「肥満」とは、体脂肪が過剰にたまった状態のことをいい、成人において「BMI25以上」の体重となると「肥満」と判断されます。
脂質を摂りすぎてしまうと、エネルギー源などに使われなくなった余分な脂肪は「皮下脂肪」や「内臓脂肪」などとして体に蓄えられます。すると、体脂肪が過剰にたまった状態となり、「肥満」になります。
つまり、脂質の摂りすぎによって、余分な脂肪が蓄えられ「肥満」につながるのです。
脂質の摂りすぎの影響2:脂質代謝異常症
脂質を摂りすぎると「脂質代謝異常症」になります。
脂質を摂りすぎると、血液中の「中性脂肪」や「LDLコレステロール」(悪玉コレステロール)は増加し、「HDLコレステロール」(善玉コレステロール)は減少して、「脂質代謝異常症」になります。
つまり、脂質の摂りすぎによって「脂質代謝異常症」につながるのです。
脂質の摂りすぎの影響3:糖尿病
脂質を摂りすぎると「糖尿病」になります。
繰り返しになりますが、脂質を摂りすぎると「肥満」につながります。
「肥満」によって、「内臓脂肪」や「皮下脂肪」がたまりすぎると、血糖を下げる効果がある「インスリン」がうまく効果を発揮されなくなり、血糖値が上がりやすい状態になります。
このインスリンの効果がうまく発揮できない状態のことを「インスリン抵抗性が上がる」と言われます。「インスリン抵抗性」が上がると「糖尿病」になります。
つまり、脂質を摂りすぎると、蓄積された脂肪によって「インスリン抵抗性」が上がり、「糖尿病」につながるのです。
脂質の摂りすぎの影響4:動脈硬化
脂質を摂りすぎると「動脈硬化」が起こります。
繰り返しになりますが、脂質を摂りすぎると「脂質代謝異常症」になります。
とくに、血液中の「LDLコレステロール」が増加すると、血管の内側の壁に「アテローム」という塊がたまりやすくなります。すると、血管は硬く変化して「動脈硬化」が起こったり、血管が狭くなってしまいます。「動脈硬化」が起こると、血管がやぶれたり、詰まりやすい状態となり、重大な疾患につながります。
つまり、脂質を摂りすぎると、コレステロールの異常によって「動脈硬化」につながるのです。
脂質の摂りすぎの影響5:高血圧
脂質を摂りすぎると「高血圧」になります。
繰り返しになりますが、脂質を摂りすぎると「動脈硬化」が起こり、血管が狭くなってしまいます。狭くなった血管に対して血液を送るために、血圧が高くなるため、「高血圧」になります。
つまり、脂質を摂りすぎると血管が狭くなるため、「高血圧」につながるのです。
脂質の摂りすぎの影響6:心疾患
脂質を摂りすぎると、狭心症や心筋梗塞など「心疾患」になります。
繰り返しになりますが、脂質を摂りすぎると「動脈硬化」が起こり、血管が狭くなってしまいます。心臓を栄養している「冠動脈」という血管が狭くなると「狭心症」、「冠動脈」が詰まってしまうと「心筋梗塞」が起こります。いずれも、命を落とす可能性のあるとても恐ろしい疾患です。
つまり、脂質を摂りすぎると、「動脈硬化」によって冠動脈が狭くなってしまい、狭心症や心筋梗塞など「心疾患」につながるのです。
脂質の摂りすぎの影響7:脳血管疾患
脂質を摂りすぎると、脳出血や脳梗塞など「脳血管疾患」になります。
繰り返しになりますが、脂質を摂りすぎると「動脈硬化」が起こり、血管がやぶれたり、詰まりやすい状態となります。脳の血管がやぶれると「脳出血」、脳の血管が狭くなって詰まってしまうと「脳梗塞」が起こります。いずれも、命を落とす可能性のあるとても恐ろしい疾患です。
つまり、脂質を摂りすぎると、「動脈硬化」によって脳の血管がやぶれたり狭くなってしまい、脳出血や脳梗塞など「脳血管疾患」につながるのです。
まとめ
健康に過ごすために「日々の食生活」がとても大切です。
今回は、「食」を「栄養素」の視点でみていきました。
しかし、「食」というものは、ただ単に栄養をとるだけでなく…
クリスマスなどのイベントを楽しんだり
誕生日など誰かのお祝いをしたり
断食などで時には修行をしたり
いろいろな社会・文化的な行いとも深く関わっています。
「食」は健康のためだけでなく、充実した日々を送ること、家族や友人などと有意義な時間を過ごすことなどにもつながっているのです。
日々の「食」というものを見直してみてはいかがでしょうか。
この記事によって「脂質の摂りすぎによる影響」についての理解が深まり、一人でも多くの人が健康的に日々の生活を送ることを願っています。
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