早発卵巣不全について【婦人科の病気】

結論ですが、

早期卵巣不全とは、40歳未満に無月経となった状態であり、早発閉経ともいわれます。

この記事は「婦人科の病気に関して疑問がある人」に向けて書いています。
病気に関するさまざまな疑問・不安・悩みなどが解決できればと思っています。
この記事を読むことで「早発卵巣不全」についてわかります。

早発卵巣不全って何ですか?

このような疑問にお答えします。

顔がほてる
イライラしやすい
月経が不規則

このような悩みで産婦人科を受診したときに「早発卵巣不全」と判明することがあります。

早期卵巣不全は、40歳未満に無月経となった状態であり、早発閉経ともいわれます。

早発卵巣不全を発症した場合には、不妊症につながるため、晩婚化・少子化の現代において深刻な病気です。
また、早発卵巣不全では若い時期から女性ホルモン(エストロゲン)の低下から更年期障害がおこり、さまざまな症状で悩まされてしまいます。

では、早発卵巣不全とは、なんですか?

ということで、今回は「早発卵巣不全」について説明します。

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https://www.miyanosawa-smile-lc.com/

この記事のまとめ

1.早発卵巣不全とは

早期卵巣不全は、40歳未満に無月経となった状態であり、早発閉経ともいわれます。

通常、日本人の女性の多くは、40代後半になると月経が不規則になって、50歳くらいで閉経を迎えます。
早発卵巣不全は、閉経状態が若い年代でおこるものであり「40歳未満」で月経が起こらなくなる状態のことをいいます。
早発卵巣不全の発症頻度は「約1%」であり、決して多くはないです。
しかし、早発卵巣不全を発症した場合には、不妊症につながるため、晩婚化・少子化の現代において深刻な病気です。
また、早発卵巣不全では若い時期から女性ホルモン(エストロゲン)の低下から更年期障害がおこり、さまざまな症状で悩まされてしまいます。

早期卵巣不全は、40歳未満に無月経となった状態であり、早発閉経ともいわれます。

2.早発卵巣不全の原因

卵巣へのダメージ

早期卵巣不全の原因として「卵巣へのダメージ」があります。

たとえば、卵巣腫瘍に対する手術を行った場合、卵巣へのダメージが加わります。
卵巣腫瘍だけを摘出する手術であっても、正常の卵巣部分に少なからず影響を与えてしまい、早発卵巣不全につながることがあります。
とくに、子宮内膜症にともなう卵巣腫瘍(チョコレートのう胞)などでは、癒着がひどく、手術によって卵巣の正常部分も一緒に摘出されてしまう場合が多いです。

また、卵巣がんの治療で、両方の卵巣が摘出されると、その時点で卵巣がなくなってしまうので、40歳未満であれば確実に早期卵巣不全となります。
また、卵巣の摘出手術をしないにしても、抗がん剤・放射線治療などの治療によって卵巣に対してダメージが加わり、早発卵巣不全へとつながります。

早期卵巣不全の原因として「卵巣へのダメージ」があるのです。

全身疾患

早期卵巣不全の原因として「全身疾患」があります。

糖尿病・甲状腺異常症・SLE(全身性エリテマトーデス)・ガラクトース血症などの全身疾患によって早期卵巣不全となる場合があります。
たとえば、糖尿病は、万病のもとと言われていますが、糖尿病が重度になると卵巣に対する血流が悪くなり、卵巣機能が低下してしまい、早期卵巣不全へとつながります。

これらの全身疾患を患っている方は、治療をしてしっかりと病気をコントロールすることが卵巣機能を守るうえで重要となります。

早期卵巣不全の原因として「全身疾患」があるのです。

遺伝的要因・不明

早期卵巣不全の原因として「遺伝的要因・不明」があります。

生まれたときに、排卵する卵子のもとになっている卵母細胞の数は決まっています。
約1ヶ月に1回排卵されますが、一番良い卵が1個排卵され、そのときに約1000個の卵母細胞は消費されます。
そして、卵巣で新たに卵母細胞が作られることはありません。

通常、日本人の女性の多くは、年齢とともに卵巣機能は徐々に低下し、40代後半になると月経が不規則になって、50歳くらいで閉経を迎えます。
早発卵巣不全は、閉経状態が若い年代でおこるものであり「40歳未満」で月経が起こらなくなる状態のことをいいます。 

個人差がもちろんありますが、遺伝的に生まれつき早期卵巣不全になりやすい方がいます。
とくに、その親も早期卵巣不全で、子どもに遺伝して一家そろって早期卵巣不全となっているケースがあります。
また、原因が不明の場合も多くあります。

早期卵巣不全の原因として「遺伝的要因・不明」があるのです。

3.早発卵巣不全の治療

妊娠希望がない場合

早発卵巣不全の治療として、妊娠希望がない場合には「カウフマン療法」が基本となります。

早発卵巣不全では、「エストロゲン」や「プロゲステロン」などのホルモン分泌が低下します。
「エストロゲン」と「プロゲステロン」というホルモンを周期的に投与する「カウフマン療法」という治療が行われます。
「カウフマン療法」をおこなうことで周期的に月経を起こすことができます。

また、「エストロゲン」不足にともない「更年期症状」「骨粗しょう症」「脂質代謝異常症」などにつながるため、女性ホルモンを補充する「ホルモン補充療法」による治療も行われます。

妊娠希望がある場合

早発卵巣不全の治療として、妊娠希望がある場合には「不妊治療」が行われます。

早発卵巣不全にともなう不妊治療は非常に難しい場合が多いです。
長期に女性ホルモンを内服したり、「GnRHアゴニスト」を使用して「FSH」を正常化させて排卵誘発するなどの方法が行われます。「ゴナドトロピン」などを用いた排卵誘発が行われたりします。
自己免疫疾患が関係している場合には、「ステロイド」による治療がおこなわれます。
卵巣を摘出して卵子を活性化してから卵巣を移植して、体外受精をおこなう方法を試みている施設もあります。

早発卵巣不全の治療として、妊娠希望がある場合には「不妊治療」が行われるのです。

まとめ

今回は「早発卵巣不全」について説明しました。

早発卵巣不全は、決して多くはない病気ですが、発症した場合には不妊症につながるため晩婚化・少子化の現代において深刻な病気です。
また、女性ホルモンの低下から、様々な更年期症状によって悩まされてしまいます。

30代であるが、月経が不規則、顔がほてる、イライラしやすい
こんな症状でお悩みの場合には、婦人科を受診しましょう。

婦人科の受診に抵抗を感じる人も多いでしょうが、勇気をもって受診するようにしましょう。婦人科が困った人の味方です。 

この記事によって「早発卵巣不全」について理解が深まり、一人でも多くの人に役立つことを願っています。

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